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よくわかんない短編とか

くだらない話

作者: シオン


「自分が死んだ後のことを知りたいとは思わないかい?」


命はやがて終わるものだ。どんなに素晴らしく崇高な善人も、あらゆる悪行を重ねた悪人も、人間であるだけで平等に死は訪れる。その後、人々はその人間に対して何を思うのだろう。善人は感謝されて惜しまれて、悪人は死して尚恨まれ蔑まれるのだろうか。仮にそうだとして、私はそのどちらに当たるのだろう。あなたはどちらに当たるのだろう。実際のところなど死んでみなければ分からない。死んだ後自分の意識が残るとも限らないのだから、それを知る術はないのかもしれない。けれど人は他者からの評価を気にするものだ。



「誰だって自分が善人だったって信じたいものさ。でも、本当はそうじゃないかもしれないし。執念深い奴もいてさ、死んだら皆善人とはいかないみたいだよ」


死人に口なしとは言ったものだ。死んでしまえば何を言われようとも口出し出来ず、嘘の噂が燃えようと鎮火することも出来ない。



「だから私は知りたいのさ。友人達や家族、或いは愛する人の本音がそこに眠っているだろうからね。悪口とか言い放題だろ?聞かれる心配のない陰口はさぞ楽しいだろうよ」




ああ、それでも。こんな捻くれ者の私でも思うことがある。特別仲のいい友人達が、少しぐらいは悲しんでくれたら、なんて。全く馬鹿馬鹿しくて、くだらない。

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