第4話[差異恭之助]
続けて恭子が言う。
「大体、達子も嫌がってたじゃん。蛇乃はそれでもいいの?」
いいわけあるかー。
私だってできればラブラブしながらキスしたいわよ。
達子と愛し合いたいわよ。
でもできないのよ。
入学初日に告白した時、もしかしたら受け入れてもらえるかもと淡い期待もしたけど、うやむやにされたあげく引きこもりになるし。
告白の答えなんて怖くて聞けない。
そんな私が、今達子とキスできるのよ。
こんなチャンス、二度と来ないかもしれないのよ。
いいに決まってるじゃん。
そう熱弁したい気持ちをグッと抑え蛇乃が恭子に言う。
「何か勘違いしているみたいだけど、ポッギーゲームはキスするものじゃないから。一種の度胸試しみたいな、キスしそうになると折って終わらせる事ができるの。」
椅子に座り足を組みドリンクをストローで飲み蛇乃は余裕をみせる。
「でもまあ、キスしちゃう可能性もあるんだけどね。」
確実に達子の唇を奪いに行こうとしていた蛇乃が平然と嘘をつく。
「まあ、あんたの大人になるまでキスしちゃダメっていうのには納得できないけれど、嫌がる達子に無理矢理ってのは、ちょっとやり過ぎたなと反省しているわ。ごめんなさい達子。」
あくまで余裕を見せる蛇乃。
心の中では号泣して恭子を憎んでいた。
あれから何曲か歌い、カラオケ店を出る三人。
恭子も楽しかったと満足していた。
それからボーリング場へ寄る。
ドリンクバーで飲み過ぎたせいであまりお腹が減っておらず、昼食はボーリングが終わってから食べる事にした。
初めてのボーリング、恭子はドキドキしながら玉を投げる。
最初の内はガーターばかりだったが慣れてくるとストライクやスペアが取れるようになってきた。
「やった、えへへ楽しい。」
そう言って喜ぶ恭子。
達子も笑顔で返す。
何ゲームかして三人はボーリング場を出た。
あまり結果を出せなかった達子が落ち込む。
「まあまあ、達子落ち込まない。ファミレスでパフェ奢ってあげるから元気出せって。」
そう言って蛇乃は達子に腕を回し、ほっぺをぷにぷにして達子を元気付ける。
「いいの?嬉しい。」
そう言ってアイスソムリエの達子が喜び元気になる。
「蛇乃大好き。」
そう言って蛇乃に笑顔を向ける達子。
蛇乃は現金な奴めと言いながらも表情は緩くデレデレだった。




