表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/6

言い訳が苦しい娘

この話は、なんとなく納得いかないので、

大まかな流れはそのままに、後日修正予定です。

 診断結果の書類と共に知らされた、雄一君の血液型。

 春菜と雄一君は、共にA型。生まれる子供はA型かO型のみ。

 しかし、花蓮はAB型。血液検査が誤りでもしない限りあり得ない。


 一つだけ可能性は・・・ある。

 しかしそれは・・・


「それが何だって言うのよ!」


 まだ理解していない娘が激昂を飛ばす。

 既に妻の娘を見る目には、失望の色に染まっている。


 「両親がAだからって、Bが産まれないのが絶対って誰が証明したのよ!」


 よく見れば、娘の顔色には焦りが見えていた。

 娘も理解しているんだ、ただ、断罪から逃れる為に、支離滅裂な事を口走っているたけだ。

 そんな娘の言い分を・・・


「まぁ、そうですね」


 認めちゃうの?

 娘を含め、皆が驚愕の眼差しで美香さんを見る。


 あぁ、雄一君とあちらのお母さんだけは冷静でいるな?あ、孫娘もだ。

 どういうつもりだろう?


「十年前の医学の常識が、今の非常識、というのもありますし。

 80億人の全人口を調査すれば、類似した例がでてもおかしくはありませんね」

「そ、そうよ!そうなのよ!だから・・・」

「でも!」


 美香さんの強めの口調に、娘は言葉を止めた。

 美香さんはそのまま、2枚目の書類を出した。


「雄一さんと、花蓮ちゃんとの、DNA鑑定書です」


 0%の文字がはっきりと見えた。

 血液型で既に解ってはいたものの、それでも現実という名のスマッシュブローを脳幹に打たれた気分だ。

 娘は15年前に……


「待ってよ!それだって100パーセント絶対じゃないでしょ!

 その結果が絶対、絶対!正しいって言えるの!?」


 またも娘の悪足搔(わるあが)きが続く。

 私も妻も、二重の意味で赤っ恥だ。

 いっそ、娘の息の根を止めて……


「世の中に『絶対』はあり得ない事は、否定はしません。

 DNA鑑定もまた然り、です」


 美香さん?

 いくら何でも、娘の言い分が苦し過ぎると小学生でも解りますよ?


 「ですので、こちらも含めて、否定なさればいいでしょう」


 そして美香さんが出したのは……


 雄一君が先天性の無精子症の診断書。


「花蓮ちゃんの生誕後をも含め、25年間出来なかったと聞いて、雄一さんに検査を受けていただきました」


 まさか、出来なかった原因は雄一君の方にあったとは、考えもしなかった……。


「勿論、それでも『花蓮ちゃんが雄一さんの子供』である可能性は、有るか無いかと言われれば、『ゼロでは無い』と言えますが。


 ですが、それを裁判で言えますか?」


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ