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ロスト学園  作者: 神木界人
8章 特別待遇林間学校
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87 幸福の朝

 二日目早朝。


 鶏がやっと鳴くか鳴かないかという時間から俺はスマホを片手に例の事故現場に向かっていた。


「大丈夫。大丈夫。これできっと誤解は解けるはず」


 結局昨晩は大した眠りも出来ずにどうやって葵に「あれは事故だったんだ」と伝えようかだけを考えていた。

 そして導き出した答えがこれ。


『あそこにトイレがあったという事を証明する』


 本当なら葵の手を引いて実際の目で確かめてほしかったところだが、彼女が起きるまでの時間さえも惜しかったがゆえ、俺は部屋を飛び出して向かっているというところだ。





 それから葵が起きたのは何分後だっただろう。撮影を終えた俺がしばらく正座で待機していると彼女は「う~」という、うめき声のような声を上げながらガサゴソと動き始めた。


「葵!」と声を掛けようとして止まる。

 ここはまだ攻めどきじゃない。葵を無理やり起こして不機嫌な状態で説得するよりも彼女が最高の目覚めをした状態で説得する方が成功率も上がるだろうという算段。


 そしてついにその時が来た。葵がむくっと体を起こし眠たげな眼をこすりながらもある程度覚醒している。


「葵、聞いてほしいんだけど」


 俺はその勢いに任せて言葉による説明と動画を放映。それからの記憶はほとんど残っていないけれど、とにかくあそこにはトイレがあって、そこで用を足していただけなんだという事を雄弁に語った。


 冷静にアホくさとか思わないでね。


 その努力の甲斐もあったのか「ふふふ。ったくそこまで必死に弁解するなんて。てかこんな朝から動画取ってくるとか圭君バカでしょ」と笑いながら許してくれた。



 値千金の大金星である!



 そこからは何と幸せな事。二人で仲良く布団をたたみ、仲良く会話しながら食堂へと向かい。今日は朝採れたての卵を使ったフレンチトーストを頂き。


 …………昨日と同じルートで山の中を走り、一時間以内に間に合わず腕立てを百回やり、金属バットで百回素振りをした。



 でも、それでも俺は嬉しい……。うれ――――ダメだ。そう言い聞かせるのも限界だった……。


「ハイ次! バケツリレー‼ 二人で協力してこの山を下りたところにある川辺に行って水を汲み、それを屋敷まで持ち運ぶ。水はこの樽っていうかバケツに入れてきてね」


 ドンと置かれたそのバケツは清掃用のよく見る青いポリバケツを茶色く塗っただけのような物。それゆえにおそらく150㎖くらい入るやつ。



 コレ何の意味があるんだろうか?




次回から特訓のペースが上がる……かもです

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