104 異常な校庭
もうしばらくは続きからが続きます。
「ほら、学校に着きましたわ。最後は色々ありましたが楽しかったのでよかったです」
「まっそうだな」
俺は咲とリムジンを降り学校の校舎へと向かった。さすがに無断欠勤という事もあり、新井先生には顔を出しておいた方がいいだろうという俺と咲の判断だ。
だが、校舎に入る前の校庭に誰かがいた。
いや、誰かじゃない、複数だ。太陽の光が反射して誰がいるのかここからじゃ分からないが……。
それを知るべく俺らは恐る恐る校舎に近づいた。いや、まぁ校庭に人が居ようが居まいが校舎には近づくつもりだったけど。
そして歩みを進めるにつれそこに誰がいるのかははっきりする。
「あれは、A組の皆さんではないですか」
確かに咲の言う通り見覚えのある人たちだ。
「おーみんな俺たちのことをわざわざ迎えに来てくれたのか」
「ちょ、圭様」
まさかみんなでお出迎えしてくれるなんて。そんなちょっとした感動に酔いしれ俺がみんなのもとに行こうとした時、咲は俺を止めた。
「な、何だよ。みんな待ってるっていうのに」
そう言いながら振り向いた時、咲の表情はいつもと違って引きつっていた。
「違う。違うんですの」
「違うって何が?」
「みんながですわ」
「みんなが?」
一見いつもと変わらない様子だが…………。
「圭様、これは気を付けたほうがよろしいですわ」
「気を付けるって、一体どういう事だよ」
「わたくしにも分かりませんの。けどみんなの雰囲気がかなり違う事だけは分かります。これでも皆さんの事はいつもしっかり見ているんですわよ」
お嬢様なのに結構繊細なようで。俺なんか全然異変に気が付かないんだけどな。
なんて言ったってどうしようも無いし、とりあえず俺たちはゆっくり学校に、いや彼らに近づいた。
咲と目配せをし、お互いに頷いてから、少しずつ足を前へ。
それに対してクラスのみんながこちらに近づいてくる様子はない。
それでも距離数十メートルくらいまで近づけば俺にもみんなの様子が異なっていることが分かった。
なんかただ立っているだけというか、俺たちを待っているというよりもそこに配置されているといった方が正しいような。とにかく彼らは生きているはずなのに生きている感じがしない。
そして、俺らが何メートルかの範囲に入ったのだろうか、まるでトラップを踏んだかのようにいきなり彼らは剣を振りかざしながら俺らに向かって走り出した。
ついにA組の生徒と圭が相まみえます!




