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クラスでぼっちの俺が生徒会長とギャルをクズ男から救ったら何故か惚れられてしまい毎日言い寄られるようになり、それを知った義姉が俺を取られまいと結婚を申し込んだせいで三つ巴の戦争が始まった。  作者: この山田は無鉛プレミアムガソリン専用仕様となっています。レギュラーガソリンの使用は故障の原因となるため絶対にお止めください。レギュラーガソリンの使用によって生じたいかなる損害も当社は責任を負いません。
7章 はっきり自覚した自分の気持ち
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7-3-5 姉に見られながら俺は仕事をする

「え、姉さん?どうしてここにいるの?」

「健くんに会いたくなって来ちゃった」



そう言って舌をちろっと出す姉。

それもかわいいと思いつつなぜここでバイトしてるのを知ってるのか俺は訊く。



「そういえば、俺姉さんにここで働いてるのを言ってなかったと思うけど、知ってたの?」

「昨日お父さんに訊いてみたんだ。健くんはバイトはしてないのって。

そしたらあっさり教えてくれた」



なるほど。

てことは今まで姉は俺がバイトしてることを知らなかったのか。

納得がいった俺は少し姉と話した後またあとでと言って業務へと向かう。



「いやぁ健一郎にあんな美人なお姉さんがいるとはね、知らなかったよ」



店長が驚いたという感じで言う。

俺はその言葉に違和感を感じ店長に仕事をしつつ訊いてみる。



「え、店長は俺に姉がいることは知らなかったんですか?」

「いや、お前のオヤジさんから娘に弟ができたってのは聞いてたのよ。

ただその娘さん、つまりお前のお姉さんとは全く会ったことがなくてな。

それで今日初めて会って驚いたのさ」

「つまり存在は知ってたけど会う機会がなかった、ということですか」

「そういうことだ」



俺の中にあった疑問がさっきの質問で解けたため雑談をしつつ引き続き仕事をする。


しばらく仕事をしているが妙に俺に対する視線を感じる。

ふとショールームのほうをみると姉が俺のほうを見ながらニコニコしていた。

俺は姉に仕事してるのを見られている状況になっているのに気づき少しやりにくさを感じる。

しかしそんなことで心を乱してはいられないのでそのまま仕事を続ける。



「で、もしかしてお前はあの娘と結婚するのか?」



俺はオイル交換作業をしていたときに突然店長からそんな質問をされ手に持ったメガネレンチを落とす。

俺がメガネレンチを拾い店長のほうを見ると店長はエンジンをチェーンブロックで持ち上げながらニヤニヤしている。



「な、何を言ってるんですか」

「だってあの娘があんな幸せそうな感じでお前のこと見てるのを見たらさ、誰だってあの娘はお前のことが大好きなんだなって思うぜ?」

「い、いや、姉さんは元々ブラコンって言うんでしたかね、そんなところがあったので」

「ふうん、そう」



店長は俺の言葉にニヤケながら作業を続ける。

俺はその店長の顔を見ながら俺はあえて念を押す。



「決して姉さんとそんなことすることはないですからね?」

「はいはいわかったよ」



店長はそう言いながらも完全に流す感じで言う。

まぁ現状ここで実は、とバラすわけにもいかないからな。

ここで話したことが広がって綾瀬家の耳に入る可能性も0じゃない。


そんなこんなで結局姉に終始仕事してる姿を見られた。



「じゃ、今日はもう帰っていいぞ」

「はい。それでは失礼します」



俺は更衣室で着替えた後そう言って事務所を出る。

ショールームのほうに出るとまだ姉がいるので俺は話しかける。



「姉さん?」

「あ、お仕事終わった~?」



姉が俺の姿を見てそう言いながら俺に抱き着いてくる。



「ね、姉さん。こんなところでは」

「ダメ?」



姉がしょぼくれた顔で俺に訊いてくる。

俺はその顔を見て心が痛くなりすぐにいいよと言うと姉は今度は抱き着きながら俺の頭をなで始める。



「今日もお疲れさま。

ああ、健くんの身体の感触、久しぶり・・・・・」



姉が俺の感触を確かめるように抱きしめる。

俺も思わず抱きしめたくなるが窓の外に見知った顔を見つけすんでで思いとどまる。



「健くんからも抱きしめて」



直後に姉からねだられるが俺は首を縦に振らない。

俺は姉の耳元で窓の外に人がいることを説明をすると姉は緊張した声でわかったと言って抱きしめるのをやめる。



「でも、せっかく今日こうして会ったんだから少しだけでもいいからお話ししよ?」

「わかった。店を出てからな」



俺は姉と一緒に店をでて店先で雑談をする。

あんまり長く話をして電話が遅くなると綾瀬先輩が怪しむので俺は本当に10分くらいで終わらせる。



「またね、健くん」

「ああ、また」



俺と姉はそう言って別れる。 

そして俺は綾瀬先輩に電話をすると綾瀬先輩はすぐ来るわと言って電話を切る。

電話した時の綾瀬先輩の口調が今までにないくらいに棘があった。

やはりあの時見えたのは、そう思いながら俺は綾瀬先輩が来るのを待つ。

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