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1年E組 3

E組とは?何故できた?


「先生、詳しくお話を伺いしたのですが?」


僕は、ルールディ先生に問いかけると、ニコリと微笑んでくれた。


「本当は、最初にそれを説明したかったのですが、いきなり口論が始まっちゃったので、言いそびれました」

「お騒がせして、すみませんでした」


一応僕が謝っておく。

この二人が素直に謝るとは思えなかったからだけど、


「すんません・・」

「も、申し訳ありませんでしたわ・・」


お、以外にも素直に謝ったぞ? ・・・・ふむ、根は良い子達なのかも?


「分かりました。それでは改めてご説明しますね。レノアラーヌさん、クルルさんも聞いていて下さいね?」

「はーい!」

「・・・・・」


クルルさんは元気良く返事をし、レノアラーヌさんは、無言で頷いた。


「では、このE組についてお話します。先程もお話しましたが、E組は急遽出来たクラスです。これは、予想以上の有能な人材が集まったからなのです」

「有能? 私達が?」

「そうよ? カルファーナさんも自分で言ってたではないですか? グルフェル様の再来と?」

「そ! それは・・その・言葉の綾といいますか・・・虚勢といいますか・・」

「あら? そうでしたの?」

「先生、人が悪いですわ」


自分の言った事が恥ずかしくなったのか耳まで赤くしていた。


「別に私、からかってなどいませんよ? そう自分でも有能だと分かっていたから言っていたのだと思っておりましたよ?」

「え?」

「つまり、カルファーナさんもゴルドラ君も、レノアラーヌさん、クルルさん、そしてフェル君も、このE組の生徒は優秀だから、その優秀な生徒がこれだけ一度に集まったので、急遽特別クラスを編成する事になったって言う事なの」


嬉しそうに話すルールディ先生だけど、生徒の皆は今一つ納得がいってないって感じで顔をしかめている。


「先生、お言葉ですが、私は魔導士としては最低限の属性しか持っていませんのよ? だからこのE組になったのだと思っていましたけど?」

「そうね、ちなみにここに居る皆は、支援属性しか持たない、いわゆるゼロ持ち魔導士、世間では最弱魔導士と言われているわね」


やっぱりそうか。


「そんなの・・・」


ん? ゴルドラ君の様子がおかしいぞ?


「そんなの分かっているんだよ。最弱だって判ってんだよ! それを優秀だ? 何ふざけた事言ってやがるんだ! おちょくるのもいい加減にしろよ! 最弱でもこの学校をなんとか卒業出来れば、本物の魔導士として認められるんだ。そうすれば家族を・・・俺はそれだけで良いんだよ! あんたらのおふざけに付き合っている暇はねぇんだよ!」


声を荒げてルールディ先生に食ってかかる。


「ごめんなさい、ゴルドラ君。あなたが真剣に魔導士になろうとしているのは分かっています。ですからふざけて言う事はないわ」


ルールディ先生は、真っ直ぐにゴルドラ君の目を見てちゃんと話している。それに何かを感じたのか、ゴルドラ君の表情が少し和らいだ気がした。


「一つ質問、宜しいですか?」


そんな時、物静かにこちらを見ていたレノアラーヌさんが、手を挙げて質問の許可を言い出した。


「はい、良いですよ。レノアラーヌさん」

「ありがとうございます」


席を立ち、力みのない綺麗な立ち姿から、深々と頭を下げるレノアラーヌさん。その仕草一つ一つが様になっているというか、優美という言葉は彼女の為にあるのではと思う程、美しかった。


「先程、先生はこのクラスは急遽できたとおっしゃいましたよね」

「そうです」

「では、今までも支援属性しか持たない魔導士もそんなに少なくない数はいたと思うのですが、何故今までE組は作られていなかったのですか?」


まあ、もっともな質問だな。


「それは、簡単な事です。一概に支援属性だけの魔導士が優秀という訳ではない、という事です。優秀と判断できる基準は、別にあるのですよ」

「それは、いったい何でしょうか?」


少し考える振りをするルールディ先生。ちょっとお茶目な面もあるみたいだ。年甲斐もなく・・・

「?!!」


ルールディ先生、い、今、物凄い殺気を僕に向けて放たなかったか?


「コホン、えっとそれはね、魔力操作と魔力魂の許容量と純度が人より数倍優れているという事よ」

「そうなのですか? でも複数属性を持つ魔導士の中にも魔力操作や魔力魂が強い人はいると思いますわ? そちらの方々の方が、もともと他属性持ちなのですから、もっと優秀なのでは?」


カルファーナさんも質問を投げかけてくるけど、ルールディ先生は首を横に振って否定した。


「では、かの大賢者グルフェル様はどうでした?」

「え? グルフェル様ですか? そんなの支援属性しか持っていなかったと・・・」

「そうです。大賢者グルフェル様は、支援属性しかお持ちではなかった。だけど、今では英雄として、唯一無二の大賢者として皆から尊敬される程の優秀な魔導士だったのです」

「・・・・・・・・・」


皆が沈黙する。そんなこと・・と皆思っているんだろうな。だから敢えて僕が言ってあげる。


「つまり、ルールディ先生は、いえ、この学校の責任者の方々は、この5人の中から、もしくは全員が、その、えっと・・」


ちょっと自分のことを、言うのも変な感じだけどしかたないか


「えっと、大賢者グルフェル様のような魔導士になれる素質があると判断した、と、いう事ですか?」

「そういう事です・・・・・プッ、フフ」


あ、今、先生、笑ったでしょ? 


「「・・・・・・・・・・えぇえぇ!?!?!」」


皆から驚きの声があがる。

あ、でもレノアラーヌさんは、特に表情も変えず佇んでいるだけだった。

読んでいただきありがとうございました。

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