2-1-3 わたしは弟を取られないためにお父さんに相談する
11/22改訂
同じような文が繰り返されてるという指摘があり修正しました。
申し訳ありません。そして指摘いただきありがとうございます。
土曜日の夜。
わたしはあることについて聞くためお父さんの部屋を訪ねる。
「お父さん、今大丈夫?」
「おう」
ドアをノックすると部屋の中からお父さんの返事が聞こえたので部屋に入る。
「お父さん」
「お、どうした?そんな真剣な顔をして」
「実はね、今日健くんが駅前で二人の女の子に言い寄られてるのを見たの。
でね、わたしがそれをやめさせたときに、健くんに言い寄ってた女の子の一人が綾瀬桔梗っていう名前だったんだ。お父さんはこの名前に聞き覚えがない?」
わたしの質問にお父さんは少し首をひねった後思い出したように話し始めた。
「思い出した。そうだ、綾瀬桔梗っていったらアイツ、俺のライバルの綾瀬典史の娘だ」
「やっぱり?同じ名字で顔つきが昔見せてもらったその人の写真と似てたからもしかしてって思ったの」
やっぱり。わたしの予感は当たっていた。
「で、そいつがどうしたんだ」
「実はね」
今日駅前であったことをお父さんに詳細に話す。
「なるほどな。で、一つ言ってもいいか?」
「うん、何?」
お父さんが言いたいことがあるというのでわたしは何なのか聞く。
「お前な、健一郎が女と一緒に遊ぶ約束したからって健一郎が出かけた後をついて行って一緒に遊ぶ女がどんな女か調べるってのはどうかと思うぞ」
「だってわたしの健くんを横からかすめ取ろうとする意地汚い女がどんな女のか知っておきたかったの」
「健一郎は誰のものでもない」
わたしの言葉にお父さんはピシャリとそう言い放つ。
「でもこのままだと」
わたしが反論しようとするとお父さんがわたしの言葉にかぶせてくる。
「健一郎が生涯のパートナーに誰を選ぼうとあいつの勝手だ。あいつが"そういう場面"になったときにお前を選ばなかったらお前の魅力は健一郎にとっては選んだ女以下だった。それだけのことだ」
わたしはお父さんの言葉に何も言い返せない。
「なぁ静。そんなに健一郎のことが好きか?」
「うん」
「なら、ほかの女に取られる心配がないくらいにあいつのことを魅了し続けろ」
わたしはお父さんのその言葉に勇気づけられると同時に健くんに対する強すぎる独占欲を出したことを反省する。
「話がそれたな。で、健一郎が女とどこかに行こうとしたところに言い寄る女がいてそいつの名前が綾瀬桔梗だったと」
「そう」
「で、あいつの娘が俺の息子にってことか・・・・・・・・まさかあやつ、今までの意趣返しのつもりで娘を使って健一郎をうちから奪おうとしてる?」
「やっぱりそう思う?」
わたしが聞くとああ、とお父さんは短く一言言う。
「静。悪いがちょっと考え事するから今日はここまでだ」
「わかった」
わたしはお父さんがそう言うので部屋を出た。
お父さんの部屋から出てリビングに向かうとキッチンで水を飲を飲みながらぼけっとする健くんの姿があった。
わたしは音を立てないようにこっそり近づいて後ろから健くんを抱きしめる。
「あぁ、何!?」
健くんがわたしに抱き着かれて驚く。
「わたしだよ、健くん」
そう言ってわたしは更に強く健くんのことを抱きしめる。
「ああ、姉さんですか。どうしたんですか一体」
「健くんにハグしたくなったの」
健くんがいきなり抱き着いてきたのがわたしだとわかって落ち着く。
健くんの体温を全身で感じながらわたしは健くんに今の気持ちを伝える。
「はぁ・・・・・・気の済むまでどうぞ」
健くんがお好きにと言うので健くんの体の温かさを思う存分味わう。
ほのかに匂う健くんのにおいと体の感触に安心感を覚えながら抱きしめ続ける。
「健くん」
わたしが問いかけると
「何ですか」
と健くんは問いかけ返してくれる。
「健くんはずっとわたしと一緒にいてね」
わたしは健くんの右肩に顔を載せてお願いする。
「死んだり何らかの事情で離縁しない限り私は姉さんとずっと一緒ですよ?」
「・・・・・・・・わたしはね、この先起こるかもしれないどんな災害や災厄、戦乱その他に見舞われたとしても健くんのもとから離れないし離れたくない」
わたしは健くんの答えにそう返して顔を右手で寄せて互いの頬をくっつけた後右頬にキスをする。
わたしに頬をキスされた健くんがおどおどとする。
「お休み健くん」
おどおどしてる姿もかわいいと思いながらわたしは体を放し寝る前のあいさつを健くんにして自分の部屋に戻る。
そして健くんと2回もキスできたうれしさに包まれて夢の中へと落ちていった。
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