39 昼間のデュエル
ギラギラのお日様が見守る中、俺と咲のデュエルが始まった。
どこで情報を手に入れたのか知らないが、クラスの全員がこの戦いをガラス越しに観戦している。
そんなプレッシャーは咲には無いのだろうか。昨日と何の変わりもなく「では、決着をつけますわよ」と落ち着いていた。
俺は俺で緊張していないと見せるため「あぁ」と落ち着いた声で返す。
そうして俺の意思を確認すると銃声を戦いの合図にと、不意打ちもいいところな先制攻撃を仕掛けてきた。
距離があるとはいえ、卑怯だろそれ!
だが、弾丸はまっすぐ。倒れこむように避けることで何とか躱すことが出来た。
「あれに当たらずに間合いを詰めなくてはならない……か」
もちろん距離を詰めなければ一方的にこちらが不利なだけ。
俺は覚悟を決めて、咲にめがけて走り出す。
その間にも弾丸は何発も飛んできた。リロード時間なんて存在しない。ライフル銃でガトリング砲のような規格外の銃弾の嵐を巻き起こす。
それでも嵐のような弾丸を潜り抜け、目測250cm。
「この距離なら」
俺はこの時初めて剣を上に振り上げた。今、腹でも撃ち抜かれれば一発ノックアウトだ。だが、そうはせず彼女は俺の剣をライフルで受け止めるべく、昨日と同じようにライフルを横に構えた。
「甘いですわよ圭様」
「け、圭様⁉」
戸惑う俺に容赦なく弾丸が貫く。俺の剣を防いだのちペン回しのようにクルクルとライフルを回転させては瞬時に焦点を俺に合わせるというテクニカルな技を伴って。
「うぅ…………」
「わたくし、一目お会いした時から圭様のことが好きになってしまったようなので、これからは圭様と呼ばせていただきますわ」
「な……なんだよ、それ……」
普段ならもうちょっとキレよくツッコめているはずだったが、腹部にダメージを受けながらあり得ない事象にいつも通りツッコめとか無理ゲー過ぎる。そもそも俺はツッコミ芸人でもないし!
そんな俺の苦悩んなんて知らないだろう。目の前のお嬢様は頬を紅潮させながらおしとやかに笑う。
「ふふふ。で、もう終わりですか?」
もちろん俺だって腹に一発食らっただけで諦めるわけにはいかない。上で俺のことを応援してくれている人(いるだろうか)にも示しがつかない。
俺は彼女の足元で土下座をするように倒れこんだ状態から腕を伸ばした。剣で彼女の足元を払うにして入れ込む。
「やはり、限界のようですわね」
彼女はヒョイと体を宙に浮かせその攻撃を軽々しく避けた。
でも、それでいい。それこそが俺の狙いなのだから。
一目見たときから好きとかありえないから‼ 三次元生きててそんなこと一度も言われたことねぇーよ!
次回この二人の戦いに決着がつきます‼




