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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

風のドラゴン

作者: J・キンボール

 場所 村の広場。

 状況、村の広場でままごとをする少女達。

 人形に話かけるレナ。

 レナ「あなた、お昼ごはんよ。」

 レナ(10歳 村の少女)

 ココ「ママ、私もお腹すいた。」

 ココ(8歳 村の少女)

 レナ「ココ、今日のお昼ごはんはあなたの好きなミートパイよ。」

 ココ「うわー!私の大好物だ!ママ、ありがとう!」

 二人を茶化すように、ルイが割り込む。

 ルイ「お前ら、毎日、同じことをして飽きないな。」

 ルイ(12歳 レナの兄)

 レナ「なーに?お兄ちゃん、また、私達の邪魔しにきたの?」

 ココ「ルイ兄ちゃん、野暮な男性は結婚できないていうんだよ。」

 ルイ「ココ!お前、どこでそんなことを覚えるんだよ!」

 ココ「私のママが言っていたんだ。嫌だねレナ姉ちゃん。」

 レナ「そうね。お兄ちゃんは一生、結婚できないかもね。」

 ルイ「お前ら・・・。」

 少年達を遠巻きに見る山賊達の下っ端

 山賊「あそこでガキどもが遊んでるな。」

 山賊2「そうだな・・・、丁度いい。あいつらを人質に取って、村の人間達に金目の物を用意させようじゃないか。」

 山賊「そりゃ、いい考えだ。お前らもいいよな。」

 山賊3「ハハハ、異論はないぜ。」

 山賊4「いつでも、準備はできてるぜ!」

 山賊達は隠れていた林から少年達に駆け寄った。

 ルイ「ふん、ココは俺と結婚したいと言っていたくせにな!」

 ココ「それは・・・!!」

 次の瞬間、山賊に手を掴まれるルイとレナ。

 強襲された恐怖で声がでないレナ。

 レナ「ヒ・・・!」

 ルイ「いってー!!何すんだ、この、おっさん!!」

 山賊「チッ!生意気なガキだぜ!」

 ココ「ルイ兄ちゃん!?」

 山賊「おっと、お前には村の者を呼んできてもらおうか。さもないとコイツの首が飛ぶぜ。」

 ココは無言でうなずく。

 ココ「・・・。」

 山賊「早くしろよ!」

 しばらくして広場に集まる村の住人達。

 山賊「村の諸君、よく集まってくれたな。」

 カーター「私の息子達をどうするつもりですか!?」

 カーター(ルイ達の父親 34歳)

 山賊「金目の物を渡せば開放してやろう。」

 カーター「嘘じゃないですよね!?」

 山賊「ああ、嘘は言わねえよ。」

 村人「カーターさん、ここは大人しくしたがったほうがいい、私達も少しだけならお金を出しますから。みんな、いいよな。」

 村人2「ああ。困ったときはお互い様だ。」

 カーター「皆さん・・・、感謝します。」

 数分後、金品を用意する村人達。 

 カーター「金品を用意しました。」

 山賊「これだけか!?」

 カーター「そんな・・・、勘弁してください!」

 山賊2「まあ、いいじゃねえか。」

 山賊2は山賊1に耳打ちした。

 山賊2「殺せ・・・。」

 山賊「そうだな。」

 剣を振り上げる山賊。

 山賊「じゃあな!!」

 山賊は持っていた剣を振り下ろそうとするが。次の瞬間。どこからともなく声が響いた。

 ウィル「ノア!アイアンクローだ」

 ウィル (主人公 青年 16歳)

 ノア (青い竜 右目が金色で左目が青のオッドアイ)

 声を響かせた存在は、山賊の背後から強襲し剣を弾く。

 擬音『キーン』

 ひるんだ山賊の隙をつき逃げるルイとレナ。

 ルイ「レナ!今だ!!」

 山賊「あっ!この野郎!!」

 そして、現れたのは青い竜に乗った青年だった 

 山賊「竜!?」

 山賊2「何だてめえは!」

 ウィル「お前達は、今、何をしようとしていた!」

 山賊「ふん、ガキ殺すぐらいで騒ぎやがって!」

 ウィル「・・・今すぐ退け、さもなくば、うちの竜がお前達を完膚なきまで叩きつぶす!!」

 山賊達は会話をする。

 山賊「おい、逃げようぜ!お前も見たろ、あの竜。」 

 山賊2「そうだな、いくらなんでも分が悪い。お前達、引こうぜ!」

 山賊3「分かった!」

 山賊達は相槌を打ち合う。そして、村人達に向かって。

 山賊「おい、お前ら、これで済むと思うな、覚悟しておけよ!」

 山賊達は逃げていった。

 ウィル「大丈夫でしたか?」

 カーター「あなたは?」

 ウィル「あっ、自己紹介が先でしたね。僕はウィル、竜使いで世界を旅してます。」

 目を輝かせてノアをみるルイ。

 ルイ「スゲー、初めて見る!」

 ウィル「竜を見るのは初めてかい?」

 ルイ「俺、本で見たことしかなくて、こんなにでかいんだな!」

 ウィル「そうか、でも、世の中には、もっと大きい竜もいるんだよ!」

 レナ「あの!さっきは助けていただいて、ありがとうございます。」

 ココは無言でうなずく。

 ココ「・・・。」

 ウィル「そんなたいしたことないよ。」

 カーター「すみません、子供達が。」

 ウィル「ああ、自分たちは大丈夫、慣れてますから。」

 カーター「それで、助けていただいてありがとうございます。あなたが来なければ私の子供達、いや、村の子供達は奴らに殺されていたかもしれません。」

 村人「私達もそれは感謝します。ですが。あなたの素性が分からないため少し話をお聞きしていいですか?」

 ウィル「そうですね・・・。はい、分かりました。」

 カーター「だったら、長話は何ですから、村の酒場で話しましょう。」

 場所 村の酒場

 カーターと村の住人、数名と席を囲むウィル。

 カーター「そうですか、仇を打つために魔界の扉を開く五つの鍵を探しているんですか。」

 ウィル「何か、鍵について知っていますか。」

 カーター「助けていただいたお礼に、何か情報をと思いましたが、すみません。詳しくは・・・。」

 ウィル「そうですか・・・。」

 村人「私達も鍵のことについては何もわからないですね。すみません・・・。」

 村長「ちょっと、いいですかな?」

 村人「村長。」

 村長「先程は村のものを助けていただいてありがとうございます。話は変わりますがいいですかな?」

 ウィルは相槌をうつ。

 村長「ありがとうございます。それで、その話ですが、助けていただいておこがましいのですが、賊を討伐してほしいのです。」

 ウィル「討伐ですか?」

 村長「お願いします!お礼は弾みますから!」

 村人「私達からもお願いします!」

 ウィル「・・・分かりました。では、奴らのことを詳しく聞かせてもらえませんでしょうか?」

 村長「引き受けていただけるのですか!?」

 ウィルは相槌をうつ。

 村長「ありがとうございます!そうですな、では、お話ししましょう。奴らの悪の所業を!」

 少しの間。

 村長「奴らの名前は赤の山賊団。奴らの頭目の男は恐ろしい男で、名前の赤は奴が血錆がついた鎧を好んで着込んでいることから来て、そして、わしの娘も・・・。」

 回想

 場所 村の外れ

 村を強襲する場面から始まる。

 スペンサー「おい、お前ら、この村の奴らが抵抗できないよう軽く痛めつけてやれ!計画どうりにだ、分かったな!」

 スペンサー(賊の頭目)

 山賊「へい、お前ら、行くぞ!」

 数分後、山賊達は村人を発見。

 村人「何なんだあんたらは!?」

 山賊「俺たちか?」

 山賊は村人を殴る。

 山賊「赤の山賊団と言えば分かるよな?」

 村人「山賊!?お願いします!命だけは!」

 山賊「ふん、いいだろう。それで、お前にはやって欲しいことがあるんだ。」

 村人「やって欲しいこと?」

 山賊「村の者を村の広場に集めろ、金品を用意してな!」

 村人「わっ、分かりました。」

 山賊「逃げたら、どうなるか分かるな!分かったら、とっとといけ!」

 場所 村の広場

 山賊と対峙する村人達。

 スペンサー「よくぞ、集まってくれた、感謝するぞ村人諸君。」

 村長「あんたが賊の頭目か、こんなことしてどうするんだ!」

 スペンサー「あんたが、この村の村長か?」

 村長「そうだが。」

 スペンサー「お前に家族はいるか?」

 村長「いっ、いや?」

 スペンサーは村長を殴る。

 スペンサー「もう一度、言う。お前に家族はいるか?」

 村長は自分の娘を一瞬見た。

 スペンサー「その娘をこっちへ。」

 娘は無言でスペンサーのもとに歩く。

 村長「お願いします。どうか、娘だけは!」

 娘「お父さん・・・。」

 娘はスペンサーの方を向き。

 娘「私はどうなってもいいんです!だから、これ以上、村に危害を加えないでください!」 

 スペンサーは娘を殴る。

 スペンサー「ふん、勇ましいことだな。」

 村長「おっ、お願いします。娘だけは!」

 スペンサー「村人諸君、よく見るがいい、これから起こることを。」

 スペンサーは剣を抜き。

 娘「!!?」

 娘の首を跳ねた。

 スペンサー「村人諸君、これからはどちらが従者か分かっているだろう。お前達が愚かではないことを祈る。」

 手下山賊は金品の入った袋を手にし、スペンサーと共に去っていった。

 回想終了

 場所 村の酒場

 村長「それからと言うもの、奴らは村を訪れては金品を奪い、好き放題して・・・、お願いします。村を助けてください!」

 村人「村長・・・。」

 ウィル「分かりました。先程のこともありますし。これから、いつでも襲撃に備えられるよう、準備しないといけないですね。」 

 酒場の入口から一人の村人が形相を変えて入ってくる。

 村人「村長!奴らが!!」

 だが、背後から何者かに村人は斬られる。

 村人「ぐは!?」

 スペンサー「村人諸君、久しぶりだな。」

 村人「お前は、スペンサー!?」

 ウィル(奴が赤い山賊団のリーダー!)

 スペンサー「ふん、話は聞いている、そこの青い服を着たガキが、我が同胞を可愛がってくれたらしいな。」

 ウィルはスペンサーを睨みつける。

 スペンサー「ク、ハハハハ!!」

 ウィル「貴様、何がおかしい!?」

 スペンサー「その鋭い目つき久々にみる、この辺りの者から見なくなった顔だ!どうだ、我々の仲間にならないか?」

 ウィル「嫌だね、こっちはお前みたいな奴を見ると反吐がでるんだ!」

 スペンサー「ふん、生きのいいことだ!」

 スペンサーは剣を抜刀しウィルの首を狙う!

 ウィル(来たか、ヴィジョンだ!)

 だが、ウィルの目が金色の光を灯し、抜刀をかわす。

 スペンサー「何?交わしただと?」

 ウィル「それぐらいの攻撃、何ともないさ、それに、俺は竜の加護でお前の動きなんてお見通しなのさ!」

 スペンサー「竜がいなければ戦えぬと思ったが、ただの竜使いではないな!」

 スペンサーは不敵な笑みを浮かべ。

 スペンサー「気に入った、やはり我が仲間にならないか?」

 ウィル「断る!!」

 スペンサー「ならば、死ね!!」

 スペンサーは斬撃を数回繰り出す、だが、すべて交わすウィル。

 スペンサー「ちっ、ちょこまかと!!」

 しばらく二人の攻防が続くが。

 ウィル「ハアハア!」

 スペンサー「どうやら息があがってきたようだな!」

 ウィル「クソ!」

 スペンサー「クク、ハハハ、最初は竜の加護とは厄介なものだと思ったが、どんな力であろうと扱う体力がなければ宝の持ち腐れだな!」

 剣を構えるスペンサー。

 スペンサー「さらばだ、若き竜使いよ!」

 そして、剣を振りかざすが、その瞬間。

 壁『バリバリ』

 壁が壊れ、壊れた勢いでスペンサーは弾き飛ばされた。

 スペンサー「なっ、何!?」

 壁が崩れた後にいたのはノアだった。

 ウィル「ハハハ、遅いぞノア!」

 ウィルはスペンサーの方向き。

 ウィル「これで、形成は逆転だな!」

 スペンサー「・・・だが、このような狭い場所では動けぬだろ。」

 ウィル「知らないのか、竜は火を吐くんだ!」

 スペンサー「!!?」

 ウィル「ノア、ファイヤーブレスだ!」

 ノアは火を吹き、スペンサーは業火に包まれた。

 スペンサー「ぎゃあーー!!!」

 数日後

 場所 村の広場

 ウィルを見送るために、集まる村人達。

 カーター「ありがとうございます。これで、子供たちも安全に暮らせます。」

 村長「娘の仇を取ってくださり、感謝します。娘も今頃あの世で喜んでいるでしょう。」

 レナ「このクッキー食べてください。ココと一緒に焼いたんです。」

 ココはうなずく。 

 ココ「・・・。」

 ウィル「ありがとう。」

 ルイ「お兄ちゃんだったら、必ず仇を打てると俺は信じてるよ。」

 ウィル「うん、必ず目的を果たしてみせるよ。」

 ウィルはノアにまたがり。

 ウィル「じゃあ、皆さん、お元気で!次に会えるのを楽しみにしています!!」

          終わり

 

 

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