ギルドカード
ど、どうも。お待たせしました(震え声)
◇
気を取り直して翌朝。
再びフリーダムに集結したギルドメンバー達を見渡して全員いる事を確認した俺は昨日のうちに用意したギルドカードを懐から取り出す。アスラとフローラルには既に配っている為、4枚のみとなっている。
「よく集まってくれた諸君!早速だが渡したい物があるんだ」
「…渡したい物?」
「そうだ。もう知ってるだろうけどこのギルドのメンバーだって証拠になるギルドカードだ」
エイリス、リモラ、マータス、ラタニアの順にカードを手渡す。表面は青空に白い雲のデザインを採用していて、裏面には右下辺りにフリーダムと言う文字が刻まれている。他に目立つところと言えば……。
「この裏にある指紋のような模様には何か意味が?」
「ああ、それはだな」
エイリスの疑問に答えるべく今度は自分のギルドカードを取り出して裏面の2つある指紋模様のうちの右側をタップして魔力をぴっとだけ流し込んだ。するとギルドカードから飛び出すようにしてウィンドウが浮かび上がる。
「右側がギルド云々についてが記載された魔法窓」
次に左側の模様に触れて魔力を流す。こちらもさっきと同じように魔法窓が浮かび上がる。
「そんで左側が自分のステータスが記載された魔法窓になってるんだ」
当たり前みたいに言ったけどこれ常識的に考えてあり得ないよね。ファンタジーな世界にSFってかゲーム要素ぶっ込んだんだから。
その証拠に、既に事情を知っているアスラとフローラルを除いた初見の4人が不可解な光景を目にしたと言わんばかりに呆けている。
「な、何ですそれは!?一体どうなっていますの!?」
「魔法陣の延長線だと思ってくれればいいよ」
「そう言われましても…」
皆も納得がいかない様子だ。さてこれはどうしたものか。アスラとフローラルの場合は普通に流してたから説明する手間が省けたんだけど。
「簡単に言えば魔力が記憶している情報を魔法陣の要領で実体化させてるって感じかな?」
確かそんな風に作った筈。自分でも無茶苦茶な事言ってるのは分かってるけどもうそうとしか説明しようがない。諦めてくれ。
「よっぽど魔法の扱いに慣れているんだね。常人じゃこんな事思い付かないよ」
「それって遠回しに俺が常人じゃないって言ってる?」
「うん」
「うん!?正直か!!」
聞き捨てならないリモラの発言に文句を垂れていると何時の間に目の前に来ていたのかラタニアが俺を見上げて言った。
「それで?」
「ん?」
「…集まったのはいいけど、これからどうするの?」
「どうするって言われても正直まだ依頼とか来てないしギルドのあれこれはギルドカードに丸載せしたから何もする事ないんだよなー」
「そう。じゃあ、これ見てていい?」
「おう、いいぞ」
どうやらラタニアはギルドカードに記載された情報に目を通すらしい。共用スペースの端っこにあるソファーに座って魔法窓を開いている。
「お前らもここで暇潰すなり家に帰るなりしてくれていいからな。はい解散!」
俺はそれだけ言うと受け付けにいる星実に声を掛けた。
「どうだ?受け付けの気分は?」
「どうも何も、全然何もないから暇で仕方ないわ」
「それもそうか」
する事もないから星実と受け付けで駄弁っていると、さっきまで他のメンバーといたアスラが1人で向かってきた。
「アスラ、どうかしたか?」
「実は頼みたい事がありまして」
だんだん雑になってるぅ!!




