王国六騎士団戦そのに!
このペースで行くと王国六騎士団戦はその5くらいで終わるのかな。
◇
俺が想像具現化で具現化させたのは実物でもなければ能力でもない。今起きている事はただリモラの魔線が使用出来なくなると言う現実のみを具現化させた結果だ。
こんな事まで出来てしまう想像具現化、全く持って便利な力だ。中学時代に友人が熱弁していたのも納得出来る。……元気にしてるかな、あいつ。
そんな場違いな心配をしていると急にお腹に衝撃が走った。痛みは感じなかったけど衝撃の強さがどれ程の威力だったかを物語っている。
「全力の一撃をモノともしない…!?」
「悪いな。持続再生中だからダメージは入らないんだ」
これまた想像具現化で具現化させた持続再生は発動している限り、持続的に再生を行う回復に手が回らない人にうってつけの能力だ。
でもこれだけだったらダメージが通らない理由が伝わりにくいよね。分かり易く言うなら、この能力はゲームなどでよくあるヒットポイントを毎秒幾らか回復するスキルの様なものなんだ。
例えば俺のヒットポイントが最大500あるとする。
そしてこの持続再生で毎秒100のヒットポイントを回復している体で、敵に30のヒットポイントを削られる。
必然的に俺のヒットポイントは470となり、1秒後には100と言うオーバーな数値で回復して再び500に戻ってしまう。
つまり何が言いたいかと言うと、俺はリモラの腹パンで衝撃こそ受けたけど持続再生はその痛覚さえも圧倒的回復力で癒やしてくれた。これに尽きる。
今の説明要らない?俺もそう思う。
「今の今まで手を抜いていたって事か…!」
「そう言うわけでもないけど……まあ、そう言う事にしておこう。それより、俺は今大事な用事で王様に会わなきゃいけないんだ。案内してくれる?」
「ば、馬鹿か君は!この状況で何で案内してもらえると思ったんだ!」
「してくれないの!?」
「当たり前だよ!」
俺ちょーマジマジショックなんですけどぉー!
「そっか。じゃあ少しだけ眠っててもらおうかな」
転移技、ドロンで瞬間移動的にリモラの背後に転移した俺は手刀を延髄に叩き込む。これって実際にやると結構やばいらしいんだけどやって大丈夫だったかな?……多分大丈夫だよな、うん。
初めてだったけど上手くいったのか、リモラは崩れる様にして倒れて動かなくなった。どうか後遺症とか残らないようにと願いつつ、俺は次のステージへ向かう。
まだ半分の騎士団が残ってるかと思うとどっと疲れが押し寄せる。考えるのは止めよう。
「また広間か…」
どれだけ広いのやら。うんざりとする俺の視界には1階の広間と同じ間取りで、再び広間が存在している。ただ違うと言えば、それは俺を取り囲む様にして武器を構えている兵士達がいる事くらいだろう。
「エイリスのみならず、リモラまでもがやられてしまったぁ。これは大変、私が頑張らないとねぇ」
台詞とは裏腹にやる気無さげに階段に座る白銀の鎧を身に着けた黒髪の癖毛爆発美少女はすぐ隣に置いてある大剣に触れる。持ち上がるのかそれ。
「って事で、皆突撃ぃ」
騎士様がひょいと大剣を持ち上げて天井へ向けて掲げる。それが合図となったのか、兵士達が揃いに揃って指示通り突撃してきた。この数を相手にするの!?しんど。
次回、その男、かたくなる!お楽しみに!!




