表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/10

7話:疑問

■――疑問――


「それじゃあ、今の私はどうしているの?連花」


そう尋ねると、連花は気まずそうに視線をそらした。


三笠はそれに気づかず、会話を進めていく。


「何に、なったんだろう?画家?陸上選手?すっごい有名だったら嬉しいなぁ。どうなの連  

 花」


「・・・・」


連花が、一向に答えようとしないのを疑問に思い、首を傾げると連花は一言だけ、


「ついてきて…くれるか?」


とつらそうにいった。


連花がつれてきた場所。


それは、大きな交差点だった。


さっきから、青のランプだけが静かにかがやいている。


大勢の人々がいきかっている一角に、花束が置かれていた。


それは、ここで人が亡くなったことを切々と告げていた。


「ここが・・・どうしたの?」


三笠は、交差点から目を離さずポツリとこぼすように言った。


まるで、何かが分かるかのように。


連花は置いてある花束をつらそうに見つめ、はき捨てるように答えるのだった。


「ここでな。お前、事故にあったんだ・・・。2日前に」


「…」


三笠は、感じていた。感覚で。直感で。


(私・・・、ここで死んだんだ。本当に?)


分かってしまった。その場所を見た瞬間に。 


その事実は、三笠にナイフのように突きつけられた。


(どうして・・・)


彼女はただひたすら。


(何で、死んじゃったの?)


夢であるように願うのだった。


しかし現実は、変わることもなく三笠の目の前にただ広がっていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ