32 気持ち悪いの一言に尽きます
完全前回の続きからになります。
そして、ショッピングモールの中心地辺り、ついに悲鳴の原因となっている物を見つけたのだ。
高さとしてはショッピングモールの一階から三階くらいまで。色は黒。体がヌメヌメしているせいか、形が大雑把にしか固定されておらず、液体のようなものが上から下へと滝のように流れている。
「なによあれ。気持ち悪~い」
代表して葵が口に出していたものの他の女子二人の様子からしても同じ感想なのだろう。
うん。もちろん俺も見ていると気持ち悪い。あの~ポケモンでいうところのベトベトンみたいな。
「でも、あれを放っておくわけにもいかないですよ」
「そうだね、内田さん」
その時、俺たちの背後から見知った大人がやって来た。
「あ、新井先生」
俺たちのクラスの担任の先生だ。
「あいつが何者なのかよくわからないけど、倒しておく必要がありそうよね。あなた達でできる?」
先生は心配するというよりかは腕を試したいというような感じの、弾んだトーンで俺たちに問いかける。
それに対して葵の声は少し引きつっていた。
「も、もちろんですよ~。ね、圭く~ん」
そして彼女の出した答えが俺に振る事だったらしい。いきなり振られてもマジ困る。ホント、みんな無茶ぶりとかやめようね。
それでも話を振られてしまった以上答えないわけにもいかなかった。
「は、はい。何とかしましょう」
「それでこそ男の子ね風川君」
そういって頭をポンポンしていた新井先生だったが、その表情は一瞬にして変わってしまった。
「川上さん! 前‼」
「え?」
一瞬だった。変なモンスターの腕 (らへん)から触手のようなものが出てきて葵をさらってしまった。
「おのれ、こら」
そんな葵を救うべく一番最初に動いたのは小雪だった。それに俺も続く。彼女をさらっていった触手を切り落として、彼女を助けようと試みる。
が、それが叶うことは無かった。剣でモンスターを切り落としてもヌルヌルのせいで切った感覚もなければ切られている様子もない。
「小雪先輩! 圭先輩! そのモンスターはいくら切っても切れません。う~んと分かりやすく言うならば、糠に釘を打っているようなものです」
「くっそーじゃあどうすれば……」
朱里のアドバイスに頭を悩まされているとその傍から「キャー何してるのよ」という葵の声が響いてきた。
その声のする方を振り向けば、なんと葵がとんでもない姿になっているではありませんか。
「ちょ、圭君! こっち見ないでよ。恥ずかしいんだから」
顔を赤らめながらも葵は手で顔を覆う事すら許されなかった。触手が体を舐め回すようにまとわりつき、服を半分くらい破っている。
そして、モンスターの勢いが止まることは無く、あんなことやこんなことが人前で行われていた。
それに呼応するかのように葵の甘い声も漏れる。
このモンスターも変態なのだろうか?
まぁいろいろもろもろ想像力にお任せします。
(ベトベトンの名を使ったことは、反則かな~と反省しております。もっとしっかり描写ができるよう頑張っていきます)




