樹海の死闘
「ガングリフォン」て何だったか思い出せなくて、ググってみたら、昔そういう名前のゲーム出てたことを知った。幼心に名前だけ染み付いてたんだね。仕方ないね。
何はともあれ読んで貰えたらこれ幸い
「…よっ!ほっ!」
今日も日課のトレーニングに励む。東条勝己に会ってから一月がたった。まどかにもその事を話した。無論、両親のこと以外でだ。
「…あれで良かったんだよな?」
ため息混じりにこぼす。
「…いいんじゃないか?俺たちの胸しまっておけば」
なぜか俺の部屋でお茶を飲んで和んでる輝眞が言う。最近この男、西条邸にちょくちょく顔を出す。
「…だな~」
不意に携帯がなる。まどかからだオリジナルのオーガの話をしてからオペレーションルームに付きっきりだ。
「昇、今から言う場所に急いで向かって!」
「あ~…オーガ?」
「そう!しかも今回はかなり厄介な状況!」
何やらテンパってる感じが否めない。嫌な予感がプンプンだ。
「衛星からの映像にオーガの群れが確認されたわ、富士の樹海からウジャウジャ湧いて出てるの!」
なにが起きてるか聞こうとするがすぐに止める。どう転がってもオーガ相手じゃ俺達が行くしかない。
「…了解」
すぐそばで輝眞も携帯で連絡を受けている。おそらく内容は同じだろう…。大きくため息を吐き出して一言、
「わかったよ。すぐ向かう樹海に行けばいいんだな?」
「えぇ、樹海の中心にひときわ大きい反応が出てるの、恐らくおじ様が言ってたオリジナルが潜んでいるかも!」
確信は無いながらも可能性はかなり高いと言った感じで告げられる。もし当たりなら、コレが最後の闘いになる。
「…さて、一丁気張りますかね」
輝眞が立ち上がる。目が真剣そのものだ。
「んじゃ、行きますかね」
続けて俺も立ち上がる。
オーガの群れは樹海を中心に徐々に反応が拡大しつつあるらしい。このままだと直ぐに被害が増えていくだろう。
自衛隊も動いてるらしいが、限界がある。俺達は部屋を駆け出した。
ー樹海付近
「£%££ゞ仝!!」
逃げ惑う人々、それをかばう軍事機構、そして手当たり次第に食い散らかすオーガ。戦車すらも玩具と言わんばかりに次々に破壊されていく。鳴り響く銃声と奇声と断末魔、正に地獄絵図だ。
「胸糞悪い光景だな…」そうこぼしたのは輝眞、グングニルだった。
「…輝眞、行くぜ!!」
「おう!!」
俺の掛け声で戦渦に突っ込んで行く。
「ライジングサン!」「シャイニングランス!」
「£%£仝ゞ!!」
片っ端から殴り抜けて行く、オーガの群れは次々に灰になって消えて行く。
「オラオラァ!」
「ウォオオ!」
オーガの群は減りは遅いが間違い無く奴ら狙いが俺達に向き始めていた。まずは一般人の避難が最優先だ。
…どれだけ時間がたったのだろう?辺りは夜になっていた。オーガ群れもかなり減った。が、闘い続けて俺達もかなり消耗してしまっていた。
「昇!大丈夫!」
「…ハァハァ、駄目ぽ」
素直に言う強がったとこでかわりがないなら思った通り言うのが俺の信条だ。なんてこと頭に浮かんだ瞬間だった。
「£仝%仝££!!!」
馬鹿でかい雄叫びとともに樹海が赤く染まった。あまりの眩しさに目をつぶってしまった。次の瞬間、辺り一面焼け野原になっていた。その中心にそれは立ち尽くしていた。
「…間違いないだろ、アレ」
とてつもない威圧感、3メートルはあろう巨体、悪魔じみた羽根からは緑色の粒子がキラキラとこぼれ落ちている。オリジナルのお出ましだ。直感がそう告げている。正直脚がガクブルだ。
「…あれが、オリジナル、お父様の敵!」
そうだ、コイツが全ての始まりだ。終わらせるんだ。ここで!俺と輝眞は顔を見合いヤツを睨む。
「ファイナルジャッジ!!!」
あざーす(・ω・)/