第7話[恭子ちゃん驚愕事件]
「お主、コウモリじゃな。お主の口から血の匂いがぷんぷんと臭うてくる。」
そう言って血子を睨む姫。
そして血子はそうだよと笑顔で答える。
「私は正義の味方、バンパイア戦士血子。」
ポーズをとる血子を見て、ダサいと思う蛇乃。
そして、それを見ていた姫が馬鹿にしたように笑う。
「バンパイア戦士とな?あのマヌケな一族のハーフなのか。笑わせてくれる。」
顔を赤らめ照れる血子。
「えへへ、そんなに面白かった?何か照れる。」
そんな血子に麗が馬鹿にしている事を教えてあげる。
それを聞いた血子は顔を真っ赤にして怒る。
そんな二人のやり取りを見ながら置いてけぼりにされる三人。
そんな中、蛇乃が口を開いた。
「バンパイア戦士って何よ?それにハーフって?血子の両親の誰かがそのバンパイア戦士って事?」
それに対し血子が両親は人間である事を伝えた。
「何、簡単な事じゃ。こやつはバンパイア戦士の吸血鬼に噛まれ人間から吸血鬼になったのじゃ。それをハーフと呼ぶ。」
じゃあ、ハーフから吸血鬼にされた場合はどうなるのか?
蛇乃は疑問に思い質問する。
「そやつらは皆、ゴミと呼ばれておる。ハーフは吸血鬼の能力を半分くらい使えるが、ゴミは全く使えん。せいぜい力が増すくらいじゃ。」
吸血鬼とは無縁そうな人魚が吸血鬼の血子より色々知っている。
もしかして、好きなのか?
そう思い、蛇乃がそれを口にすると姫は怒りはじめた。
「妾達、海の一族は皆、コウモリの一族を嫌っておる。何せ人間に利用され、身内に滅ぼされかけた、一族じゃからな。」
人間を嫌う海の魔物達。
人間と共存しようとしたバンパイア戦士一族。
どちらも相容れない存在。
「コウモリの一族?バンパイア戦士じゃないの?」
疑問に思った恭子が口にする。
「それは乙姫様が名付けたんじゃ。滅びかけ、今ではひっそりと暮らすバンパイア戦士、まるでコウモリの様じゃなと笑いながら話しておった。今ではそれが定着し、妾達海の魔物はそう呼んでおる。」
それを聞いていた血子が再び照れる。
「いやー、そんなにウケるなんて私お笑いに向いてるのかなぁー。」
いや、あんたの事じゃないし照れる要素もない。
そう蛇乃は思った。
「血子ちゃん、血子ちゃんの事じゃなくて、伯爵さんの事を言っているのよ。それに多分馬鹿にしていると思う。」
麗が血子にそう話す。
それを聞いた血子が顔を真っ赤にして怒る。
そんな中、達子がバンパイア戦士について血子に尋ねた。
「バンパイア戦士はね。正義の味方なんだよ。悪い吸血鬼と戦い人々を守る。それがバンパイア戦士なんだ。」
熱く語る血子。
授業中、度々抜け出していたのもこの為かと達子と蛇乃は納得した。
「違う馬鹿者。お主は知らんのかバンパイア戦士の歴史を。」
姫がそう言うと血子はすぐ様答える。
「知ってるよ。バンパイア戦士は昔から吸血鬼と戦い続け人々を守ってきた一族でしょ。」
自信満々に答える血子に麗が違うよと教えてあげる。
「全く血子ちゃんは…。」
ジトーと血子を見つめる麗に達子がバンパイア戦士の歴史について尋ねた。
「そうね。バレちゃったら仕方がないし、みんなにはバンパイア戦士の事、ちゃんと知って貰いたいから話すわ。」
そう言って麗は伯爵から聞いたバンパイア戦士の歴史について語り始めた。




