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元カノへの未練が取れない俺は、新しい恋に向かう事が出来るのか?

作者: 七瀬





“元カノへの未練が取れない俺は、新しい恋に向かう事が出来るのか?”





つい最近、大恋愛の末! 付き合ってもらっていた彼女と俺は別れた。

彼女が俺より夢を選んだからだ!

彼女の夢は? ”アイドルになる事らしい。”

今は”地下アイドルで頑張っている!”



・・・でも? ファンが少なく、なかなか仕事としては成り立たない

のも現実らしい。

だから? ライブがない日は、ネットカフェで週5で働いている。

ライブがある日は、ギリギリまでバイトに出てからライブをするらしいのだ!

ただ振り付けや歌詞も覚えないといけないから、バイト先の休憩時間を

使って練習しているって彼女が言ってたな。

彼女が地下アイドルをやっている事は、彼女と付き合って知った。

ファンとの距離感が近く、チェキ会やCDでお金を稼ぐらしい。

これはたまにだが、地下アイドルがライブを行う場所の店長が

ファンサービスと言って、ファンと抱きついたり、水着の写真会まで

開催すると彼女が言っていた。

これはには俺もビックリだったのだが。

そもそも結構! 際どいポーズを取らされるみたいでもう半分出てるよね

みたいな写真を何枚も撮れるらしい。

”これが君の本当に叶えたい夢なのと俺は彼女を少し責め立てると?”

彼女はそれならと、”俺と別れてほしいと言ってきた。”

彼女にとって俺よりアイドルになる事が何よりも一番大事らしい。

俺は泣きながら、彼女が夢を叶えられるように陰ながら応援する事に決めた!



【麗華ちゃーん!】

数は少ないが、図太い声の声援が会場に響く。





 *




『久しぶりだな、頑張ってるみたいで良かった。』

『応援しに来てくれたの?』

『うん。』

『じゃあーチェキとCD買っていって!』

『分かった!』

『二つで3000円ね!』

『高くない?』

『バカ! 普通よ、私のファンは皆買っていってくれるわ。』

『分かったよ、麗華! 頑張れよ。』

『うん!』





寝る時間も惜しんで、アイドルになる為に必死な彼女を俺は応援したい!

でも? もう俺は彼女の彼氏じゃないんだよなとしみじみ思ってしまう。

“ただの彼女の一ファンだという現実!“

それにココに来ると? 彼女はファンに対しても真面目で、俺の前でも

イチャイチャ他のファンにもスキンシップも多くて見てられない!

俺はまた彼女とヨリを戻したいのだけど?

彼女は俺とヨリを戻したいと微塵も感じていないんだろうな。

それがココに来ればよく分かる!

俺の事をあまり見ていないし、他のファンサービスが凄まじいからだ!

抱きついたり、手を繋いだり、頬っぺたぐらいならキスもする。

男のファンの膝に座ったり、バックハグもされてたな。

もう俺の知らない彼女ばかり目にしてしまう。



『今日は、来てくれてありがとう。』

『うん、また!』

『”今度! 連絡していい?”』

『えぇ!?』

『番号変わってないよね?』

『・・・あぁ、変わってないけど、』

『じゃあまた連絡するね。』

『・・・ううん。』




凄く彼女にそう言われて、俺は浮かれて一人家に帰った。

それから3日後、彼女から連絡があった。

”今から会える?”

”いいよ。”



・・・こうして俺は彼女とまた会える約束をした。




『ごめんね。』

『ううん! またこやって会えて嬉しいよ。』

『”実はね! 私さ、店長と付き合う事になったの!”』

『えぇ!?』

『本格的に芸能デビューさせてやるって言ってくれてさ。』

『そんな訳ないじゃん! 騙されてんだよ!』

『私! 本気でアイドルになりたいの! 地下アイドルじゃなくて、

誰もが知ってる有名なアイドルになるって心に決めたの! それが夢だから。』

『・・・れ、麗華、』

『ごめんね、だからもう会うのはこれでおしまい。』

『・・・・・・』

『私、絶対に夢を叶えるから!』

『・・・ううん、』





こうやって、”俺は二度、彼女に失恋した!”

でも本当にこの日から2年後! 彼女は本当にメジャーデビューを

果たしたんだ!

地下アイドルの時のメンバーはもう一人もいないけど。

ちゃんと自分の夢を彼女は叶えたよ。

今ではテレビを付ければ、彼女がいるアイドルグループが歌って踊って

凄い人気なんだ!

”もう俺の手の届かない存在になってしまったな。”

○○の大きな駅の看板にも、彼女がいるグループが写っているよ。

でも俺は毎日、彼女と会っている、らしい。

彼女が幸せなら俺も幸せだ!

これからもアイドルとして頑張ってくれていたら俺はそれでいい。



最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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