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剛力君とは打ち解けられたな。なんか勘違いされた気もするが

前回のあらすじ:どんどん友達は増えていくよ

 さて、昨日のカラオケもそこそこ盛り上がって仲良くなるのは成功したと思う。


 こういう時には男女関係なくスムーズに距離を詰めても嫌がられないことの多い、ムードメーカーの東雲(しののめ)さんがいてくれるのは本当に助かるよな。


 教室につくと今朝もいつもの四人組での他愛もない話になるはずなのだが、今日はみんなはまだ来ていないので俺はスマホで今度またカラオケに行くときに歌おうかと思ってる音楽を聴いていた。


 そうしたら離れた場所から俺のほうをチラチラ見てるやつがいる。


「剛力君?

 俺と話したいならこっちに来なよ」


 俺はそういって手招きする。


「あ、うん、今そっち行くね?」


 そういいながらやってくる剛力君は、なんか小型犬をイメージさせるな。


「ところで、秦君は何を聞いてるのかな?」


「ああ、またカラオケに行くことがあったら歌えるようにってさ、」


 俺はスマホをモノラルオーディオ設定にして、イヤホンを片方外すと剛力君の耳にイヤホンを入れて曲を聞かせた。


「木村君たちが歌ってたジョニーズアイドルの竜巻の曲のONLYLOVEがいいなって思って聞いてたんだ」


「花より男児ファイナルの主題歌だったっけ。

 いい曲だよねこれ」


「歌そのものもいいし、アイドルグループの曲って歌唱力が高くなくても、それなりにうまく聞こえるように作られてるみたいだしな」


「秦君は歌がうまくも下手でもないって言われたのまだ気にしているのかな?」


「まあ、それもあるけどな」


 そんなことを話していたらいつもの三人が教室へ入ってきた。


 そして反応したのはやはりというか東雲(しののめ)さん。


「おっはよーって、はたぴっぴとあゆみっちが恋人みたいにイヤホン半分こにして歌を聞いてる?!」


 俺は苦笑しつつ答えた。


「イヤホン半分こなんて男友達同士でもやるだろ?」


「そもそもイヤホンは左右で音の聴こえ方が違うってしってる?」


「知ってるからちゃんとモノラルにしてるよ」


「うわ、やっぱりはたぴっぴはそういうの手馴れすぎっしょ。

 さすが天然タラシ、おとこの娘まで毒牙にかけるとは」


「人聞き悪いこと言うなって、なあ剛力君」


 俺がそういうと剛力君はごまかすように笑った。


「そ、そうだね……僕たち恋人に見えちゃったりするのかな?」


 俺は肩をすくめて答える。


「いや見えないだろ?」


 しかし西海枝(さいかち)さんが苦笑していった。


「あの、はたから見たらバカップルですよ」


「えええ……。

 まあ西海枝(さいかち)さんがそう言うならやめておこうか」


「なんであたしが言っても聞かなかったし」


「いや、東雲(しののめ)さんだと冗談かなーっておもうだろ?」


「おもうだろ? じゃないし」


 まあそれはともかくとして、西海枝(さいかち)さん、広瀬君に剛力(ごうりき)君を紹介だな。


「この子は剛力(ごうりき)君。

 で、こっちの女の子が西海枝(さいかち)さん、こっちの男の子が広瀬君。

 ああ、ちなみに剛力君は男だよ」


「あ、はじめまして。

 私、西梅枝絵里(さいかちえり)って言います

 西の梅の枝ってかいて”さいかち”です」


 そしてそこへ東雲(しののめ)さんが割り込んだ。


「念のため。

 あたしは東雲小百合(しののめさゆり)よろしく!

 まあ小百合なんていう柄じゃないんだけどねー」


 そして苦笑しながら広瀬君も自己紹介。


「僕は広瀬明人(ひろせあきひと)、よろしくね」


「はい、僕は剛力歩(ごうりきあゆみ)です」


 とまあ、剛力君はあっさり俺たちの輪にくわわることになった。


 南木(なみき)さんはまだちょっと壁があるかな?


 まあこういうのは焦って行動すると大抵はいいことにならないのでもう少し時間をかけるか。


 南木(なみき)さんに比べても、剛力(ごうりき)君はルックスの面では十分美少女に見えるが、性別が男であれば、女の子から敵意や嫉妬などの負の感情とかは受けづらいだろうから、性格が内向的なだけだったのかもな。


 まあ、仲良くできる友達が増えたのだからあまり深く考えても仕方ないけど。


 そして入学直後でいろいろバタバタしていたこともあって今までは特に考えていなかったが、高校卒業後の将来のこととか、友達と遊ぶにしてもいろいろ入用なことを考えて何らかの収入源を確保したい所なんだよな。


 とはいえ、将来における職業については現状では学力などがどのくらいになるのかわからないこともあってこうしたいと決めるのは難しい。


 まあ、また風俗で働くのは正直勘弁だ。


 風俗の経験は実際いろいろ役に立つし、あれに耐えられたのだからよほどひどい所でもない限りは他でも辞めずに働けるだろう。


「ウチで仕事ができないのなら、どこに行っても通用しない」やら「ここを辞めたところでお前なんかどこに行っても通用しない」、「ここで頑張れないならどこ行っても同じ」みたいなことをいうところは入る奴がどんどんやめていくから「独自の理屈で従業員の不安を煽り思考を停止させる」ことで退職を引き留めようとするんだよな。


 もっとも”前”の俺が若いころはちょっと嫌なことがあるとすぐ辞める、辞め癖がついてしまっていたのも事実ではあったんだけど。


 世の中には風俗と待遇が大して変わらないサービス業やブラック企業も多いので、そういったところで働くことにはならないようにはしていきたいが。


 そして、夏になればまた服を買わないといけないだろうし、カラオケやゲーセンや、ボウリングやらに行くのならば小遣いだけでは正直厳しいから、やはりバイトはしないとだめだろうな。


 高校生が学校帰りの空いた時間に働けそうなところはコンビニ、スーパーなどのレジか、カラオケボックスなどの接客、あとは飲食系に休日なら軽作業系や引っ越しというところかな。


 接客は長年やっていたから別に問題はないと思うけど風俗は少し特殊だし、ほかの接客などでも応用が利くかどうかは正直わからないな。


 とりあえずは時間が空いたら、スマホかパソコンで求人サイトの高校生歓迎の職場を探してみるか。


 けど、バイトにあんまり時間をとられるのはいやなんだよな。


 どうせ社会人になったら死ぬほど働かないといけないのだから。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 誤字だらけのせいで主人公がかなり頭悪い人気みたいになってる・・・ これはさすがにひどすぎるよ。 きちんと自分で誤字チェックしてから投稿するといいよ。
[気になる点] 誤字あるよ [一言] 落ち着くナリ 内容は面白い 更新頻度落としてもいいから確認をしようze 確認してるのかもしれないが個人的に気にならず読める誤字の数は一箇所までだyo!ちぇけら!
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