2ー3 8歳 初日の授業
2ー3 話です。
さぁ、学園に行こう!
アレ? 校門の前に………
2ー3
今日からイングスランド王国王立学園に通います。
隣には姉様がピタリと付いてきます。
「キャロル姉様、僕は一人で通えますよ。何でくっついて来るのです? 」
「それは、フリートが道に迷わないようによ♪ 」
「………学園は歩いて10分位なのに………で、本当は? 」
「それは、フリートと一緒に学園に行きたいからよ♪ もう、4年も待ったのよ! 」
………重度のブラコン? かもね、姉様ズは(笑)
10分後、学園の門に着くと………何この騒ぎは?
〔何か殺気だって睨まれてるよ!? 何で 〕
「何だろう? 何故僕が睨まれてるの 」
「あ、ゴメンねフリート。ちょっと待っててね♪ 」
キャロル姉様は一歩前に出ると大きな声で!
「皆さん! 紹介します。私の可愛い弟のフリート君です。皆さんよろしくお願いね♪ 」
そう言った瞬間、殺気が消えたよ!?
「「「「「「「彼がお姉様の弟様………大変失礼しました。お姉様お許しを 」」」」」」」
「「だから言ったでしょう。彼は違うって。もう覚えたでしょう 」」
え~と、もしかして………
「姉様、か、彼女達は? 」
「うん、私が面倒見てる同級生と後輩たちよ。それが何か? 」
うん、何となくわかったけど………キャロル姉様は完璧に姉御になってるね。
着実に(笑)
キャロル姉様達と校門で別れて教室に向かいます。
流石に早かったのかまだ誰も来ていま………いたよ、クラフト君が!
「クラフト君、おはよう♪ 早いね 」
「あ、フリート様、おはようございます。 フリート様もお早いですね 」
「………クラフト君、前から言ってるけどフリートでいいよ。それに口調に無理があるぞ! 」
「………ヤッパリカァ! そうだよね。ヤッパリ無理してはダメだよね、フリート君 」
「そうだよ、それにここでは身分を傘にするとろくなこと無いし、文武両道のここで頑張らないとアッと言う間に抜かされるから気を付けないとね 」
「そうするよ。なにせ父上にSクラスから落ちたら即連れ戻されるしね………はぁ~ 」
「ではがんばりたまえ♪ 」
「そこは助けてよ! 」
この後、お互いの近況を話していたら続々と登校してきました。
「フリート君おはようございます♪ 」
「おはようございます、シャルロット様、早いですね 」
「お、お、おはようございます、シャルロット殿下 」
「え~と、確かクラフト君でしたね。ここでは……… 」
「あ、シャルロット様、クラフト君は緊張してますから。ほれ、クラフト君、やり直し! 」
「え、わかったよフリート君。シャルロット様おはようございます 」
「はい、それで良いですわよ。私は仲良くしたいですからね 」
「お、シャルロット様、フリート君、クラフト君、おはよう♪ 」
「おはようございます、マック君。クラフト君、明日はこのようにね 」
「ようマック、おはよう♪ アレ、メルは? 」
「多分ヤバイかもね。それにどうした、クラフト君、何が有ったの? 」
「イヤー何でもないよ。おはよう、マック君。所で何がヤバイのかな 」
「僕が出掛けるまでメルを見てないんだよ。恐らくは…………」
と、言ってる側から豪快な疾走音と共に!
「セーフ♪ 間に合った? 」
「おはようメル、ギリギリだよ。それに強化魔法を使って走るなよ。うるさいぞ! 」
「おはようメル、確かにうるさいぞ! それに廊下を爆音付きで走ったら………ま、いいか、メル、後ろ♪ 」
「何よ、後ろって? ……………え~と、教官お早うございます。………」
「………おはよう、メモリ君。後で教官室に来るように! 」
「………ハイ ……… 」
「さぁ、席に付け! 主席をとるぞ! 」
こうして朝礼が始まった。
イングスランド王国王立学園の初等部の授業は、基礎教科(国語、歴史、算術、魔法学)と、武術と魔法実習の基礎を初等部4年間でしっかりと勉強します。
〔基本は大事です 〕
今日はオリエンテーションみたいな事をします。
はっきり言って学校内の探索です。
〔この学園は、無駄に広いと父上が言ってたな……… 〕
今いる教室が有るのが初等部校舎で5階建でしっかりと立ってます。
何でも築2000年位らしい? 初代国王様のお手製って!?
〔見た目昭和の鉄筋コンクリート校舎? 材質は………何故かミスリル鉄筋ローマコンクリート? しかも状態保存と強化の魔方陣と附与が付いてるね! 〕
1F 玄関、職員室、救護室、大食堂
2F 1年生の教室が6クラス +2教室 +教官室
3F 2年生の教室が6クラス +2教室 +教官室
4F 3年生の教室が6クラス +2教室 +教官室
5F 4年生の教室が6クラス +2教室 +教官室
………となっています。
〔本当に井川くんは何者? 高校生で何故この知識量? 〕
同じように中等部と高等部の建物も同じ初代国王様のお手製で建っているらしい。
そして各校舎の間に実習用室内訓練場が4棟づつ在ります。
〔正門から奥に向かって初等部、訓練場、中等部、訓練場、高等部、訓練場の建物が建っているそうな? 〕
そして中央通路を挟んで反対側には入学式をやった講堂と図書館、高等部の寄宿舎、各学部専用のコロシアム? があってそこで色んな催しが在るらしい。
〔秋には武道大会があります。出たくないです………〕
初等部の施設はこのぐらいかな?
もっとも謎の施設や場所も在るらしいが………近づかないようにしないとね。
〔父上が言ってたな………遠い目をしながら……… 〕
一通り回ったら丁度お昼なので食堂に行きましょう。
食堂には、おや、B組の皆さんが来てますね………離れた所に席を取りましょうね。
〔食事を受け取って離れた席に行きましょう 〕
「しかしここの食事は美味しいね♪ 」
「何でも初代国王様のお手製のレシピ本があってここで使ってる調味料は全て学園内で作ってるとか? 城のシェフが言ってたわ 」
「え、そうなんだ。………すごいんだね、初代国王様は……… 」
本当に井川くんは何者?
「本当に初代国王様のお陰ですね。所でフリート、例の魔道具はどこまで完成してるの? 」
「ほんとよ。どこまでできたの? 」
「私も気になりますわ 」
「今の所は8割位かな? 後は操縦系の調整とバランスの調整かな? 完成は………夏休みに入ってからかな? 」
「もし完成したら………楽しいだろうね♪ 」
「それには先ずはメルの学力アップをしないとね 」
「「「確かにね」」」
「何でこうなうの! 」
こうしてお昼休みが終わって教室に向かいます。
え、空気の読めない人が絡んで来ないって?
よく確認したら食堂にいなかったんだよね?
〔後でB組の子に聞いたら専用の馬車で食べてたらしいって何で? 〕
そして午後からはクラス内で3人パーティーを組む話になった。
何でも野外訓練時に3人パーティー単位でチームを組んで訓練をするらしい。
「教官、そうすると男女別に組んだ方が良いでしょうか? 」
「そうだな。丁度6人づついるからそれで良いだろう。バランスは考えろよ? 」
ウ~ンそうすると確か騎士団の最少単位の分隊編制が3人だからかな?
そうすると………
「バランスか………男子集合。話し合おう♪ 」
「じゃ女子は集まって下さいね 」
そして話し合う事に。
男子チームの場合
「先ずは前衛と後衛に分かれようか。マック君は前衛だね 」
「そうなるかな? クラフト君は確か…… 」
「後衛ですね。僕は格闘無理だしね(笑) 」
「確かに。それではカイル君は? 」
「え~と、前衛だね。剣術は何故か必須科目なんだよね長男は? 」
「そう言えばうちの兄きも騎士科なんだよね。何でだろ? 」
「確かに。貴族あるあるになってるね(笑)。で、マウント君は? 」
「僕は三男だから適当だね(笑)。あ、基本は前衛だね 」
「そうなんだ。では、次はアイギス君は後衛かな? 」
「前衛だね。僕は無属性だしね。一応角兎位なら狩れるよ。もっとも対人戦の訓練はやったこと無いけどね 」
「アイギス君は確か………レストランデリシャスの息子だよね? 」
「あ、料理なら任せて下さいね。もっとも父や兄に比べられても困りますけどね 」
「大丈夫、マックの料理に比べれば何でも美味しくいただけるよ 」
「確かに 」
「おい、どういう意味だよ! フリートとクラフト!! って言い返せん 」
「「「何があったんだ? 」」」
「気にするなよ(笑) でどうするんだ、フリート君 」
「そうすると後衛はクラフト君だけかな。それでは私が後衛に回って4人は、2人づつ別れてそれぞれ組めばバランスは良いよね? 」
「「「「「確かに 」」」」」
こうして組んだのは
Aチーム :フリート、マック、アイギス
Bチーム :カイル、マウント、クラフト
と、なった。
女子チームの場合
「それでは意見はありますか? 」
「そうですね。この中で前衛ができるのは? 」
「私できますよ♪ 」
「メルは問題なくできるわね 」
「何か引っ掛かるけど任せて♪ 」
「私もできますわよ! 」
「え、ジュリアンさんできますの? 」
「黙ってもわかると思うけど私、武術教官のレイナ教官の姪なのよ。だから小さい頃から鍛えてもらってるのよ 」
「わかるわ。私も叔父様に手ほどきをしてもらってるしね 」
「え、たしかメモリさんの叔父様って騎士団長? 」
「そうね、しかもマックばっかり構って私にはあまり教えてくれないのよ! 」
「………普通はそうなんでは? まぁ良いわ、他にはいませんね? 」
「私は後衛ですね。すみません 」
「私も後衛ですね。すみません 」
「あの~私も後衛になります。すみません 」
「大丈夫よ。普通は女の子には前衛はさせませんもの。ね、メル 」
「何で私に聞くのよ、シャルロットは! 」
「では、後衛の4人は、2人づつ別れてそれぞれ前衛と組めばバランスは良いでしょうね 」
「それでいきましょう 」
「「「「そうしましょう 」」」」
こうして組んだのは
Cチーム :シャルロット、トリス、メモリ
Dチーム :イリス、エルザ、ジュリアン
となった。
「よし、そろそろ決まったかな? 」
「男子のチームは問題なく決まりました 」
「女子のチームも問題なく決まりました 」
「よし、それではこの紙に書いてくれ 」
それぞれ紙に名前を書いて教官に提出した。
「ほう、これは中々バランスは良いね。いつもは揉めるんだよね………まぁ良かったよ♪ 」
「教官殿、何かありました? 」
「まぁいいかな。たまにいるだろ、初日にいたような貴族様が。全く考えなしで取り巻きと組んだのは良いが全員が前衛で、特攻して玉砕、最後には「私の父は! ………」と始まるし、面倒なんだよね 」
「………教官殿、大変でしたね 」
「本当に今年のSクラスは当たりだったよ。イヤ~助かるよ♪ 」
「「「「「「教官殿、それ言いますか? 」」」」」」
「「「「「「教官殿、それを言っては? 」」」」」」
こうして無事にチーム分けができた。
「よし、チームも決まったしクラスの委員長を決めようか 」
「え、普通は先に決めません? 」
「先に言ったが………貴族様が揉める場合が在るって。それで見極める為に先にチーム分けをして様子を見たんだよ。ま、もめた場合は大抵委員長は俺だ! って言う貴族様だがね……… 」
あ、察した。今頃Bクラスは………
「それで委員長を誰にするのですか? 普通はフリート君ですよね? 」
「え、僕? 何で 」
「おい、フリート君。それマジに言ってるのかい? 完全無欠のトップ様が何を言ってるのかな? 」
「そうよ、フリート君。ちゃんと勤めましょう(笑) 」
「あ、イヤ~それはできないぞ! 説明が途中だった。一応総代はクラス委員長をしてはいけないんだ 」
「「「「「「「「「「「「え、なんでですか? 」」」」」」」」」」」
「後で話そうかと思ったが、まぁ良いか。各学年別総代が集まる生徒総代会議と言うものがあってな総代のフリート君と次席のシャルロット君は出席しないといけないんだよ。なのでSクラスの生徒は残りの10人から決める事になってる。さぁ誰がやる? 」
「そうすると………序列3位のマック君かな♪ 」
「おい、フリートそれは勘弁して! 俺はそんなの似合わないし無理! 」
「そうなのかな? 私は良いと思いますよ♪ 」
「確かにフリート君とシャルロット様以外だと………マック君しかいない? 」
「「「「「「「「確かに(笑) 」」」」」」」」」
「何でだよ! 」
「え、メルの暴走を止められるのは僕とシャルロット様とマックだけだろ。だからかな? 」
「「「「「「「「確かに(笑) 」」」」」」」」
「「何でだよ! 」」
「よし、それなら委員長をマキシム君、副委員長をメモリ君にやってもらおうか♪ 」
「「なんでですか、教官殿!? 」」
「なに、役職付いてる者が下手なことできないだろう。よし、これで決まりだ♪ 」
「「何か納得がいかないのは何で? 」」
こうして無事? にクラスの役職も決まった。
しかし何だろう、生徒総代会議って。
何する所なんだろう?
「教官殿、生徒総代会議って何です? 」
「それについては本日15時より今年度の初会合があるから出席しなさい。場所は高等部の校舎の一室だからね。もっとも迎えが来るよ 」
「(コンコン、ガチャ)失礼します。生徒総代会議のお迎えに参りました。私は本年度の生徒総代を指名されました高等部騎士科3年Sクラス、ウイリアム・フォン・バーミンガムです 」
「そして私は、次席の高等部騎士科3年Sクラス、エドワード・フォン・イングスランドです。よろしく 」
「「何で兄様が迎えに!? 」」
「よ、フリート。それが伝統なんだよね。最初の仕事は初等部1年の総代と次席のお出迎えがね 」
「そう言うことだ、シャルロット。しかし息ピッタリだな! 」
「「そんなこと無いですよ! ア!? 」」
「ま、良いけどね。そう言うことでガイア教官殿、よろしいですか 」
「アァ良いぞ! しかしお前らが総代と次席かぁ。………良くなれたなエドワード? 」
「何を言ってるのかわかりませんね? ガイア教官殿! 」
「まぁ良い。ではエスコートをよろしく頼むぞ! 」
「「お任せを! 」」
「でわ、行こうか、フリート 、シャルロット様 」
こうして兄様達に連れて行かれました。
生徒総代会議に……………
②〇〇〇
いかがでしたか。
色々と突っ込み所があると思いますがお手柔らかにお願いします。
次の投稿予定はできれば10月中~11月頭に予定しています。
これからもよろしくお願いいたします。




