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ー獣妖人と僕ー  作者: ひとみ
序章
1/37

001

ーー僕は、無知で愚かな大馬鹿者だーー



誰も知らぬとある世界の昔話。


獣がいて、妖がいて、人間がいる。


そんな世界があった。


この世界では、これらすべてをまとめて「獣妖人(ジュウヨウジン)」と呼んだ。


不思議なのは誰がこの名をつけたのか。


鬼だ。


この世界には、鬼も存在した。


そしてその呼び方は弱肉強食を示していた。


人間や妖よりも強いのは獣と呼ばれた種族達。


それは間違いではなかった。




獣は言った。

《[リーダーの素質とは強さではない、寛大さだ]》


妖は言った。

「強さがすべてだ。小さい者すらも従える強さがあってこそリーダーと呼べる」


人は言った。

「平等であるべきだ」


鬼は言った。

「興味がない」




それぞれの生き方があり、その分だけの物語を生んだ種族達は後に争い始めた。




そして、獣は言った。

《[裏切り者め]》


妖は言った。

「人間の長は化け物だ」


人は言った。

「協定を組むべきだ」


鬼は言った。

「興味がない」




この戦に参戦しなかったのは鬼だけだった。




妖と人は言った。

「この世に平和を」




いつしか獣と鬼は戦の対象となり多くが死に絶えたが、この戦で涙を流したのは1人の人間だけである。


そして、その人間は英雄となった。


この時獣は知らなかった。


彼等が話す「獣語(ジュウゴ)」という言葉は、鬼以外誰にも理解できない言葉であることを。


遥か昔の話。

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