第4話[差異恭之助]
「恭子ちゃんを退学ってどういう事ですか」
そう言って達子は恭之助に詰め寄った。
恭之助は最近の恭子がチャラチャラして不良になった事を話す。
「チャラチャラってお洒落しただけでしょ。」
そう恭子がツッコムが恭之助は全く聞こうとしない。
それどころか動きにくい格好していざという時に戦えない事を指摘した。
その様子を蛇乃が黙って見ている。
蛇乃にとって恭子は別に友達じゃない。
それどころか、このまま居なくなってくれれば達子は独り占めできる。
だけど…。
「お願いです。恭子ちゃんの退学を考え直してください。」
悲しそうな達子を見ていると助けてあげたくなってくる。
恭子がいなくなれば達子を独り占めできるのに。
いや、それでも…。
悩み、決断する。
蛇乃は恭子を見捨てる事にした。
相手の親が言っているのだ。
私が何もしなくても、達子は私を責めないだろう。
私は何も責められずに恭子を排除できるのだ。
こんなチャンスは二度と来ないだろう。
そうさ、元々恭子なんか消えればいいと思っていたんだ。
これからは達子と二人きり、最高の学園生活をおくろう。
さよなら恭子、悪く思わないでね。
そう思っていたのだが…。
「あの、チャラチャラするのをやめたら恭子は退学しなくてもいいんですか?」
自分でもハッとした。
先程まで恭子を見捨てるつもりでいた。
なのに、何故?
理由は簡単だった。
隣にいる達子の笑顔の為、私はその為だけに動いている。
私の名前を呼び嬉しそうにしている。
私の事を頼りにしてくれているのだろう。
なら、私も頑張らないと達子の期待に応える為に。
「恭子、これからは前の服装に戻してくれる?今までの服装だと退学させられるなら仕方ないじゃない。できる?」
恭子は頷く。
これで退学の件は無事に…。
「いや、だめだ。最近の恭子はたるんでいる。練習をまともにしない。やっぱり退学だ。」
恭子が反論するが、恭之助は全く聞こうとしなかった。
それならばと蛇乃が口を挟む。
「練習の事なら心配いりません。私が責任もって教えますから。こう見えて私結構強いので。」
自身たっぷりの表情をする蛇乃だったが、無名の為、恭之助は蛇乃の実力がわからない。
わからないどころか恭子より下に考えていた。
「どれほどの実力か知らんが、恭子より弱ければ意味がない。」
そう言う恭之助に恭子はため息を吐いた。
「前に蛇乃は私より強いって話したじゃん。」
これを話したのは六度目である。
驚く恭之助。
蛇乃も恭子より強いと分かって貰えたのなら大丈夫だろうと安心している。
恭子より強い人が教えるなら親である恭之助も安心できるだろうと考えていたからだ。
「ならば私を倒してみろ。」
腕を組みながら言う恭之助。
「はっ?」
と思わず口にする蛇乃。
こんな展開になると全く思っていなかった。




