第3話[お嬢様は不登校]
アリスが一人の時はいつも声をかけてくれる。
他の子の誘いもアリスの為に断り、放課後や休日はいつも一緒に遊んでいた。
そんな彼女が目についたのか、スクールカースト上位の女子達に呼び出されてしまう。
それに気づいたアリスが後を追う。
こんな状況初めてだ。
どうすればいいのか分からずあたふたするアリス。
爺やに相談しようとスマホを取り出したその時だった。
「何ひがみ?」
空き教室内に彼女の声が響く。
数人は居るグループに対し、その発言。
彼女は強い子なんだ。
そう思い、アリスは自分の弱さを嘆く。
だが…。
「だったらあんた達もあの子と仲良くすれば良いじゃない。毎日美味しい物は食べれるし、映画やカラオケだってタダ。遊園地何て並ばなくていいんだよ。」
彼女の言葉にアリスが傷つく。
「そんなメリットだらけの子と付き合わない何て馬鹿のする事じゃない。」
彼女はそう言うとアリスから貰った宝石を見せびらかす。
「給食が不味いから特別扱い、体育は参加しない。そんな下らない事に腹を立てて、こんな高価な物が貰えるチャンスを逃す何て本当に馬鹿としか言えないわ。」
彼女の言葉にスクールカースト上位の女子達も驚き、そして怯む。
スクールカーストが上位だからといって、別に不良って訳じゃない。
だからなのか、彼女の腹黒さに完全に恐怖した。
「あんた達もさ、変にプライド何て持たずに彼女と仲良くしたら?何なら紹介してあげるよ。彼女、お金持ちだから友達と言えば何でも買ってくれるよ。」
アリスは声を押し殺し、その場から去った。
ずっと友達だと思っていた。
だが違う。
彼女は私の事を友達だと思っていなかったのだ。
泣きながら家に帰り、そして、部屋に篭った。
彼女からのメッセージがスマホに届く。
[紹介したい子達が居るんだけど。]
[皆んな、良い子達ばかりだよ。]
彼女のメッセージを見て鳥肌が立つ。
酷い嫌悪感がアリスを襲い、アリスはスマホを投げ捨てた。
床に転がるスマホを無視し、布団を被り、アリスはベッドで泣き続けた。
どれだけ時間が経ったのだろうか、再びスマホがメッセージが届いた事を告げる。
[無理なら別にいいんだよ。]
[一度に複数人と喋るの疲れるしね。]
[どうしたの?]
[返事が無いから心配だよ。]
アリスはスマホを手にして、トイレに投げ入れる。
兄が語った様な友達が欲しかった。
兄の様に友達の話がしたかった。
なのにこれじゃあ、私立に通ってた方がマシだった。
アリスはトイレで膝をつき、泣いた。
この日を境にアリスは学校へ行かなくなった。
父がアリスに理由を聞いても答えない。
アリスが話さないから学校に問い合わせてみるが、理由は分からず、父は頭を抱えた。
兄も自分の責任だと思い込み、アリスに対して甘くなる。
結果、アリスは卒業式にも出席せず、中学校を卒業した。
そして、デタラメ学園に進学する。
父から紹介された学校。
何でも学校に行かずに、高校を卒業できるらしい。
それならばと進学したアリス。
もちろん、入学式にも出席しない。
そもそも、入学テストもして無ければ、面接も無い。
アリス自身、高校生になったという実感も無かった。
誕生日の日には父が歳の近いアイドルを呼ぶが効果が無い。
そして、今に至る。




