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カフェ
スマートフォンに映る時間を確認し、もう一度メッセージを開く。
---山之上西駅前 午前10時
---遅れないでね
私、渡辺優希は1時間前から周辺を探索し、一通り見て回ったのちカフェに座っているのだ。
時刻は9時50分。中島さんの印象的に、もう付いていて良さそうだ。
こちらから催促するのもはばかられるので、どうしたものかと悶々としていたが、そろそろ連絡するべきだろう。
付きました。今は駅前のカフェに居ます---
案の定、既読はつかない。時間の流れがとても遅く感じる。
もう一度時計を見るが、9時51分。焦燥感に襲われる。
そもそもなんで自分が焦っているのかわからなくなり、居ても立っても居られないを地で行っている。
テテポン!
---ごめん ちょっと遅れる
心拍数が乱高下するというか、見た目の印象とは裏腹に心臓に悪い人のようだ。
なんだ、ドキドキしてほしいのか。こっちはもうドキドキするどころか心臓が止まりそうだよ。
テテポン!
---10時2分着の電車だから改札で待ってて
了解( `ー´)ノ---