ギルド・フリーダム
大変お待たせ致しました!(毎回言ってるような……)
◇
城の外に出ると星実が待っていた。いや、厳密には星実に似た女の子が待っていたと言った方がいいだろう。容姿はそのままなんだけどさっきと異なって白Tシャツに短パンとか言うこの世界観から浮くに浮いた服装になっている。
どうコメントしたらいいものか、頭を悩ませつつ星実に合流すると俺が発言するよりも先に話し掛けてきた。
「で、何の話だったのよ?もしかしてギルド作るのOKもらった感じ?」
「……まあ、そんな感じ」
どんな経緯でその服装になったのかが気になるけど聞くだけ無駄なんだろうな。こう言う時はスルーに限る。
「空いた敷地は何処使ってもいいって言われたから後は建物を用意するだけだな」
「空いた敷地、ね……あそこなんてどう?」
星実が指差す先を見る。そこには豪邸を建てられそうな程の空き地が存在していた。
「丁度いいんじゃね?」
空き地の前まで移動して広さが十分である事を確認した俺は想像具現化を発動してギルドを建設する。この際俺達の拠点になるんだし部屋は多い方がいい。ビルの様な外観にしておこう。
階層は後からでも増やせるし取り敢えず10階で収めておく。1階は受付兼ギルドメンバーの共用スペースで2階は俺と星実の家と言うか部屋だ。その他の階は後々決めるとしよう。
最後にギルドの入り口の手前に看板を立て掛けて建物全体に一般常識の能力を付与して完成だ。この一般常識と言う能力はこのファンタジーな世界にビルが建っていてもおかしくないと認識させる為のものだから必要不可欠となる。
見慣れない建物が急に現れれば皆が騒ぎ立てるだろうしね。
「これでよしっと……後はギルドの名前だ!」
「そうね…」
しばらく2人で頭を悩ます。少しして、星実が手の平をポンっと叩いた。何か閃いたみたいだ。
「フリーダム、なんてどう?」
「フリーダム?」
「そう。堅苦しい規則に縛られるギルドより自由な事が出来るギルドの方が何倍も楽しいでしょ?それに、規則なんて考えて守るのは私達には到底似合わない事よ」
「確かにそうだけどさぁ…自由にも限度があるだろ?ギルド内でセクシャルハラスメント多発とか嫌だよ俺」
「それはそれで楽しそう」
「お前の娯楽に付き合ってちゃキリがねえよ!」
とにかく多少の規則は必要だと確信しつつ、俺は看板にフリーダムと書き込む。
ギルド・フリーダム。それが俺達の作り上げるギルドの名。まだ外見だけのギルドだけどこれから星実と協力していって中身も考えていくつもりだ。最高のギルドになる様に。
ただそう願って俺はギルドを見上げた。
ラーメン食べたい。




