第13話[デタラメ学園]
「あの、五月蝿くしてごめんなさい。気をつけますから許してくれませんか?」
そう言って頭を下げる達子に彼女はニコッと微笑み返す。
「いいのよ。私も悪かったわ。」
それを聞いて、達子は頭を上げる。
「こんな庶民の集まる店に足を運んでしまったんですもの。私が完全に悪かったわ。ごめんなさいね。」
そう言うと彼女はその場から去る。
「お嬢様、お待ちを…。」
彼女の後を追いかけるオーナー。
達子は椅子に座り、溜め息を吐いた。
「お店に迷惑かけちゃったね。」
苦笑いの達子を見て、蛇乃が励ます。
何もあんな言い方しなくてもいいのに。
そう思った蛇乃だったが、世の中色んな人がいるから仕方がないかと思い、一人納得する。
だが、もう一人は納得していなかった。
遠くでそれを見ていた怪しい三人組の一人。
彼女は達子に悪態をついた少女を追いかけていた。
「ちょっと待ちなさいよ。」
彼女を呼び止める。
マスクとサングラスを着用し、ハァハァと息を切らしている。
見るからに怪しい。
少女は防犯ブザーに手をかける。
「待った。怪しくないから。怪しくないから。」
そう言って、彼女はマスクとサングラスを外した。
がっ、素顔を見ても防犯ブザーから手を離さない彼女を見て焦る。
「私、差異恭子って言うの。怪しい人物じゃ無いから。高校一年生だから。女子高生だから。」
やっと防犯ブザーから手を離してもらい、恭子は安堵した。
「あんたねぇ、さっきのは無いんじゃない?達子がかわいそうでしょ。」
それを聞いた彼女は再び防犯ブザーに手をかける。
「ごめんなさい。止めてください。」
頭を下げる恭子を鼻で笑い。
少女はその場を去ろうとする。
恭子が彼女の肩に手をかけた瞬間。
恭子の体はフワッと浮き、気づいたら地面へ叩きつけられていた。
「あなたのせいで、この服、着れなくなったじゃ無い。」
そう言うと彼女は不機嫌そうにその場から去って行った。
「今の…。」
受け身をとっていなければ気絶してた。
そう心の中で呟く恭子をジーッと眺める二人。
「またやられたのかの?」
そう言うと、姫はサングラスとマスクを外した。
「ちがっ、あれは油断しただけで…。別にやられた訳じゃ…。」
恭子をジーッと見つめる二人。
恭子は溜め息を吐き、負けを認めた。




