第2話[差異恭子現る]
あれから特に何事もなく、達子は蛇乃と普通に学校へ通っていた。
そんなある日。
一人の女子生徒が校門の前で道着姿でハチマキをして腕を組みながら仁王立ちして立っていた。
周りからクスクス笑われても動じる事なく、ただただ前を向いて立っている。
そんな彼女を見て達子が蛇乃に何してるんだろうねと話しかける。
「さあ、この学校変な人が多いからね。」
そうかなと呟く達子。
ここ最近変人ばかり見てきた達子には彼女がそこまでおかしいとは思えなかった。
そんな話をしながら学校の校門へ近づく二人。
すると、先程まで仁王立ちしていた女子生徒がこちらに向かって歩いて来る。
「待っていたわよ片代蛇乃。今日こそは私と勝負してもらうわよ。」
そう言って蛇乃を睨む女子生徒。
そんな彼女に蛇乃は引きつった表情で答える。
「話しかけんなバカ、知り合いと思われるじゃない。」
蛇乃の言葉の刃で傷ついた女子生徒は唇を噛み締め涙目になる。
「ちょっと蛇乃ひどい事言わないの。てか知り合いならちゃんとそう言ってよ。」
「知らないわよ。こんな変人。」
女子生徒の目からポロポロと涙が溢れ出す。
達子は慌ててハンカチを渡し、蛇乃を睨んだ。
「悪かったわよ。ごめんなさい。これでいいでしょ。あんたもさっさと泣き止みなさいよ。」
女子生徒はうんと言うと達子にハンカチのお礼を言った。
「洗って返すね。」
そう弱々しく言う彼女を見て、可愛らしい子だなと達子は思った。
「私ね、鬼頭達子って言うの、あなたは?」
「差異恭子。」
笑顔で恭子の名前を呼ぶ達子を見て蛇乃が嫉妬する。
「朝から校門前で私を待つなんて暇人なのね。友達いないの?それとも私のストーカー?」
嫌味たらしく言う蛇乃。
恭子はうつむき、自分に友達がいない事を話した。
流石の蛇乃も気の毒に思い、これ以上嫌味を言うのをやめた。
「じゃあさ、私達と友達になろうよ。」
恭子の手を握り、目を輝かせる達子。
「いいの?」




