騒がしい日常 3
日常は続くよどこまでも?
「ちょ、ちょっと待った! 今は俺の話じゃねぇ!! フェルの話だ!」
そうだった、そうだった。
「つまり、フェルは良い女を全てかっさらっていく不貞野郎というわけだ」
「そんなの、わざとじゃないし!」
「それが余計に腹が立つんだろうよ。本人に自覚が無いのが一番相手は堪えるんだよ」
逆恨みにもほどがある。と言いたいけど、改めてそう言われると、そうなのかも?
「じゃあ、あの女子生徒は何なんだよ?」
「あれは、簡単だ。あわよくば、自分もフェルのパートナーか側室にでもなれないかと強かに狙っているんだよ」
「えー! それこそおかしいよ。僕みたいな結構ボーっとしている男なんて魅力無いよ?」
「自覚が無いとは思っていたけど、もっと自分を知った方がいいぞ?」
「どういう事?」
「模擬戦でレバイディを圧倒して、ルーフィ姫様を救ったんだ。ちょっとした英雄扱いの上に、今回の功績で爵位を貰うんだろ? そこらの貴族子女が見逃すはずねぇだろ?」
そういう状況になっているのか? でもなぁ~。
「僕としては、そう思ってくれるのは嬉しいけど、アルーラとルーフィの二人から慕われているだけで十分過ぎる程の幸せなんだよ? それ以上にお嫁さんは僕としては必要ないよ」
あれ? ゴルドが変な苦笑いしている?
あれ? クルル? しょんぼりしてない? 具合でも悪いのかな?
あれ? あれ? レノアとファーナが凄く睨んで来るんですけど! 何? 何で!?
「フェル、その天然が、女難の相の原因かもな? とにかく今、お前は一人になるとたぶん厄介事に必ず巻き込まれる。だから、今日は休日だけど、俺らと一緒に行動する事! 分かったか!?」
ゴルド、なんだか男らしい。
でも、何となく、1人になるのは良くないという事は分かった。
「分かったよ。とにかく当分は、皆と一緒に行動するよ」
「その方が良い。それで、今日は、どうするかってとこに戻るんだが?」
そうだな、どうしよか? せっかく天気も良いし、室内より室外だよなぁ?
「ねぇ、クルル、何処か行きたいところとか、したい事って何かない?」
「え? クルルが? う~~~~んそうだ! 帝都の街中を見てみたい! 屋台っていうところに行ってみたい!」
「え? そんなので良いの?」
「うん! それが良い!」
目をキラキラさせて楽しそうに考えているみたい。
クルルって屋台とかも行った事がないのか?
「よし! じゃあ皆で帝都散策に行こうか?」
「うん!」
先程のしょんぼりとした雰囲気が無くなり、喜んでくれているのにちょっとホットした。
「それでは、私が職員室に行き、外出許可を取ってまいります」
一礼すると、脱兎の如く、ラウンジから出て行ってしまった。
相変わらず、動作が早いな。
「それでは、私は管理職員室に行きまして、小遣い申請をしてまいりますわ」
「小遣い申請?」
「あら、フェル様はご存じありませんでしたの? ではご説明させていただきますわ。この小遣いは、学校から支給される福利厚生費というべきものでしょうか? 学校内での生活必需品は全て無料で提供されるので貨幣が無くても生活はできるのですが、ずーっと学校内に閉じこもるのもいけないと、積極的に学校外へ出る事を推奨しているようですわ。その時の必要資金として、お小遣いを支給されるのですわ。中には、その資金で各ギルドに登録して、商売や、魔物退治などを受け、実地訓練と卒業後の諸々掛かる資金を溜める者もいるという事ですわ」
なるほど、色々考えているんだな。
でも太っ腹だよね? 魔法や、戦闘、雑学まで教えてもらえるのに、その上お金まで貰えるなんて。
「けっこう優遇されているんだな」
「いえ、結局そのお金で街で買い物等してお金を使えば、街の活性化にも繋がりますから、ただお金を渡すのとはちがいますの。それに貴族の多い学校ですから、一般のお店で支払う事で、貨幣のありがたみと使い方を覚えるという側面もありますの」
なるほど。そこまで考えているのか。
「あ、でも、1人が使う貨幣は限度がありますので、それほど贅沢は出来ませんわ」
それは全然問題ないな。
それよりさっきファーナが言っていたギルドという組織もちょっと興味がでるな。
時間があったら覗いて見るのもいいかも。
「じゃあ、みんなで街へと繰り出してみますか?!」
「うん、お兄ちゃん!」
「はい、護衛はお任せください」
「ゴルド、羽目を外さないようにですわ」
「なんで、俺だけ注意されるんだ?」
「後は、アルーラとルーフィが戻ったら出よう」
「・・・・・・彼らは、これから街に出るようだ。先生に報告するぞ・・・」
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