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訓練 side誠・那毬

長らくすみません。

リハビリしながら書いていきます。

筆進まねー。

「せい!」


 魔族の討伐に向けての訓練は、ますます厳しくなっていった。

 一対一の剣の訓練から、複数を相手にする戦闘訓練。

 ハインケル邸に駐在している兵達と、手合わせをすることも多い。


「それでは魔物に隙を突かれます!疲れている時こそ気を抜かないように!」

「はい!」


 イネスの指導にも力が入る。


「おい、魔術訓練の体力は残しておけよ」


 その様子に、ケイが茶化すように声をかける。

 剣と魔術。

 肉体と精神で使うものは違えど、肉体の疲労は精神の疲労につながる。

 ケイの訓練の時に、二人の神子が使い物にならないことはよくあった。


「そういえば、最近は講義をしてないようだが」


 この世界の理を学ぶための歴史などの講義は、初めの討伐以後、全くされていないようだった。


「今は、その時間も惜しいので」

「そう言うものか」


 おそらくは別の意図があってのものだろう。

 そうケイは考えるが、それを口にするほど愚かではなかった。


「休憩にしましょう」


 イネスの言葉に、兵たちは戦いの手を止めた。


「ありがとうございました」

「神子様、お強いですね」

「そんなことは」


 各々言葉を交わしながら、給水に向かう。


「イネス様を見ていると、全く、近づける気がしません」

「あの方は次期剣聖とも言われていましたから」

「剣聖?」

「国で一番と剣の腕を評価された者のことを呼ぶんですよ」

「まぁ、王都が占拠されているので、剣聖も何も、途絶えているのですが」

「あぁ……」


 王都奪還はいまだ果たされていない。

 残党がまだ残っているらしい。

 長い占拠だ。

 それでも現在王権が維持できているのが、誠達には理解できない。

 この世界独自のしきたりやルールによるものだろうが、誠達はそれを知らなかった。

 王都以外でも統治が可能な仕組みになっているのだけは理解ができた。


「不思議だな」

「そうね」


 とはいえ、まだこの年恰好の子どもは政治のことなど深くは知らない。知ろうとはしないだろう。

 那毬達はそう判断して、謎を謎のままにしている。

 いずれ王都へ行くことになったときにでも、解明すればいいだけの話だ。

 ハインケル邸に慣れてしまった今、王都へ行く意義も何も感じてはいないのが本音だが。


「はい、次の訓練は……」


 給水を終えたのを見届けて、イネスが次の訓練の指示を出す。

 あまりのハードさに、那毬は生気をなくした目を浮かべ、誠は口に含んだ水をこぼした。


「きったな」

「ひでぇや」


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