武器合成。進軍開始。
商業地区の鍛冶屋の元へとたどり着いた。
「カジ殿!!おられるか!!」
ユウの声を聞き、鍛冶場から汗だくの人物が出てくる。
「おお。ユウ坊じゃねぇか。どうしたよ。」
「こちらのシャンス殿の剣を合成して頂きたい。できれば今すぐがいいのだが。」
「見せてみな。」
シャンスが3本の剣をカジに渡す。
「ほぉ。全部見事な業物だ。こんな大仕事は生まれて初めてだ。すぐとりかかろう。」
カジが3本の剣を炉にぶちこむ。
「直ぐにできるから見てるといい。」
3本の溶けた剣が交わり、歪にも一本の剣の形に変わっていく。
その間にカジがシャンスの体をじろじろと見る。
「俺の体に何か問題でもあるのか?」
「ああ。問題ありだ。その体じゃ剣が短すぎる。間合いを必要以上に詰めないといけないから隙が大きくなる。」
一瞬見ただけでシャンスの動きを読み取り、適切な長さや重さをイメージする。
「言っただろう?腕利きの鍛冶屋だと。」
「ああ。」
シャンスが関心しているうちに1本になった剣が炉から引き抜かれる。
それをカジがハンマーで数回叩く。
「ほい。後は冷やして完成だ。」
「はっや。」
「元がいいからな。変に手を加えると悪くなる。」
シャンスへ完成した1本の剣が手渡される。
「ありがとう。カジさん。」
「礼を言うのはこっちだよ。これ以上の仕事はもう死ぬまでにやってこないだろうからな。お代はいらねぇよ。そのかわり、剣と鎧のメンテナンスはこれからここで頼むわ。」
「ああ。そうさせてもらうよ。」
勇者の聖剣、フォルスから受け継いだ剣、イグニスの骨を使った剣の3本が合わさり、金色の装飾が施された柄の根元には赤い宝石が散りばめられ、前より長くなった刀身は眩しい光を放っている。
シャンスはその場で構え、剣を振…
振れなかった。
「いやここで必要ステータスかよ!!!!」
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魔王との決戦までの間に死にものぐるいでダンジョンを攻略し、なんとか剣を装備することが出来たシャンス。
その力はチャトラの憑依を合わせても先代の勇者をとうに超えていた。
平原を目の前にしてコウン王国とエーテル王国が合同で陣をしいている。
馬に乗ったコウン王国騎士団団長、ジークが味方の士気を高めるため。演説する。
「コウン王国騎士団と集まってくれた兵士よ!!魔王軍は全勢力を着々と集め、エーテル王国とコウン王国を手中に収めようとしている!!!
だが我々は屈しない。エーテル王国と協力し、魔王を打ち倒すのだ。そして平和を取り戻すのだ!魔王軍に大切な人を殺された者や攫われた者もいるだろう。
憎め!!そしてその憎しみに囚われるな!!!誓え!!!誰一人として欠けることなく生きて戻ってくると!!!
コウン王国騎士団と兵士達!!その数7万6523人!!ワシはお前達すべての顔を覚えている!!!必ずや戦いの後、ワシに酒をもってこい!!!持ってこなかった者はワシの鉄拳が飛んでくると思え!!!いいな!!!!」
ジークの迫力ある演説が終わり。コウン王国の兵士全員が雄叫びをあげる。
「エーテル王国騎士団よ!今の演説を聞いたな!!もうほとんど言いたいことを言われてしまったので言うことがない!!!えーっと…約8万人!!!ワシの所にも酒を持ってこい!!!!いいな!!!!」
続けてエーテル王国国王、ガルムが叫ぶ。
一瞬戸惑いが見えたが、数人の雄叫びを皮切りに皆叫び始める。
コウン王国とエーテル王国の連合軍の士気が上がると同時に朝日が昇り始める。
「「全軍!!!!進めェぇぇぇぇぇぇ!!!!」」
ガルムとジークの命令により、一斉に魔王軍へと進軍を始めた。




