入学 4
アルーラ、親子喧嘩勃発!
僕は、念のため防御結界を、今ある結界の更に外に施し、魔力をさらに高め支援強化の魔法発動、加えてイブリードとアクアールに魔力をのせた思念伝達を送ってさらに精霊魔法への干渉する。
う~ん、さすがに魔力魂がまだ成長しきってないのと、この子供の体では緻密な魔力操作にまだ不安があるけど、ここはちょっと頑張って! よし!
「え? 体が軽くなって? 凄い・・」
アルーラへの支援強化は問題ないと、
「な、何?! 結界? 大きい! それに私のより強い・・」
サーラル様の魔導士さんは気付いたみたいだ。さすがサーラル様のパートナーなんだろうな。後は・・・
「ど、どうしたの?! イブリード!?」
「アクアールも、どうしちゃったの!」
二人は同時に違和感を覚えたはずだ。
だって、突然二人の精霊が一斉に攻撃を止め、制止してしまったからだ。
「ありがとう、イブリードエレメン様、アクアールエレメン様」
僕はそれぞれの精霊王に頭を下げお礼を言うと、イブリードエレメン様は肩を窄められ、やれやれと言ったように思える仕草で消えていかれた。
アクアールエレメン様は、僕に微笑みをくれてウィンクまでして消えていかれた。
アクアールエレメン様にはかなり気に入られてしまったかもしれないな? まあアルーラとパートナーになるんだったら、アクアールエレメン様とも仲良くなっていた方が色々と利点が大きいからね。
僕は消えていく、精霊王達に手を振って送る。うん、上手くいったようだ。
「い、今の、フェルなの?」
「あ、うん、まあね。このままほっといたらこの辺にも少なからず影響が出そうだったし、アルーラが痛い思いするのも、サーラル様が怪我をするのも僕は見たくないからね。精霊王様達には、僕の精錬した魔力を差し上げて戻ってもらったんだ」
アルーラが僕をじっと見つめる。見つめる? って近い、近い!!
「す、凄い! フェル凄い!! 私以外にあんなに優しそうに微笑んでいるアクアール様を見たのは初めてだよ! やっぱりフェルは凄い!」
「そ、そうかな?」
「そうだよ!!」
「うわっ!!」
アルーラが勢いのまま僕をガシッと抱きしめてきた。公衆の面前でちょっと恥ずかしいかも・・・いや、それより目の前におられる方の視線が痛い。
「アルーラ、私の前でいきなり抱擁するんじゃない!」
「別に、いいじゃない。お婆様公認だし、お母様も承認して下さったんですからね?」
「だ・か・ら! あれはお母様が! まあそれは後だ! それよりそこのくそ坊主!」
「お母様! 私の未来の旦那様にくそ坊主って何よ!」
「何が、旦那様よ! 私は、女王としては承認させられたけど、一母親としては認めてないからね!」
「往生際のわるわね」
「うるさい! それでだ、くそ坊主! 今、何をした!」
「何を、と言いますと?」
「私のイブリードエレメン様に何をしたかと聞いているんだ!!」
う~ん、説明しても難しいからなぁ。
「まあ、簡単にいったら貢ぎ物をして僕の願いを聞いてもらって帰ってもらった? といった感じでしょうか?」
「はぁああああ?」
まぁ、当然な反応だよね。普通、自分が行使した魔法、召喚を他人がどうこう出来るなんて普通は考えられないものだもの。
でも、実際は精霊魔法の術式の解読が出来て、意思の疎通が可能なら、願いが正当なものなら聞き届けてもらえるんだよね。支援魔法って言うのは、他人に自分の魔力をのせ、その人の魔力の流れを把握し、筋力、体力の向上、魔法の術式の把握によって、強化するものなんだ。だったら逆に筋力、体力などを低下させ、魔法の術式を解体制御することも可能なんだ。
たとえ、パートナー以外でもだ。
「何、言っているの! そんな事が出来るはずが・・・」
「サーラル様、ここは帝国ですよ。他国の者があまり騒ぎを起こすのはどうかと・・」
激昂するサーラル様に先程の魔導士の女性が耳打ちされていた。
銀色のショートカットの髪に少し縁の太い眼鏡をかけた美しい女性の魔導士さんだ。20才過ぎくらいかな?
「・・・・わかった。仕方がない。ここは一旦ひいて、私が借りている部屋で話してもらいますからね」
有無を言わさない圧力で、僕とアルーラに付いてくるよう、殆ど脅しの様な雰囲気で言われた。
色々聞かれるのかな?
僕達は、お騒がせしたことを周辺にいる人達に簡単な謝罪をし、正門の衛士さん達にも面倒を掛けた事を謝ってから、先に進み始めたサーラル様についていった。
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