表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ロスト学園  作者: 神木界人
7章 バリアーズ
73/143

71 葵の覚悟

今回からいつも通りの圭君視点です



「それからの守君は病院に運ばれて以降、一回も学校に顔を出すことは無かった」


「けれど、ここにきていきなり俺たちの目の前に現れたというわけか」


 葵は軽く頷いた。葵もどうして彼がこの学園にいて、いきなり俺たちの前に姿を現したのかは分からないようだ。


「じゃああいつがお前とペアを好んでいるのもその、何だっけ? バリアフリーズの再結成を望んでるとか?」


「バリアーズね。さすがに今のは悪意あるでしょ」


 指摘する葵に俺は正直に答えた。「無いよ」と。「そんなダサい名前覚えてらんない」と。

 彼女は顔をプクーと膨らませながら「ひど~い」と返してきた。


 だが、お遊びはその程度に俺は本気のトーンで彼女に問いかける。


「本当にあいつに勝てるのか?」


「正直分からない。朝戦ってみてもそうだったけど、彼の想いも相当なものだった。きっとあの日以来強くなるという事だけにこだわって生きてきたんだと思う」


 俺は彼女の言葉を静かに聞いた。


「でも、それは私も同じだった。私だってあの時もっと力があれば守君を失わずに済んだかもしれないし、彼と一緒に戦う事だって出来たかもしれない。もう私は何からも逃げないために、強くなるためにこの学校を選んだのよ。彼と決別をするのに圭君の力を借りたくはない。私は彼に私の想いをぶつけるだけ」


「それが朝俺の介入を阻止した理由か」


 彼女の心こもった言葉にすべて納得がいった。普通ならフラフラのあの状況で助けを求めないわけがない。なのに葵は


「待って! 圭君。ごめんこれは私の戦いだから。圭君には関係ないし巻き込みたくもない」


と止めた。


 『私の戦い』その意味がようやっと俺にも理解できたのだ。


「分かった。じゃあ葵を信じる。俺は葵とこれからもずっと一緒に戦って、そして卒業したいって思ってるからな。思い切って彼と決別してこい」


 彼女は何も言わず固まる。そして何か間違ったことを言ったのではないかと不安になった。

 だが、それから数秒を経て、葵は「うん」と最高の微笑みを俺にくれた。


「私頑張るから。圭君に見ててほしい」


 俺もまた彼女に自分の持てる最高の笑顔を返す。絶対に俺は葵と一緒に居たいから。




次回からvs守の二回戦‼

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ