第2話[差異恭子現る]
「最高じゃない。」
蛇乃は興奮し、思わず叫んでしまう。
いきなりの事で驚いてしまう達子と恭子。
少し顔を赤らめながら恭子が言う。
「な、何よ。最初からやる気あったんじゃない。」
恭子が何を言っているのか理解できないでいる蛇乃。
達子も色々と言ってくる。
「全く蛇乃ったら、試合する気あったんなら意地悪せずに素直に受けてあげればいいのに。」
少しまずいと焦り始める蛇乃。
どういう訳か二人共、私が試合に前向きだったと勘違いしている。
この流れではデートの話も無くなってしまう。
「違うの達子。さっきまでデートの妄想してて、達子が優しかったからつい叫んじゃったの。」
詳しくは説明できない。
もし話せば、流石の達子も引くだろう。
「そうなんだ。てっきり恭子ちゃんがずっと話しかけてたから、恭子ちゃんの試合が最高なのかと思っちゃった。」
何とか誤解が解けて蛇乃はホッとした。
「まあ恭子ちゃんに勝てるかわからないけど、約束だからデートの時は出来るだけ優しくするね。」
天使のような達子の笑顔を見て、蛇乃の心臓の鼓動が速くなる。
「大丈夫、恭子なんて余裕だから。」
涙目になる恭子。
勝った前提で妄想されただけでもショックなのに、その上余裕だなんて言われ、恭子のメンタルはボロボロになってしまう。
「絶対に負けないから。」
涙ぐみながら言う恭子を達子は慰め、蛇乃に少し言い過ぎだと注意した。




