アクセサリーを買うのにもアドバイザーはいたほうがいいよな
さて、船橋の南口の商店街にある宝飾店で、文ちゃんへのプレゼントを見繕ったが、今日は買わずに帰ってきた。
まだ文ちゃんの誕生日まで時間もあるし、今回は下見だけのつもりだったしな。
俺は自宅へ戻ってパソコンを立ち上げて、ネットに繋げたあと、アイオライトのアクセサリーについて検索してみた。
ふむ、やっぱりネットのほうが店頭よりも安かったり、同じ価格でもサイズが大きいやつが結構あるな。
ネットで買う場合は店舗ごとの売り場のテナント料や家賃がかからなかったり、薄利多売で大量に仕入れて安く買ったものを安めに売ったりできるからだろう。
まあ、ネットの場合は送料なんかも含めると総合的には微妙な場合もあったりはするけど、店頭でも電車賃くらいはかかるからどっちも少し予算を大目に見ては置かないといけない。
しかし、アクセサリーレベルで店頭で買うよりも2000円以上安ければ、送料を含めてもネットで買ったほうが安いように思う。
まあ、もっと大きな問題はネットで買うと大きさや色合いがイメージとかなり違うということが結構あったりすることなんだけど。
なんでサイズや色合いとか、裾上げをかっちりやりたいスボンなどの要素は重要な服とかはネットで買うと微妙な場合も多かったりする。
まあ、俺の場合は服を買うときにはアドバイスしてくれる人も必要だ。
ただ、ネットの場合はサイトで買ってから手元に届くまで、結構時間がかかる場合もあるからそのあたりにも注意は必要だな。
特に今回は誕生日プレゼントだから誕生日までに間に合わないとか最悪だしな。
あとアイオライトは、モース硬度が7〜7.5と比較的硬い宝石なんだが、劈開と呼ばれる、一方向に割れやすい性質があり、高温や急激な温度変化、衝撃を与えるなど手荒く扱うことにより割れる可能性があったりもする。
なので、宅急便とかで送られるのは少し怖いところもあるな。
まあ、内容物がアクセサリーとちゃんと書いてあれば、ある程度は丁寧に取り扱うとは思うけど。
それはともかく、ネットだとデザインが豊富で値段も店頭より安いのはありがたい。
ブレスレットなんかは店頭のものでも、ネットのものでも、デザインもほとんど変わらないからこっちはネットが買ってしまっていいかな?
ただペンダント・ネックレスの場合はアクセサリー自体のデザインにくわえて、ペンダントトップなどのデザインもかなり多岐にわたるから、これは現物を見て回ったほうがいいかもしれない。
ただ無闇矢鱈と見て回ろうとしても効率が悪いし、手頃な価格の宝石が置いて有りそうなジュエルショップが集まってる場所に行ったほうがいいとは思うんだが……こういうときは困ったときのらららぽーと頼みかな?
と思ったがアイオライトが置いてある店は結構限られてるみたいだな……しかも意外と高いものも多いぞ、6万5千円位するものもあるのか……。
まあ、ルビーやサファイヤ、エメラルドにダイヤモンドなんかに比べればまだ全然安いけどな。
こうなってくるとやはりネックレスもネットで買ったほうがいいのかもしれないな。
ティアドロップ型のブリオレットカットかブリリアントカット、それともスクエアカット、クロスペンダントに、ハート型、猫型、はてにはお守り勾玉型なんかもあって悩んだりはするが、これは一晩時間を置けば決まるような気がする。
個人的にはティアドロップ型のブリオレットカットだけど、ファッションに関して俺のセンスには全く自信がないからなぁ。
できれば誰かにアドバイスを貰いたいのだが、文ちゃんの誕生日プレゼントに送るアクセサリーを弥生ちゃんに頼むと、とても面倒なことになりそうな気がする。
かといってお母さんにお願いしても、文ちゃんの年代とはセンスが合わない上にふみちゃんおお母さん経由で、文ちゃんにバレてしまう可能性もありそうだ。
いっそのこと文ちゃんと一緒に買いに行くというのもありかなとも思うが……できればそれは最終手段にしたい。
その他にアクセサリーをプレゼントするのにアドバイスを貰えそうなのは東雲さんあたりかなとも思うんだが、文ちゃんと東雲さんだと好みのデザインが噛み合わない気もする。
カジュアルな服に軽い感じでつけられそうなアクセサリーなら東雲さんにお願いするんだけどな。
ちょっとフォーマル寄りな服でも合いそうなアクセサリーだと……九重さんかなぁ?
とりあえずSNSでメッセージを送ってみよう。
『九重さん、こんばんは』
俺がメッセージを送ると、しばらくして返信が戻ってきた。
『はい、こんばんは』
『昨日は色々教えてくれて助かったよ』
『いえいえ、大したことはしてないですよ』
『それでまた、お願いしたいことがあるんだけど』
『はい、なんでしょう?』
『知人の女の子の誕生日にアクセサリーを送ろうと思うんだけど、アドバイスしてもらいたいんだよね』
『それは構いませんが、なんで私なんでしょうか?』
『プレゼントを送りたい女の子がどっちかというと綺麗系で、ちょっとフォーマル寄りな服でも合いそうな高価ではないアクセサリーのほうがいいかなーって思うからなんだよね』
『ふうん、なるほどですね。
いいですよ』
『それは助かる。
喜ばれそうなプレゼントを選ぶって難しいからね』
風俗で働いていたときに見ていた限りは、特に人気のある女の子は高価なプレゼントをもらっても特に喜んでない場合が多かったからなぁ。
服とかバッグ、アクセサリーの類のプレゼントは難しいんだ。
まあ、人気の風俗嬢はそういった物をもらい慣れてるだろうし、金銭感覚も狂っていたりするけどな。
なんかファーストフードで買食いしてる方が楽しそうだったし。
『じゃあスケジュールを調整して都合が良さそうな日がわかったら教えてもらえるかな。
そんなには急がなくても大丈夫だけどずっと先でないと無理とかでも困るし』
『わかりました』
というわけでアドバイザーは九重さんに頼むことにした。
これでうまくいくといいんだけどな。