そういえば今日はバイトの給料日だった
さて、昨日で一学期は終わって今日から夏休み。
といっても今日はパティスリーでほぼ1日中バイトだ。
とはいえ明日は新發田さんと小規模同人イベントに参加するわけなので、たくさん買う予定はないとはいえ交通費分に加えて同人誌の購入代金の軍資金はそれなりにほしいしな。
最近においてはいつも通り朝10時から17時まで働いてバイトが終わったら給料明細と現金が入った給料袋を壬生さんが渡してくれた。
「はい、先月のお給料です。
お疲れ様でした」
ここのバイトは月末締めの翌月20日払い。
支払いが早いほどではないが個人のお店ではこんなものなのかもしれない。
「いえいえ、ありがとうございます」
ここ最近は金曜日も午後は働いているし、土曜日はガッツリバイトしていたので6万ほどの現金が入っていたのはありがたい。
「少ない時間と短い時間しか働けない高校生にはシフトの融通も効くし、ここのバイトはとてもありがたいですよ」
「まあ、駅ビルに入っているような大規模チェンとかに比べれば時給は安いけどね。
あ、そうそう今回のお給料には秦くんの動画のおかげで来客数や売上も上がってる分の寸志も入ってるから」
「おお、それはますますありがたいです」
そんな俺達の様子を持ていた新發田さんは微笑んでいった。
「秦くん、本当に色々頑張っていましたからね。
その頑張りを認めてもらえてよかったです」
「うん、本当ありがたいことだよ」
そして白檮山さんはというと。
「これで夏の同人活動の軍資金もバッチリだね」
と、ニヤニヤという。
「まあ、同人誌を買ったりコスプレをしたりしたらトントンくらいになるでしょうけどね。
コスプレの生地とかウイッグやウイッグネットなんかも買わないといけないでしょうし」
「まあまあ、それくらいあれば大丈夫なような生地で作ればいいよ。
そんなに何度も着るわけじゃないはずだしね」
「そう考えると金をかけすぎたらもったいないし、だからといってケチってコスプレが安っぽくなるのも嫌だしで悩ましいところですね」
白檮山さんはウンウンと頷きながら言う。
「そうなんだよね。
まあそのあたりは財布の中身と適当に折り合いをつけていこうよ。
コスプレも楽しみだけど新刊だった十分な数を買いたいしね」
「まあ、コミケでしか手に入らない同人誌も多いと聞きますしね」
「そうそう、委託販売されるとは限らないから悩ましいよね。
人気のサークルのやつは並ばないと手に入らないし」
そんな事を話していると新發田さんが少し心配そうに行った。
「明日は私と一緒に即売会に行くけど大丈夫ですか?」
俺は頷いてから言う。
「明日のはコミケと違って小規模なオンリーだからそこまでお金もかからないはずだから大丈夫だよ」
そして新發田さんはもう一度いう。
「そういえば明日はどんな服装で行くのがいいのでしょうか?」
「そうだね、動きやすくて、荷物を持つのにじゃまにならない感じでそこそこおしゃれな感じなら大丈夫だと思うよ」
「な、なかなか難しいですね」
それを聞いた白檮山さんが新發田さんに言った。
「あー、じゃー、私がコーデしてあげようか?」
「あ、そうしてもらえると助かります」
というわけで明日は白檮山さんが新發田さんの服装などをコーディネートすることになったようだ。




