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01 詩 命のない夜を超えて
「何もない夜」
「希望なんてない夜」
「命すら存在しない常闇を超えて」
死にたくなった
人々の瞳から消えて
分かりたくなかった
世界が消える瞬間
だんだんと少しずつ闇に潰されていく
温もりを感じていたい
せめて最後だけは
何もなかった記憶で
終わりたくはないから
後悔だけを残していたくはない
この何もない世界で
絶望だけの世界で
ずっと生きていたかったわけじゃなかった
それでも
何もないまま死にたくはなかった
死にたい心で足掻いていた
心の底では生きたいと願っていたから
「ただ希望が欲しかった」
「生きていたという証明が欲しかった」
「この心に救いが欲しかった」