第1話[もうこんな学校イヤ]
蛇乃は達子に嫌われまいと必死になる。
「わかった、じゃあ休み時間になったら様子見に行こうよ。それでいいでしょ。」
達子はそれを聞いて笑顔でうんと頷いた。
それからしばらくして、教室に担任の先生が戻らない事に達子は少し不安になる。
「ねぇ蛇乃、警部先生まだ戻らないよ。大丈夫かなぁ。」
どうでもいいと思いつつ、また正直に話すと達子に嫌われる為、今から保健室に様子でも見に行くかと蛇乃は達子に尋ねた。
笑顔でうんと頷く達子。
気をよくしたのか、今度デートしてあげるねと言って蛇乃を喜ばせた。
保健室に着くと中からなんだか卑猥な声が聴こえてくる。
保健室のドアに手をかけながら固まる達子。
達子はロボットの様にカクカクした感じで蛇乃の方を見た。
蛇乃は親指を立て、ロボットダンスしている達子も超キュートと言って笑顔を見せた。
「いや、違うよ。ふざけないでよ。」
蛇乃はごめんごめんと謝りながら達子を落ち着かせる。
「ほら考えてみなさいよ。病人の生徒を寝かせ、その隣で保健の先生とエッチな事する?それに、あいつ結婚して赤ちゃんだっているのよ?そんな奴が保健室で変な事しないでしょ。アニメや漫画でよくあるアレよ。お約束みたいな。」
確かにと納得する達子。
流石蛇乃だ。
とても頼りになる。
そう思いながら達子は保健室のドアを開けた。