不眠不夜
隠れんぼ
しているようだ
いつからだろう
溢れそうなこの気持ち
抱きしめてどうにか
できるほど
小さいものでもない
月が照らす眠れなくなる終電街
吹きぬけて
たゆたう風で
ほんの少し微睡む
ふと目を開けてみれば
漂って精一杯
人並みぐらいの歩幅で合わせてたんだ
街路樹ばかりに気をとられてたら
夜歩きなんかできないね
傷をつくりたがる反抗期じゃあるまいし
夜星こぼれる隙間を蛍光灯が
点で繋いで
波打つ小雨降らせる
不眠不夜
お休みは当分お預け
片隅に追いやられた
色合いのここで
憂いを煩う