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これが僕らの異能世界《ディストピア》  作者: 多々良汰々
間章1 新たな風が吹き、百合の花は咲いた
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新たな風が吹き、百合の花は咲いた 後編

〈2122年 5月30日 10:56PM〉―グラウ―


 玄関の重厚な扉を開き、見えたのは大理石の白い床、二股に分かれた階段それと――


「これはなかなかの惨状だな・・・・・・」


 欠損箇所が目立つ死体の数々。この男は頭の半分が割れて消失、そしてこちら男は肉が抉り取られ肋骨が見えている。お相当の殺意によってこの無数の男たちは殺害されたに違いない。そして這い出るウジ虫、たかるハエ・・・鼻腔を突き刺し、頭痛を誘う死臭。死後、相当な期間が経過していることから推測するに、この男たちは村からダヤンを殺すために向かった連中なのだろう。


「ううっ・・・・・・」


 吐き気をもすこの悪臭にソノミが苦悶の表情を浮かべるが無理もないことだ。本来この臭いは市販の消臭剤では消えないレベル。特殊清掃を頼まねばいけないほどだ。かくいう俺だって、かなりまいっている。今すぐこの場所を離れたいわけだが――


「へえ、女性の遺体はないわね」


「うっ、そうだな」


 俺が口で手を覆いやっと息を吸っているのに対し、ルノは顔色一つ変えず辺りを調べている。臭いに鈍感なのか?そうだとしてもこの死体の凄惨さを見ても気持ち悪くはならないのか?ルノは――俺以上に慣れているとでもいうのか?


「先に進もう。もう少しまともな光景が広がっていることを願って・・・・・・ソノミ、ほら」


「グラウ・・・・・・」


 うずくまるソノミに手を差し出して引き起こす。そしてその手を引いて階段を上っていく。


「悪いな、グラウ・・・・・・」


「仕方ないだろ、これは。俺だってきついほどなんだから」


「正常な反応ね・・・・・・二人は」


 隣を歩くルノが告げてくる。


「ルノ、あんた・・・いったい?」


「ワタシは・・・そうね。今は詳しく話すつもりはないけれど、でも・・・・・・こういうことは慣れてしまったの。この臭いも、あの死屍累々もね」


 そう語るルノはどこか遠くを見ているようで、そしてその瞳は彼女にしかわからない哀しみを湛えてるように見える。


「そうか・・・・・・っと、二階はそうでもないな」


 臭いはエントランスから上がってきているにせよ、床に死体が転がっているということはない。そして見えるあの一際大きい扉からは――


「物音が聞こえる。ということは・・・・・・」


「あそこにいるんだろうな」


 本当は正面突破なんて危険なことをするつもりはなかったが、対象がどこにいるかわからないため手段を選んではいられなかった。


「グラウ・・・もう大丈夫だ」


「ソノミ、無理をするなよ」


 ソノミの手が離れていく。少し不安は残るが・・・彼女は俺たちにとって大事な戦力だ。どうにか踏ん張ってもらうしかない。


――よし、俺も臨戦態勢に移ろう。二丁をホルダーから抜き出す。


「私が扉を蹴り飛ばす。続いてルノ、グラウそれでいいな?」


「ええ、任せるわソノミちゃん」


 ソノミが壁に背を向け右手でカウントダウン――3、2、1、――!


「今すぐ手を挙げろ、ダヤン・バートリーッ!」


 ソノミが扉を蹴破り、立て続けに部屋の中へと進入。そしてダヤンは――いた。手入れがされていないぼさぼさの髪に、赤い瞳の男。ダヤンは生白い手で女性を抱き、そしてその牙を首筋に突き立てて――


「ガブッ・・・・・・・・・ふうっ・・・・・・・・・・」


 血を啜っていた。


「今すぐその女性を離せッ!」


 ダヤンはこちらを向きながら・・・ゆっくり女性を離した。それと同時に女性は、まるで生気のない人形のように地面に転がった。


「いったいボクの屋敷に何の用事ですか?」


「ここはあんたの屋敷じゃないだろ?」


「ええ。ですが誰も使っていませんでしたからね。有効活用というやつですよ」


 ダヤンは女性を血を吸う目的で連れ去っていたのは当たりか。先程の女性以外に、数人女性が床に転がっている。死臭がしないためまだ生きている可能性がある。でも報告されているより人数は確実に少ないな。


「あんたは吸血鬼の異能力を持っているんだよな?」


「ええ・・・ほんと、嫌な異能力ですよ。血を吸わなければ、ひどい飢餓感に襲われて、自分が維持出来なくなる」


「倒錯していると思うけれど?異能力を使うために血を啜っているのではなくて?」


「ええ・・・・・・ふふふ、そうか。燃えかす君以外は女性だったか、ふふふははははっっっ!」


 燃えかす君ね、十中八九俺のことだろう。別にその程度の暴言は気にならないが――


「女が来たことがそんなにおもしろいのか?」


 そう、ソノミと同じ疑問を抱いた。


「ふふ、おもしろい、というよりか――鴨が葱を背負ってきた、ということだけれど――――」


「は・・・・・・」


 刹那、ダヤンは蝙蝠をマントから飛ばし――姿を消した。それが異能力というのか?


「どこだ、どこにいるっっ?」


「ここだよ・・・・・・黒髪の少女、キミは良い匂いがした――」


 そしてソノミの前に出現し――ソノミの細い首筋に牙を突き立てた。


「・・・・・・しまっ―――!!」


「ガプッ・・・・・・・・・・・・ふう・・・美味だ」


「ソノミッ!!」

「ソノミちゃんっ!!」


 ダヤンは満足げでかつ不気味な笑みを浮かべ、ソノミは糸が切れた操り人形のようにその場にバタリと倒れた。


「ダヤン、あんた・・・・・・・・・」


「ふふふ・・・別に殺してなどいませんよ。たった一回で終わらせるなんてもったいない。ですが、当分彼女は動けないでしょう」


 よかった、命に別状がないなら――と、安心出来るはずはない。ソノミを、ソノミをよくも――――!!


「うふふふ、うふふふふふ・・・・・・・・・」


「ルノ・・・・・・?」


 なんだルノの反応。顔は笑っているのに・・・目は全く笑っていない。むしろ怒り、そして殺気に満ちている。


「ソノミちゃんに手を出して、ただで済むと思っている?」


「紫色の――なんだろうか。キミからはあまり良い匂いがしない」


「うふふ・・・どういう意味かしらね?とりあえずその言葉、殺されたいという意味で理解するわ――グラウ。援護を任せるわ」


「おっ、おう」


 ソノミは寝たまま動かない。それについて当然俺も憤りを感じているが、ルノの方が激高しているように映る。


 ルノは腕を強く振り――袖から鉤爪を出現させた。それが、ルノの武器だ。


「吸血鬼、あなたの罪を清算する時よ」


「勝てるはずはないというのに――いいだろう。来いッ!!」


 ルノが、ダンと強く地面を蹴り飛ばした。そして秒でダヤンに肉薄――


「ハアッッ!!」


 鉤爪をダヤンの腹部に放つ――が―――


「当たるわけがないッ!」


 また蝙蝠を飛ばし霧散する。どこへ消えた?またソノミの方か?それともルノ?いや――


「この空間にボク以外の男は不要だよっッ!」


「そうかよッ!」


 頭上からの殺気――即座にその場から後方へ回避。ドンと激しい音が響いて――俺がいた場所に、大きな穴が出来上がっていた。


「あんた、身体能力が異常なまでに上がっている。そうだな?」


 ダヤンは得物を使っていない。ただのかかと落としで屋敷の床を貫通する穴を生み出した。この男に殴られればその箇所が吹き飛ぶ。この男に蹴られればその部分は抉り取られる――そうか、エントランスで見た死体はの欠損の理由は、そういうことなのか。


「ああ。燃えかす君。だが避けられると思ってはいなかったよ。ふん、ここにわざわざ足を踏み入れたんだ。キミたちも異能力者なんだろ?だったらその力――見せてみろッッ!!」


 神速の動きで距離を一気に詰められる。


 右フック、回し蹴り、左フック、アッパー――どれもダヤンが放てば致命の一撃。故に確実に避けなければならない。だが避け続けるだけではこの状況を打破できない。だから――!


「喰らえッッ!!」


 銃撃(バンッ)銃撃(バン)銃撃()銃撃()銃撃(バンッ)!!


 攻撃と攻撃の間のわずかなタイミングを狙い反撃。この距離なら、避けられ――


「なっ!!」


 銃弾は心臓めがけて飛び・・・そして直撃したはずなのに――なぜ死んでいない!?


「ふん、異能力を使えと言っただろッ!!」


「しまっ――!!」


 腹部をまるでハンマーで殴打されたかのような衝撃――そのまま身体が浮き上がり――ドンと鈍い音をたて、気がつけば壁に叩きつけられていた。


「グはっっッ・・・・・・ぐうっっ・・・・・・・・・」


 腹痛、という言葉ではこの痛さは語り尽くせない。まるでお腹に風穴が開いたかのような感覚だ。


「生きているということは・・・直撃は避けたのか?」


「その通りだよ・・・・・・それでも、生きた心地はしないけれどな・・・・・・」


 身体の重心をコントロールして衝撃を反らした。避けようとはしたが、直前まで迫ったストレートへの対処はこれが精一杯であった。


「燃えかす君。キミが撃った銃弾がもし銀製のものであったらまだ可能性はあったのかもしれないが・・・・・・ここまでだッッ!!」


 ダヤンが俺の元へと歩いてくる。動かなくては、逃げなくてはっ!!でも身体が重くて、言うことを聞いてくれない――くそ、今度こそ俺は――!


「させないッッ!!」


 ひゅんと風が頬を撫でた。俺の目の前に現れたのは――ルノ!?


「もろとも逝けッッ!!」


「そう侮らないでほしいわねッ!!」


 ダヤンが放った拳を、ルノが受け止めている。


「ぐうっっ、ううっっ!!」


 ルノの腕が震え、そして次第に後ろに押されている―――銃撃(バンッッ)


「くうっ」


 顔面への攻撃は嫌なのか、ダヤンが後退してく。


「ルノ、助かったよ。感謝する」


「お礼はあとで。それよりグラウ――」


 ルノが俺の隣に来て耳打ちを・・・・・・はあっ!?


「・・・今の俺にその役目が務まるかはわからないぞ?」


「でも、それが出来るのはあなただけなのよ」


「それもそうだが・・・・・・」


 壁に背中を預けながら起き上がる。今にも激痛で倒れてしまいそうだ。


「信じて。ワタシを。そして――」


「・・・わかった。だがあまり長くはもたないからな?」


「ええ、わかっているわ。すぐにやるから」


 銃をもう一度きつく握りしめ、ダヤンに向かい合う。死に損ないが立ち上がったせいか、ダヤンの注意は俺に向いている――これでいいんだろ、ルノ?


「まだやるのですか?キミはもしかしてマゾヒストなのですか?」


「そんな性癖はない。ただ、あんたに一矢報いなきゃ、気が済まないんでね」


「そうですか・・・・・・では今度こそ――キミを仕留めようッ!」


「いいぜ・・・きなッッ!!」


 ダヤンが駆け出す。そして俺もダヤンへと向かう。肉薄――銃撃(バンッ)


「下らんッ!」


 直撃しているはずだがひるみすらしない・・・治癒能力まであるというのか?続けてダヤンのローキック・・・跳躍し直撃の寸前で回避。しかし攻撃は止んではくれない。アッパー、コークシュクリュー・・・・・・避けきれてはいるが、息が――


「終わりだッ!」


 目の前に迫る、ダヤンの拳。これが直撃すれば、俺の頭は吹き飛び、身体から分離するだろう。そこまでわかっているというのに・・・・・・もう逃れることが――


「うっ・・・・・・はあ・・・?」


 出来た。というのは適切に現状を表していない。止まったのだ、ダヤンの動きが――蝙蝠に、首筋を噛まれたことで。


 ちらと右方向を見る。ルノが壁に寄りかかって目を瞑っている。ということは――あの蝙蝠がルノ、ということか。ルノの異能力――動物憑依。目線を合わせた動物の意識を支配するというもの。支配中は自信の身体から意識が離れ、睡眠状態になるそうだ。ダヤンが蝙蝠を飛ばしてくれていたことが幸いだった。他に屋敷に動物はいなかったしな。


さて、今がチャンスだ――


「ソノミッッ!!」


「あいわかった――鬼化(きか)ッッッ!!!」


 床に倒れていたソノミが起き上がり、そして鬼の面を額に宛がう。青白い光がソノミを覆い、そして収束し、青の甲冑となる。そして彼女は蝙蝠に気を取られたダヤンに突撃。


 よし、俺も移動しようか――


斬る(キル)ッッッ!!」


 ソノミは瞬時にダヤンと間合いを詰め――(ザン)ッ!!


 ソノミ、よくやってくれた。いつもは異能力の銃弾だが、今回はわざわざ持ち込んでやったんだ。こいつで仕留める――!


「とっておきだぜ吸血鬼。あんたのご希望通り、銀の銃弾だ――喰らいなッッッ!!」


 ソノミがダヤンを縦に引き裂いたことであらわになった心臓。伝承に曰く、吸血鬼は心臓に杭を撃てば殺すことが出来るようだが・・・これでもあんたを殺すのに充分だろ?


「ぐあァァァっっッッッッ!」


――ヒット。心臓が破裂し、血飛沫が飛び散る。そしてダヤンは、バタリと音を立てて地面にキスをした。


「ぐうっっ・・・・・・」


「なんだ、あんたまだ生きているのか・・・・・・これで死なないなら、どこかの教会の神父でも連れてくるしかなさそうだが?」


「いいや・・・ボクの命も風前の灯火・・・死ぬさ、もうじき・・・・・・」


 心臓を貫かれても言葉を交わしている時点で、吸血鬼の異能力の恐ろしさがうかがえる。心臓を貫かれてもものすごい勢いで傷口が塞がっていたが、しかし粉々にされては流石に修復が出来ないと。もしくは本当に銀製だから効いたのだろうか?


「なぁ、異能力を使わなければ吸血衝動に駆られないと思うんだが・・・あんたの場合、吸血衝動が先で、その異常な身体能力と治癒能力は副次的なものなのか?」


「そうさ・・・・・・二年前のある日、突如としてどうしようもないほどの喉の渇きに襲われてね・・・それはもはや、自制心ではどうにもならないくらいだった。そう、妻を襲ってしまいそうなほどに。でも、そんなこと・・・出来ないから、ボクは・・・・・・一人村を去った」


 異能力の行使は精神力と体力の両方を要する。そして俺の場合引き金を引く、ソノミの場合青鬼の面を額に宛がうなど、一定の動作を伴って発動される。しかしダヤンの場合は発動する意思もなしに勝手に始まる――常動型の異能力ゆえに、その代償を望んでもいないのに支払わなければいけなかったのだろう。


「これでもかなり長い間耐えてきたんだ・・・・・・虫を食い、野生の動物の血を啜り・・・・・・しかし満たされない。お腹の空きとこの渇きは全く別物なんだ・・・・・・それでボクは・・・・・人間に手を出してしまった。何回も、何回も・・・・・・そのうちに、人間がボクの飲み物にしか見えなくなった」


「若い女性のみを襲っていたのは?」


「おいしいんだよ、若い女性の血・・・・・・特に処女の血はね。男のものなんて腐汁のようで飲めたものじゃない」


 だからエントランスの男たちに吸血痕はなく、ただ殺害したのみにとどまったと言うことか。


「妻を襲わないようにとしていたんだろ?それなのにあんたは――」


「あの女・・・ボクがいなくなって・・・いや、ボクが飢えはじめたころには新しい男を見つけていた。ボクの苦しみを知らず、自分の新しい幸福を・・・・・・あの女を生かすのは子供たちのためにと思っていたが・・・・・・でももうどうでも良くなった。吸血鬼になったことで、あの女とは完全に他人になったからね」


 激しい吸血衝動、加えて妻にも裏切られた。この男は苦労してきたのだろう。だが――


「あんたは人の血を啜らなければ生きることが出来ないんだろうが・・・・・・だが、それで罪が許されるわけじゃない」


「ふふふ・・・わかっているよ・・・・・・でも、もう少しだったんだけれどね・・・・・・」


「もう少し?」


「これだよ・・・・・・キミたちが来なければ・・・・・・ボク、は・・・・・・・・・」


 手紙を差しだしてきたダヤンの手が、ばたりと落ちた。


「この手紙は・・・Lowless(ロウレス)?聞いたことない組織だが・・・・・・?」


 書かれていた内容を要約すると、Lowless(ロウレス)という組織がダヤンを勧誘していた。そして今から一週間後に組織から迎えがくるという内容――


「へぇ、一週間後、ねぇ。でもたぶん誰も来ないでしょうね」


「ルノ?」


 ふと気がつけばルノが背後に立ち、手紙を読んでいた。


「どういうことだ?」


「――叩き落としてきたぞ、ルノ」


 ソノミが窓から部屋に入ってきて・・・俺がダヤンと話している間、ソノミの気配がなくなったと思えば、どこかに行っていたのか。しかしその手に持ったドローンは――


「あなたが彼にトドメをさしたあたりでワタシもようやく気がついたのだけれど、このドローンが外からずっとこの部屋の戦闘を見ていたのよ。それで、あえて気がつかないふりしてね、ソノミちゃんにばれないように外に出て叩き落としてきてもらったってわけ。さてグラウ・普通に考えてこのドローン――」


「そのLowless(ロウレス)という組織と無縁とは思えないな」


 ルノの機転の良さ、ソノミの身体能力の高さに救われた。二人がいなければ、みすみすこの怪しい組織への手がかりを失うところだった。


「ミレイナさんに持って行けば、そのドローンから何らかの情報を引き出せるかもしれないな」


 このダヤンという男、そしてLowless(ロウレス)という組織。気になることは多いが、一旦ミレイナさんに任せることにするほかないだろう。なぜならもう――


「第三星片が近づいている。もう時期、始まるな」


「ええ、次の争奪戦がね」


 俺たちの新しい仲間、ルノ・フォルティ。彼女の力、この目でしかと見た――異能力なしで吸血鬼とやりあった腕前、そして優れた判断能力――彼女に全幅の信頼をおいてもいいだろう。


「ルノ・・・・・・改めて、よろしく頼むぜ」


 右手を差し出した。そして今度こそ――彼女の手が返ってきた。


「ええ、グラウ。そしてソノミちゃんも。これからよろしく頼むわ」


 深い森の屋敷で、P&Lに新しい風が吹き始めていた――

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