第9話[目指せ優勝、体育祭]
七月。
セミが鳴き、日差しが強く、気温も高い。
そんな炎天下の中、デタラメ学園は体育祭を開いた。
大抵の学校は夏休み後に体育祭があるだろう。
だが、デタラメ学園の体育祭は違う。
校長の気まぐれで開かれる月が変わるのだ。
更に、普通ならクラス学年でチームが決まるが、デタラメ学園の場合それぞれの部活が一つのチームとなる。
それに加え教員チームも加わり、みんなが優勝を狙って盛り上がっていた。
「いい、絶対に優勝するわよ。」
そう言って張り切る蛇乃。
普段、彼女はこういった学校行事に興味は無かった。
だが、今回は違う。
中学の時の体育祭とは違い、デタラメ学園の体育祭には優勝商品がある。
夜景の見える高層階のビルでのディナー券。
これを手にして達子を魅了する。
それが蛇乃の目的だった。
夜景を見ながら豪華な食事を口に運ぶ。
そして、食後に出されたパフェの中に指輪を入れる。
アイスに目がない達子は黙々と食べ進み、そして指輪に気付くのだ。
「何これ?危うく飲み込む所だったよ。」
異物混入だと勘違いする可愛らしい天使の頬に私は手を添える。
「違うよ達子。それは私のき・も・ち。」
頬を赤らめ私の名前を呟く天使。
そんな天使の顎をくいっとしてそのまま口付けをする。
一際目立つ観覧車のライト、何処かでやっているお祭りの花火。
それらをバックにしてのキス。
最高のシチュエーションだ。
興奮しながらも蛇乃は燃えていた。
格闘技部は今や七人居る。
私と達子と恭子。
それから姫とドン。
そして、この日の為に入部させた血子と麗。
私達七人居れば、きっと大丈夫なはずだ。
帰宅部も人数は多いが注意するような人物は特に居ない。
教員チームは少し分からないが見た感じ大丈夫そうだ。
チラッと教員チームを見てみる。
「佐渡殿、頑張りましょうね。」
佐渡の頭を撫でる時雨。
「殺すわよ。」
佐渡は時雨の手を払い睨んだ。
その様子を見て、蛇乃は頷いた。
うん、大丈夫そうね。
「みんな、絶対に優勝するよ。」
達子が円陣を組み、そう叫ぶ。
蛇乃とは違い、達子はこういった学校行事が大好きで、毎回盛り上がっていた。
開会式を終え、最初の競技の綱引きが始まる。
各部代表五人。
達子と姫を置いて残りの五人が綱引きに出場した。




