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第12話[ハナの過去]
幼少期のハナは明るく、男の子達と一緒に混ざりバスケをするなど元気があり活発な女の子だった。
ある日、いつもの様に親友のメアリーの所へお見舞いに行った時だった。
慌ててテレビを切るメアリーにハナが言う。
「また格闘技の試合のビデオでも観てたの?」
ハナは溜め息を吐くと、テレビのリモコンを手にしてテレビの電源を入れる。
ハナの両親は離婚しており、その原因は父親の暴力。
その為、ハナは格闘技などといった類の物を嫌っていた。
だが、だからと言ってメアリーに気を遣わせる訳にはいかない。
メアリーは病弱だが、格闘技を習っており、そういったビデオを観るのが好きな事を知っている。
私を想ってくれるのは嬉しいが、その代わりにメアリーが我慢しなければいけないのは辛い。
「私に色々教えてよ。」
ハナがそう言うと、メアリーは嬉しそうに語り、好きな選手が試合をする所まで早送りをした。
「私が格闘技を習うきっかけになった選手なの。」
出てきた選手を見て、少し後悔する。
眼光が鋭く、何だか父親を思い出してしまい、気分が悪くなる。
だが、試合が始まるや否や、ハナの評価が変わる。
超蝶翔子。
まるで蝶が舞っているかの如く可憐で美しく、ハナの目はテレビに釘付けになってしまった。




