第1章 登場人物紹介
第1章《第一次星片争奪戦~日本編~》までの登場人物の紹介です。第1章のネタバレを多大に含むため、本編をご覧になった上で読んでいただかれると幸いです。また勢いで作成したものにすぎませんので、後日修正を加えるかもしれませんがご了承ください。
◇Peace&Liberty(通称P&L)
・グラウ ファルケ
異能力:銃弾を無限に装填する
本作の主人公。灰色の髪にルビーのような赤い瞳が特徴。高い身長で痩せ型。紺色の年季の入ったモッズコートを愛着している。武器は漆黒のハンドガンを使用している。一人称は俺。
冷静沈着で取り乱すことは少ないが、ネルケのアタックに対しては心を乱されている。本人の自覚はないがかなり仲間思いで、そのことがソノミの心を動かした。美食家の側面があるも、他者からは一切おいしいと認められないギブミエナジーという炭酸飲料をこよなく愛している。
異能力は強いとは言えず、そのことは本人が一番よく理解している。自分が異能力者としては弱いことを理解しているうえで、異能力に頼りらない戦い方をしている。利用できるものは利用するというのが戦闘におけるモットーであり、そのため他者からの評価は奇策士。加えて身体能力がずば抜けており、それを活かした不意打ちも得意。
争奪戦においてP&Lのリーダーを務め、組織の勝利に大きく貢献している。異能力で見た場合の格上の相手を次々に撃破し、無事に生還している。
・ネルケ ローテ
異能力:高速移動
本作のヒロインの一人。肩までかかるクリーム色の髪にアメジストのような紫の瞳が特徴。スタイルが抜群に良く、誰もが振り向くような美しい顔をしている。グラウの評価は「顔の輪郭ははっきりしている。アメジストの様な紫の瞳はくりっとしていて愛らしい。鼻は透き通っていて、唇は官能的。漂わせる撫子の香りはほの甘く、人の心にさざ波をたてる。その声はまるで鼓膜を慰撫するよう」。争奪戦中はボディストッキングの上にレオタードを着ている。防御力が低そうな格好だが、衝撃吸収や耐斬撃性能があるらしい。武器は特注のナイフ。一人称はわたし。
物腰が柔らかく、人付き合いが良い。外面も内面も良いが、グラウのことになると人が変わる。見かけによらず物事に達観しており、多くの仲間の死を目撃してきたとされる。相当な大金持ち。
高速移動の異能力の本質は、他の人間の時間を鈍化させるというもの。その間彼女のみが通常速度で行動できるため、結果として他の人間からは彼女が高速で移動しているように見える。彼女の異能力は常人では目で追うことは出来ないため、一撃必殺の攻撃を繰り出すことが得意。しかし異能力のみでなく身体能力も高く、他の同性には負けないと自負している。
そもそもP&Lではない組織に所属している。どういう経緯で彼女がP&Lに協力する契約が結ばれたかは不明。しかし最後までP&Lの一員として争奪戦を戦い抜いた。
・ソノミ ミト(御都 苑巳)
異能力:鬼化(青鬼)
本作のヒロインの一人。長い黒髪を蝶のかんざしで結っており、サファイアのような青い瞳が特徴。痩せ型で小柄。あどけなさの残る顔立ちをしている。ネルケに負けず劣らずの美少女ではあるが本人の自覚は一切ない。黒いボディアーマーを着ており、一般的な銃弾であれば無効化できる。武器は刀。一人称は私。
さばさばした性格で不愛想。見た目が良いだけに、その近寄り難さが残念だとグラウに思われていた。火事全般が得意で、料理の腕もなかなかのもの。
鬼化は腰に括り付けている青鬼のお面を顔に宛がうことにより行使される。青白い光が降り注ぎ、最終的には青い甲冑を身にまとうことになる。鬼化の間は筋力や脚力などが跳ね上がり、一対一での戦いのみならず集団も撃破出来るほどの強力な状態になる。しかしその強力さゆえにあまり長くは鬼化の状態を維持できないため、基本的にここぞという場面においてしか異能力を行使することはない。異能力がなくとも刀の腕前が達人の域にあるため、非異能力者のみならず異能力者とも互角に張り合える。
争奪戦において自らの兄流魂がいると知り、仲間を裏切ってでも会いに行くことを選んだ。しかしピオンにより暴走させられた兄の前に敗北する。間一髪のところにグラウが駆け付け救われる。その後グラウに兄の始末を頼み、以後和解を果たす。そしてグラウへの恩義から彼のために戦うことを約束する。
・ゼン
異能力:透明化
金髪の少年。アクセサリーを好み、ピアスやネックレス、ブレスレットを過分なまでにつけている。グラウからはちゃらちゃらしていると苦言を呈されている。過去の異名は《透明の狂気》。
先輩であるグラウ、上司であるライザの言うことを素直に聞かない困った性格。しかし過去の境遇が彼の人格をゆがめていることを二人は知っているため、一概に彼のことを責めきれていない。
透明化の異能力を駆使し、相手を翻弄する戦闘スタイルを得意とする。ナイフを持っているが、基本的に相手の武器を奪い取ったり、その戦闘区域にあるものを利用して戦う。
ソノミが行方をくらまし、ネルケと二人になったタイミングに異能力を使うことで自身もどこかへ消えてしまう。デウス・ウルトの信徒と交戦することで大物の情報を入手し、彼らの教会を目指す。しかしそこで自身の異能力を過信し過ぎ、ノウザに位置がばれてしまう。ノウザと戦闘になるも石化の異能力から逃れられず、石像に変えられてしまう。その後粉砕される。彼の身に着けていたピアスはグラウが引き継いだ。
・ライザ エルキン
初老の男性。P&Lの創始者。元は星片研究の第一人者であったが、現在はとある事情で雑居ビルの一角で裏組織の取り纏めを行っている。そしてある装置の開発もしている。
・ミレイナ ホープ
スーツのよく似合う女性。元はライザと同じく研究員であったが、現在はP&Lのオフィスレディを勤めている。趣味が多様でハッキングをこなしたり、ヘリや小型船舶の操縦の免許も持つ。
◇World Guardians(通称WG)
・レスペド オークス
異能力:風を起こす
遊園地においてグラウが交戦した異能力者の男性。本争奪戦におけるWGの指揮権を与えられていた。
遊園地に隣接するサッカーアリーナにおいて争奪戦が終わるのを待っていたが、グラウの出現により彼と戦うことを余儀なくされる。風の使い手であり、疾風や塵旋風でグラウを封殺する。しかし塵旋風にあえて飲み込まれたグラウによる、台風の目を狙った一撃により息絶える。
・青いコートの男
異能力:バックパックから銃を取り出す
遊園地の劇場においてソノミと交戦した異能力者の男性。
背中のバックパックからミニガンを取り出しソノミを接近させないほど優勢を築くも、鬼化を用いた突撃を許してしまい、腕を切断された後に真っ二つに引き裂かれた。
・水色の髪の少女
異能力:水を自在に操る
遊園地の噴水においてネルケと交戦した異能力者の少女。
自らを水により再現しネルケを驚かせる。そして不意を突いてネルケを吹き飛ばし大ダメージを与える。しかしその後のネルケの狙いに気づけず、噴水の排水溝の蓋をナイフでこじ開けられドラゴン水を失う。ネルケに慈悲をかけられ命は救われた。
・マルス オルト
異能力:毒煙を発生させる
シルクハットに茶色のステンカラーコートを着た男性。愛煙家で、「Toxicity of my city」という銘柄を服す。一人称はオレ。
団地での戦闘でWGの兵士たちを後退させ、異能力を発動する。毒煙で地上の毘沙門の兵士たちを覆い、彼らを死滅させる。その後テラ・ノヴァと交戦し、それからグラウの前に姿を現した。戦闘になるかという緊張が起こるも、疲労から攻撃しないことを伝える。グラウに「君とは戦いたくない」と告げ姿を消した。
・マドラス
マルスと親しく話をしていた男性。英雄とマルスに呼ばれるも、本人はそれを認めていない。その実力は不明だが、かなり強力な異能力者だと推測される。
◇テラ・ノヴァ
・ポーラ ワイズ
異能力:翼を生やす
ブロンドのツインテールをした女性。軍帽をかぶっている。戦闘服はオーダーメイドで、背中が大きく開いたもの(ベアバック)を着用している。一人称はアタシ。
単純な性格で嘘にすぐひっかかってしまう。組織の代表グレイズに憧れと恋情を抱いており、彼のために戦っている節がある。
異能力により肩胛骨のあたりから天使のような翼を生やす。通常時はやわらかい翼であるが、それをまき散らす時には肉を抉りとるほど強力な攻撃手段となる。その翼で空を自由に移動出来るが、反対に密室での戦闘は苦手。
デウス・ウルトの信徒と交戦をしていたゼンを発見する。その後グラウに出会い、彼と戦闘になる。空からの攻撃でグラウを蹂躙するも、グラウにより頭上の看板を落とされ、それに巻き込まれ地上に落下し銃を突きつけられ敗北を認める。グラウに情報を伝えた後、中部での戦闘に参加。マルスと戦闘し、彼を後退に追い込んだとされる。
・アルビオ
ポーラに仕える一般戦闘員の男性。
・シセ
ポーラに仕える一般戦闘員の女性。
・グレイズ セプラー
テラ・ノヴァの代表の男性。ポーラ曰く容姿端麗。
・ルノ
ポーラが言及していたテラ・ノヴァの女性異能力者。グレイズの右腕とされる。
◇デウス・ウルト
・ノウザ ヘッグ
異能力:見たものを石に変える
全身に包帯を巻いた不気味な男。デウス・ウルトが三望枢機卿の一人で、相当の実力者。
異能力者が集う争奪戦に参加することで、異能力者を抹殺しようと企てていた。
異能力は怪物メデューサと同じ、見たものを石に変えるというもの。連続で使用することは出来ないが、異能力に例外ないほどの強さを誇る。ただし異能力の弊害で視力を失っている。その代わりに聴覚が異常なまでに優れており、そのことがゼンの接近に気がつくことにつながった。自身の首の一部、手のひらや腹部などをわざと石に変えており、自身の防御能力を高めていた。
ゼンの進入に気がつき、自ら彼と戦う。そしてゼンを石像に変えるが、そのことがグラウの怒りを買う。グラウを相手に優位に立ち回るも、スマートフォンのインカメラで自らの姿を見てしまい全身が石化する。最期はグラウによって石像の身体も粉砕された。
・ゲンマ
異能力:自身に八岐大蛇を憑依させる
黒髪で角刈りをした男性。ノウザをノウザの護衛を務める異能力者で、武器として自身の身長よりも長い槍を持つ。
教会の前に立ちふさがり、ネルケとソノミと交戦する。二人相手に互角に戦うが、ソノミの鬼化により押し込まれる。窮地を脱するために異能力を使い八岐大蛇に姿を変えるも、ソノミの策にはまり敗北。ネルケにトドメを刺される。
・嗅覚の異能力者
異能力:特定の臭いを探知する
南西の商店街で異能力者狩りをしていた三人の信徒の一人。異能力者の臭いを判別する異能力により透明化を使用中のゼンの居場所を突き止める。しかしゼンに翻弄され、ナイフで刺され絶命する。
・教皇
デウス・ウルトの指導者。争奪戦の生き残りの信徒に激高し首を締め上げた人物。異能力者の敵である宗教組織の統率者だがその実力は未知数。
◇テウフェル家
・スクリム テウフェル
異能力:氷を作り出す
色素の薄い金髪、紺色のスーツに赤いスカーフが特徴の少年。一人称はオレ。
ヨーロッパの一大マフィアテウフェル家の若頭。やんちゃな性格で、好戦的。そのことが護衛のミノとビーザを困らしている、
氷は空気中の水分がある限り生み出すことが出来る。巨大な氷壁から氷の杭に至るまであらゆる種類の形の氷を作り出す。
ソノミを追って地下鉄を進んでいたグラウを強襲し彼と戦う。変幻自在の氷の妙でグラウを追い込むも、非常灯が破壊され、視界を失った隙をつかれ背後をとられ敗北する。彼に殺されることを覚悟していたが救われ、その恩返しのために再びグラウの前に姿を現す。ミノの異能力により星片の所在を明らかにし、グラウたちが遊園地に無事に侵入できるようにと陽動を買って出る。その後無事に彩奥市を抜け出したとされる。
・ミノ
異能力:千里眼
眼鏡の男性。スクリムの護衛の一人。
スクリムを救ってもらった恩義からグラウたちに星片の所在を教える。
・ビーザ
異能力:硬化
フラッシュな男性。スクリムの護衛の一人。
◇毘沙門
・御都 流魂
異能力:鬼化(赤鬼)
ソノミの兄。黒髪の男性。日本の異能力者部隊毘沙門の副将を務めていた。相当な実力者であり、妹であるソノミ、そして毘沙門の仲間からも慕われていた。
御都家は仲睦まじい家族であったが、突如としてその平穏を破壊した。屋敷の使用人たちを次々と殺害し、自らの父親さえも手に掛ける。唯一ソノミだけは救ったが、この行動がソノミにトラウマを作る。争奪戦においてソノミと再会し、屋敷での殺戮の理由を聞かれるも黙秘する。そのためソノミと戦うことになるが敗北。真実を語ろうと決意するがピオンに襲撃され正気を失う。暴走状態でソノミに斬りかかろうとしたがグラウにより阻止される。そしてグラウの甲冑の弱点を突いた一撃で行動不能になる。その後理性を取り戻し、グラウにソノミのことを託し、この世を去る。
ピオンとその関係者と繋がりがあるようだが、そのことについてソノミを関わらせたくないと考えていたとされる。
◇その他
・マキアル バイロウ
マフィアのボスの小太りの男。イタリアのとある地方のマフィアのボス。イタリア全土への進出作戦結構の前日にグラウの襲撃を受ける。自分だけでも逃げようとするもグラウに先回りされ、頭に風穴をあけられることになった。
・オプス
異能力:ナイフを操る
マキアルに仕える執事。マキアルに拾われた恩から彼の切り札として一家を支えていた。
数多くのナイフを自在に飛ばし、襲撃者グラウを苦しめるも、シャンデリアの落下の下敷きになり絶命した。
・ピオン
異能力:不明
ピンクの髪をした少女。左目は赤色、右目は青色のオッドアイ。戦場に似つかわしくない白とピンクの色をしたドレスを着ている。
流魂と知り合いらしいが険悪な空気を作り出す。流魂に斬りかかられるもそれを躱し、彼に何かを注射する。そして流魂とソノミを戦闘させるが、グラウの介入もあり流魂が敗北したために激怒する。グラウとソノミが立ち去った後に後魂の遺体を蹴り飛ばしているところを毘沙門の兵士に見つかる。その後何が起きたかは彼女のみが知る。
・ベースボールキャップの男
異能力:不明
ビルの屋上でグラウとソノミを狙撃しようとしていた男。ピオンとフーと呼ばれる人物の関係者とされる。狙撃の直前にネルケに指を切断され、反撃の余地も与えれないまま殺害された。
・ユス(ユスティーツ)
グラウが言及していた謎の人物。グラウにとって重要な意味を持つとされる。故人。
・フローラ
メイド服の女性。争奪戦終わりのネルケを迎えに現れる。




