7-3-8 俺はかつての記憶を呼び覚ます
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中学2年のこと。
当時も俺はクラス全員からハブにされていた。
学校にいるときは誰とも離さない、そんな毎日を過ごしていた。
そんなときある日の昼休みに俺は知らない男に突然話しかけられた。
「お前、ちょっと面貸せや」
俺は男が発した命令を突っぱねた。
「お前の命令に従う義務はない。以上、消えろ」
俺のその一言に逆上したそいつは俺の首をロックした。
「お前に俺の命令に逆らう権利はない!
とっとと来い!」
俺は首を男にがっちりロックされそしてそのまま俺は首を締められ無理やり気絶させられた。
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「ん」
背中に硬い感触を感じる。
そこから何とか意識が戻り目を開いた。
その瞬間腹に強烈な痛みが走った。
「誰が起きていいと言った?」
知らない男に訳の分からないことを言われながら俺は腹を蹴られた痛みに悶絶した。
「社会の害悪風情がいつまでもノコノコと生きてんじゃねぇぞ。
お前はとっとと殺処分されるべき存在なんだよ」
男が更に意味不明な言葉を続けた。
俺は腹からくる痛みに悶え何も喋ることができなかった。
「お前みたいな日本社会において絶対悪である存在が未だにのうのうと生き延びてるのは見て手我慢ならん。
誰もやらないなら我々がやるしかない。お前は社会のためにとっとと死ね」
俺は腹の痛みが治まり再び目を開け何を言ってやがる、と思ったことを言おうとした瞬間突然左肩に何かが突き刺さった。
俺は今まで出したこのない大きな声で叫んだ。
「うああああああああああああ!!!」
「この程度でそんな叫び声だされてはこの後どうなるかとても楽しみだ。
ほれ、もう一回!」
「が!」
俺は今度は何者かに下腹部の左側当りにまた刺された。
「俺は今ナイフで刺されてるのか・・・・・・!」
しかしそれがわかったところで何かできるわけではない。
なすがままに何度か刺されたところで突然男が言い出した。
「叫び声もいい加減うるさいな。
またちょっと黙らせるか」
俺はなんとかうっすらと目を開け言葉の主の姿を確認した。
姿を見た瞬間俺は男に首を押さえつけられた。
「さて、いつまで意識が持つかな」
男が何が何でも気道を閉じて首の骨を折ってやるという感じで俺の首に体重を徐々にかけた。
俺は目を見開き、目の前の殺意を隠さない男の顔を見ながらもなんとか意識を持たせていたが限界が近づいた。
「ぐ」
「とっとと落ちろ!」
俺が男のその声が聞こえたところであ、やばい無理と思った瞬間突然扉が開く音と別の人間の声が聞こえる。
「何してる!」
「ん?ああ。なんだ先公かよ。
日本社会を清浄なものにするための正義の鉄槌を下してる最中なんだよ。邪魔すんじゃねぇよ」
「そうか、ならお前たちに本物の正義を教えてやろう」
その声とともに複数人が足音が聞こえる。
数分して男たちの叫び声がどんどんと小さくなるとともに足音が遠ざかっていく。
「今から救急車で運ばれるから、意識をしっかり持て」
聞いたことのある女性教員の声で俺は意識を持つどころか失った。
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