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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

籍を入れたい

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

ちょっとBL入ってる恋愛です。故にR15です。

苦手な方はご注意下さい。


私の膝を陣取って、安らかな寝息を立てる彼がいる。私は黙って髪を撫でる。それを友人は何とも怪訝な顔で見詰めていた。

彼のお気に入り。彼のお友達。彼の恋人。それはつまり、何があっても手放したくないし、離れて欲しくない相手という事。元々繊細で寂しがり屋。一つでも失えばどうなるか分からない。

「確固たる絆を、万人が納得する形で証明するには、やっぱり籍を入れる事にるのだろうね」

「じゃあ籍を入れられない場合は、相手に無理強いする事も厭わないと?」

まともな感性を持つ彼は、顔を引き攣らせた。

彼と彼のお友達は腐れ縁。小中高ずっと一緒。離れたくても離れられない間柄。そうなると彼の独占欲に火がつくのは明白だった。何も聞かなかったけれど、どうせまた彼の方から無理矢理迫ったのだろう。そうしてまた喧嘩して、不貞腐れて、私の膝を枕にする。

「……何時も思っているけれど、やっぱり狂っているよ。まともじゃない」

「そうね。そんな彼の恋人の私も、相当狂ってるわね。……もうすぐ彼が起きると思うわよ。逃げるなら好きになさい」

「一日会わなかっただけで、鬼電かける子だよ? どうやって逃げろと?」

そう言って彼は動かなった。それは果たして怖いもの見たさから来るものなのか。それとも甘さから来るものなのか。


「なぁ、世間一般的に絶対離れられない関係って言ったら、やっぱり養子とか結婚とかになるの?」

「……お友達を養子にしたいの?」

彼はいそいそと私の隣に座ると早速ごろ寝を始めた。膝を枕にし、垂れ下がった手を自分の頭に持ってきて掻き回す。撫でろという事だ。撫でないのなら勝手にやる。何とも彼らしい。

彼は何も答えなかった。でも目が雄弁に、絶対的に、肯定を示していた。

「難しいと思うから、やめておきなさい」

「彼奴も同じ事言ってた。腹立ったから押し倒して、どうこうしようと思ったけど、蹴飛ばされた挙句、殴られた」

「それは貴方が悪いよ」

私がお友達の味方をすると、不機嫌な唸り声を上げて、腹に顔を埋めた。尾っぽが見える。バシバシと床に叩き付けているのが見える。

私は彼の頭に手を触れていると、弱々しい声が聞こえてきた。

「そうでもしないと、すぐにお前らは消えそうだから」

「消えないよ。でもあんまり強引だと、彼に嫌われるからね。気を付けなさい」

とあるテレビ番組と、幕末の高杉さんの話から浮かんだ話。


同性の結婚は国内では認められてません。そうなると、養子にするしか籍を入れる事は出来ません。

という話をテレビ番組で拝見しました。脱帽しました。


それに似た話で、幕末の高杉さんがお友達の久坂さんに送った手紙で、『君と兄弟の契りを交わしたい』というのがあるんですよ。

離れる事が難しくなるのは、異性なら結婚ですけど、同性だと兄弟になるのかなと。そんな話。


そのことをガチかつナチュラルに言うもんだから普通に引かれた話。

それが物凄くショックで、感情ぐちゃぐちゃのまま押し倒したら、蹴飛ばされて、不機嫌になった話。


ガチな話を引かれるの、どんな事でもしんどいし、泣きたくなるよね。

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