表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
138/197

最終問題のアンサー

 プミ玉焼きの他にもう一品!?初めて聞かされた京美の計画に一同は驚きを隠せない。


必死に木の枝を使い調理をしていたマスターも思わず手を止めてしまった。

「え!? 他にも何かあるんですか?」


「うん、あるのよ」


「ちょっと! 武田さん? 私、何も聞かされて無いですよ」

村田は京美の腕をゆさゆさと強く揺らし、アリナも「うん!うん!」と頬を膨らませ不満気な顔をした。


「ごめんごめん、隠してたわけじゃなくて、『作れるかも!』って位で、たまたま思いついた事だから二人にも言わなかったのよ……」


ジト目の村田とアリナ。

「ふーん? わかりました……。で? 私達にそのクイズは答えられますか?」


「そんないじけないでよ〜。()()は答えられるよ。()()()にいたからね!」


「あ、これは僕らには答えられない感じですよ……デカさん。残念ですね」

ティムは慰めるようにデカの腰に手を置いた。デカは状況を理解出来ていない様子で小首を傾げている。


「武田さんと一緒にいた私達は解る事? なんだろう……なんだと思うアリナちゃん?」


「うーん、三人でお出掛けした時……?」


「そうそう、モーゼスさんに鉄板製作を依頼したあの日だよ」


「流石アリナちゃんだね! カワイイだけじゃなくて賢いんだね!」


別に正解した訳でもないのにヨシヨシとアリナの頭を撫でる村田。なんだかんだ理由をつけて撫でたいだけなのだろう……。


キッと眉を寄せ思い詰めた顔をしてアリナは呟いた。

「タ……タピォカ??」


『…………。』


あの凄惨たるアダムマーライオンを見た後でも、やたらとタピオカ推しのアリナに京美も村田も沈黙した。そして、黙っている二人の様子を見たアリナは少し悲しそうな表情になった。


「あ、あーー! でもでも? 近いかなぁ!?」


「そうなんですか!? もう、アリナちゃん正解でいいんじゃ無いですか!?」


「うん、そうだね正解で! ピンポーンピンポーン!」


アリナの表情は元に戻り、二人はホッと胸を撫で下ろした。結局の所、村田だけで無く京美もアリナにとても甘かった。


「あ、そのタピオカ?が正解なんですか? 初めて聞く料理名です! 知ってて凄いねアリナは!」

感心した様子のティムはキラキラと目を輝かせアリナを賞賛した。

アリナももじもじと照れくさそうにしている。




だが。


─実際の所、正解はタピオカでは無い。




アリナの機嫌を治す為に苦し紛れにピンポーンピンポーン言っただけなのである……。

いつもは鋭い発言でヒントをくれるティムだけど、今回ばかりは足を引っ張る事をしてくれちゃっている!


うーん、どうしよう。

今更、違うって言ったらアリナ傷付くかなー?


「武田さん、実際どうなんです? 私も答えわからないんですけど……」


京美は覚悟を決めた。

「えー、正解は()()()()()()()()()()()()です! タピオカもスィーツだから同じ様な物! アリナは間違ってないからね!」


早口で一気に言いきった京美の横で「うわっ!それは苦しいなー!」と村田は笑った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ