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事故死した風俗店員がなぜか高校時代に戻ったのでせめてボッチオタクから抜け出してみようと思って頑張っていたらいつの間にかハーレムになっていた件  作者: 水源
春は出会いの季節

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お母さんのダイエットも現状順調みたいで何よりだ

 さて、バイト先のパティスリーである、アンドウトロワの宣伝用動画の撮影はお店の内装編、商品紹介編・スタッフ紹介編・お客様の声編に分けて編集する予定だが、13時過ぎには無事終わった。


 なんで、俺は家に帰ることにした。


 さっさと動画を編集して、投稿もしたいしな。


 イートインスペースの三人は、楽しそうにまだおしゃべりをしていて、紅茶を何杯かお替りしているようだ。


 南木(なみき)さんと中垣内(なかがいと)の間のわだかまりも解消できたようでよかったと思うぜ。


 まあ、あまり長々とイートインを占有されるのは困るけども、彼女たちはそれなりに飲み食いをしているし、その飲み食いした分の金を払うのは俺である。


 そして店側として言えば原価率の高い生菓子よりも、ドリンクが沢山出てくれた方がありがたいはずなんだけどな。


 生菓子は原材料の種類によるが、生クリームや生のフルーツを使うケーキは原価率30%を上回ることもある。


 焼き菓子の場合 材料費以上にかかるのが包材費だったりしたりもするしな。


 しかし、ドリンクなら滅茶安く済む。


 紅茶の原価は店で扱う茶葉の品質に大きく左右されるが、安ければ5円から、高くて80円くらい。


 むろんこれは一般的な飲食店で使うような物の話で、イギリスではカップ一杯当たり2万円台の紅茶なんて言うのもあるらしい。


 イギリスは紅茶に対してのこだわりは異常だからな。


 イギリス人に対して中国人が「イギリス人は紅茶に対する情熱を何故料理に使えないのか?」と質問したときのイギリス人の答えが「紅茶は美味しいもので、料理はまずいものじゃないか」というものだったらしい。


 まあイギリスはマーマイトをトーストに塗りたくって食べるのが平気な国だしな。


 まあ、あちらからは日本人は生卵や納豆をご飯にかけて食べるのが、とても信じられないといわれていたりするらしいが。


 イギリスという国は、美味しいお茶の入れ方の国際標準規格を作ったり、ミルクティーで先に入れるのはミルクと紅茶のどちらがおいしいかを大真面目に王立科学院で研究して、それを論文で発表したりする国だが、マジでなぜ紅茶以外にその情熱を向けないんだ?


 まあそれはともかく、これを一杯400円くらいで売ればかなり儲かる。


 コンビニやファーストフードの100円コーヒーは、カップ込みの原価では約40円~50円ほど。


ただしカップの値段が30円ほどするようだ。


なので原価率は高いが、セルフなので店員の手間がかからず、店内のイートイン・コーナーで飲んでも長居をする客は多くなく、大体は持ち帰りだから回転率が異様に高く、しかも数も出るので結構儲かる。


 どういう訳で多少客が居座ったとしても、ドリンクのオーダーがちゃんと出れば元は取れる訳だ。


 今からの季節なら、店の外にパラソル有りのテラス席を増設して、イートインお客を増やしてもいい気はするな。


 まあ、そこらへんはオーナーパティシエの王生(いくるみ)さんの考えることだけど。


「王生さん、あそこのテーブルの今まで出した分は今払います。

 けど、これからの分はツケでいいですか?

 次回のバイトに来る金曜日に払いますので」


「あ、はい、それで大丈夫ですよ」


 という訳で、残りは次回払いでいいとの許可も得たので、俺はテーブルの三人へ声をかける。


「今日はみんな撮影の協力ありがとうな。

 俺は家に帰って動画の編集と投稿をするけど、これからオーダーする分はツケでいいってことなんで、みんなは残っておしゃべりしてても大丈夫だ」


 俺がそういうと中垣内(なかがいと)が答えた。


「了解だよー、じゃねー」


そして南木さんがペコと頭を下げていった。


「今日はいろいろとありがとうございました」


「いやいや、俺にも得することが沢山あるからお互いさまってこと。

 じゃ、みんな、またね」


 という訳で俺は機材一式をカバンにしまい込んで。帰途に就く前に、お母さんへスマホから電話をする。


「あ、お母さん?」


「あら、どうしたの?」


「今から家に帰るんだけど、お昼ご飯今からお願いしていい?」


「ええ、もちろんいいわよ」


「ん、ありがと」


 そして家に着くと、お母さんが迎え入れてくれた。


「ただいまー」


「おかえりなさい。

 お昼ご飯できてるわよ」


「お母さんは?」


「私はもう食べたから大丈夫よ」


「もうお昼には遅いしね」


 そういえばお母さんは少しはやせたのだろうか?


 見た感じだと少しほほの部分が減った気もするんだけど。


「お母さん、食事を変えてすこし痩せた?」


 俺がそう聞くとお母さんはうれしそうに笑って言った。


「あら、よく気が付いたわね。

 ええ、2キロほどやせたし、近所の奥さんとお話しても、最近肌がきれいになって、とてもうらやましがられているのよ」


「あ、いやごめん、そうはっきりわかったわけじゃなかったんだけど、2キロ痩せたならいいね。

 ただこれからは一か月で1キロ弱ずつ落とすくらいでいいと思うよ」


「あら、そうなの?」


「あくまでも痩せるのは分かりやすい目標を定めるだけで、本当の目的はお母さんに健康になってもらうことだからね。

 もちろん見た目からして綺麗になれるなら、それに越したことはないけど。

 でも、体重を落とすこと自体が目的になってしまうと、かえって体に悪いことも多いから無理は禁物だよ」


「あらあら、なら気を付けないといけないわね」


「まあ、そこまで気にかけなくても炭水化物ばかりの食事をしなければ、大丈夫だとは思うけどね」


 体重を落とすことやHBA1Cを下げることばかりに気をとられて、食事を無理して我慢すると、結局は、後々にドカ食いしてしまったりしてリバウンドなどをすることが多く、それで元の木阿弥に戻ってしまったりする。


 だからこそ食事は食欲に逆らわないで、栄養バランスの改善で体重を減らしていくべきなんだ。


 体重が少しずつ減っていく状態であれば体の中に過剰な糖分が余ることによる糖化も抑えられるから当然肌なんかもきれいになりやすいしな。

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