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デタラメ学園  作者: 鴉α
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第5話[鬼頭達也という男]

恭之助を倒してから数日後。

片代家から大きな叫び声が響き渡る。

朝の情報番組に恭之助の記者会見が始まり蛇乃に負けた事を報告していた。

どのチャンネルも恭之助の記者会見ばかり、それを見ていた母親が呑気に言う。

「あら、蛇乃ちゃんったらいつの間に世界最強になったの?」

なったのじゃないわよ。

どうするのよコレ。

そんな事を考えていると、父親に抱っこされる。

「すごいじゃないか蛇乃ちゃん。世界最強だなんてパパは鼻が高いよ。」

いや、おろせよと心の中で悪態をつき、父親に笑顔を向ける。

「でもパパ、マスコミとか来たら嫌だな。私達、親子三人の大切な朝の時間だもの。邪魔されたくない。」

少し涙目になり話す蛇乃。

それを聞いた蛇乃の父親は家族を守る事に燃えていた。

そんな時だった。

ピンポンと呼び鈴が鳴る。

蛇乃はマスコミかと思い、覗き穴を覗く。

人の姿が見えない。

なんだろうと思いドアを少し開けると何かにぶつかった。

「…。あんた何してんのよ?」

恭子が地面に座り、頭を摩っていた。

「ごめんなさい。お父さんが馬鹿な事をしてしまいました。本当に迷惑かけてしまい申し訳ありませんでした。」

土下座して謝る恭子。

なるほど、さっきドアにぶつかったのは恭子の頭か。

とりあえず恭子に家に入るように言う。

何度も謝る恭子を許し、学校へ行く支度をする。

「それにしても、すごい数のマスコミだったわね。」

恭子のその言葉に反応して、制服に着替えていた手が止まる。

すごい数のマスコミ?

玄関と門とは距離があったので見えなかったが…。

手早く着替えて、二階の部屋へ向かい門の様子を窓からこっそりと伺う。

何台もの車が止まり、大勢の記者やマスコミが集まっていた。

蛇乃は目に涙を浮かべ父親に抱きついた。

「パパ、蛇乃怖い。」

蛇乃の頭を撫で、父親は二階の窓から記者やマスコミ達を動画に収めネットに晒す。

「タイトルは非常識な記者がいいかな。」

そう呟き、父親は警察に電話して、更には放送局や弁護士にまで相談していた。

コレでよしと心の中で言うと、蛇乃は恭子を連れて自分の部屋へ向かった。

心配そうに話しかける恭子に蛇乃は平気平気と言って雑誌を読み始めた。

「パパが何とかしてくれるから大丈夫よ。各局、出版社、全部弁護士を通して話すつもりだろうし、私を追い回そうものなら社会的に抹殺してくれるわよ。パパなら絶対にそうする。」

そう言って雑誌を置き、蛇乃はあくびをした。

「外のうるさいのが居なくなるまで何かして遊ぶ?」

余裕そうな蛇乃を見て、ホッとする恭子。

父親の恭之助が勝手に記者会見を始めたせいで蛇乃と蛇乃の両親に迷惑かけてないかと朝から不安だった事を恭子は蛇乃に話した。

「まあ、確かに迷惑だったし、驚いたけど、パパに頼んでおけば平気だし、恭子が悪いわけでもないでしょ。気にしなくていいわよ。」

それを聞いて喜ぶ恭子。

そんな時、少し外がうるさくなる。

警察でも来たかと言って笑う蛇乃。

しばらくして呼び鈴が鳴り、母親が蛇乃を呼ぶ。

蛇乃ちゃん来てって、せめて誰が来たかくらい言いなさいよ。

まあ、恐らく警察だろうけど。

被害届とかそういった件だろう。

そんな事を考えながら階段を降り玄関へ向かう。

「蛇乃大丈夫?」

天使の様な美しい声。

息を切らしながらも眩しい笑顔。

美しく可愛らしい顔。

私の達子だ。

蛇乃は玄関に立つ達子を勢いよく抱きしめる。

「達子、知らない人がいっぱいで怖かったよ〜。」

達子に泣きながら甘える蛇乃。

その様子を階段から見ていた恭子は思った。

いや、さっきまで平気って言ってたじゃん。



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