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ぼくを手に入れる?
いやらしい。
違……。ぼくを手に入れる。じゃなくて正式にはぼくの目を手に入れるだと思う。
ぼくの目。
ぼくを不幸のどん底まで突き落とした、目。
欲しいのならなぜ一度手放した?
暁人の哲学……想像じゃないのっていいたい。
でも、組織に呼ばれて入ったのは(強制。)ぼくだけらしい。
よくわかんないけど、当時の名簿はぼくの名前が一番上だった。
遅れて入ったのに。
そこはぼくのために空いていたかのように。
「……布団使っていいよ。」
「にゃ?」
「ベッド使っていいよ。ってこと。ぼくは床で寝る。」
「まじで!?」
お母さんにですね、言われたんですよ。『布団ぐらい譲ったら?』って。
ついでにあの組織からきた子だよ。っていったら簡単に入れた。
まぁ、一番盛り上がってた時期があそこにいた時だもんな。
友達がいるかいないかで大違いだよ。結構。
「じゃーさ一緒に寝よ!」
「やだ!無理!なにいってんの!?」
「チッ。じゃあ布団もらうわ。せいぜい床で寝てろ!」
「……何かムカつく。」
「じゃあおやすみ。さようなら。」
「さようなら。」
「ってなるわけないじゃない。章が切れたのさっきだよ。」
「そうなの?」
章わけとかされてるのこれ?
「ベッドに座ってお話ししよ。」
暁人ベッドにぼふっと座って隣を叩く。
「ベッドに座ることで何がかわるんだ?」
「気分。君は床でもいいんだよ?」
「床でいいよ……。」
「だめ。」
「え。」
床に座れっていったじゃん。
「隣。」
「はい…はい。」
暁人の隣に座る。
それなりに距離を離してだけど。
「大事な話をしまーす。いえーい!」
「いえーい?いえーい。」
「まずまずまず、ターゲットの話。」
「敵ですか?」
「敵です。紅い目が必要になるのです。」
「なんで?」
「暁人ちゃんと同じ能力だからなんだよん。えっとねー暁人ちゃんはインビジブルっていったじゃん、それと同じ能力なのだ。」
「?」
暁人と同じ能力だったら紅い目がいるの?いらなくないか?
見えないし。
「ふふっ。君は馬鹿で屑で阿呆で塵屑だね。暁人ちゃんは見えなくても目を紅くしてたら気配は感じるはずだよ。」
「そなの?」
気配とか目で感じるものじゃないだろ。
「てか、普通何されたかもわかんないはずだよ。目が黒くてもある程度わかるってところかな。うん。才能だね。見えないものが見える目ってところかな。暁人ちゃんの天敵だよ。死ね。」
「突然だな……。」
「それに対抗するために即座に君が必要だったのです。」
「ふうん?」
「君はある程度戦えるんでしょ……?こっちにいた時の専門はなに?」
「銃。」
「うわ……似合わね……。」
「しかもライフルが多かった。」
「闇討ちですか。サイテー。」
「いや、暁人ちゃんも同じようなものじゃ…。」
透明でしょうが。
見えてないのにどこが闇討ちじゃないんだよ。
「殴る方は?」
「こわいからやだー。」
「………殴る方は?」
「出来るよ。ある程度なら。ナイフとかもってやってたかな。拳銃にナイフ。あと、蹴るのは苦手だよ。」
「ふうん。」
暁人がなんかむずかしそうな顔してる。
「後は攻撃の時背中ががら空きってえっと……誰だっけ?に言われた。」
「緋咲さんだと思う。柳緋咲。だと思う。」
「あーそんな名前だっけ?」
緋咲はこのあと出てくるでしょう。
流れてきに。
「背中ががら空きって致命的じゃない?」
「まーそうなんだけど。」
ま。いっかみたいな。
死んでも大丈夫かなー。みたいな。
「じゃあそんな君にはこんな商品がお勧め!」
「何者だよ。」
「じゃじゃーん!」
暁人が取り出したのは瓶みたいなやつ。
中には赤い水が入っている。
ワイン?
血?
絵具?
「君のために作られたもの。」
瓶を軽くふりながら暁人はいった。
「ぼくのため?」
「マジックさ。」
「魔法……ってこと?」
「そう。君の黒目のときと紅目の時の能力が違うでしょ?」
「黒は幽霊をみる。ってこと?」
紅目にすると見えなくなるんじゃなくて能力がかかるってこと?
「そ。馬鹿の癖によくわかったね。で、この水は黒目用の魔法道具。」
「幽霊?」
「君が毎日みている幽霊。一人……一つ探してきて。君とつながりがもっともありそうな幽霊を。」
「なんで?」
「………格好よく話してるのに邪魔するなよ…………。君が決めた一人。これをぶっかけろ。転生………?違うな。何て言うんだろう。存在が濃くなるって言うか……。生き返りはしないけど生き返るみたいな。あぁゾンビみたいなものかな。」
「え。ゾンビ?」
すごく曖昧な言い方してるけどゾンビとかやだよ。
「言い方が悪かった。話せるし、殴れるし、殺せるし、遊べる。って感じかな。……うまくいくかは不明だけど。」
「え?話せるの?」
「他人ともそいつは話せるし見える。」
「まじで。」
「まじで。」
友達が増えるね!
こんな生き返らせるみたいな真似してもいいのかは全くもって不明だけど。
おばけなら沢山あてがあるよ。
よく遊んでたし。
「後は、お化け側の話だけどうまくいかなかった場合は消滅。うまくいったら何歳だろうとそれなりの戦力をえる。………そのお化けの主人になれるよ。よかったね。」
「消滅……。」
「屍姫みたいなのりで君とその幽霊が強く繋がってるほど強くなるし、失敗もしない。」
「いや、屍姫ねた出すなよ。」
怒られるって。ガンガンに問い合わせなきゃいけなくなるって。
すみまてーん。漫画ねた使っていいっすかぁ?って。
「はい。あげる。」
「あ。ども。」
瓶を受けとるとやはり赤い。
どす黒い赤さ。
「暁人。この水のいろってなに?」
「ん。色?原料とかじゃなくて?」
「色。」
「さー?秘密って言いたいのですがーいいましたー。とある方の血ですよ。血。血液。見ても見なくてもわかるだろ。」
「血……………。」
見なくちゃわかんない情報だと思うけども。
目を紅くすりゃ気配とかでわかるのか?血の気配?
なんだよそれ。
血をぶっかけるの?
凄まじい図になりそうだね。
「眠くなってきたな…。あ。明日は十時に起こして。」
「微妙な時間だな。」
「十な気分だから十時。」
「十な気分………?そんなもので十時って決める人なの?」
「悪い?」
「いや………」
悪くはないけど。
遅いよな。
「長時間寝たい気分なのおーけい?」
「…………お……おーけい。ん?ぼくが起こすの?」
「は?なにいってるの?屑なの?死ねば?暁人ちゃんを君が起こさなくて誰が起こすの?」
「自分。」
あたりまえだろ。
寝込みを襲いますよ。暁人。
「むりー。じゃ十時だよ。ほら!ベッドから降りろ!レディが寝るんだぞ!」
暁人はぐーで殴ってきました。痛いです。
「痛いよ!」
乗れといったのは暁人じゃないか!
「降りましょう。」
「おりるって。」
「じゃあおやすみさようなら永遠に。」
「……おやすみ。」
布団をかぶってしまいました。
ぼくの布団とられた。
いいけどさ。
「あ。」
「え?」
「いい忘れてた。」
毛布から顔だけ出してる。暁人。
何ていうか、亀?
「?」
「それをかけた幽霊は君に永遠についてくるから。死ぬまでって言うか死んでもついてくる。」
「別にいいけど。」
「そ。もう一つ。その幽霊が生きている分、君の寿命が縮まるよ。」
「は?」
すごく大事なことじゃない?
「そこまでいうほどじゃないと思うけど、十年くらいかな。」
「へぇ……。」
「どうしても長生きしたくなったり、幽霊が鬱陶しくなってきたらーーーーーー」
殺せばいいから。




