【本編6】コミカ、ようやく覚悟を決める
奥沢さんのマスタリングでプレイするTRPG。
『塔(ⅩⅥ THE TOWER)』のカードに象徴される、時間と記憶を操る『邪神:オメガバージェス』を倒し、魔法学園都市に平和を取り戻せ!
本編6シーン目は、狼子のPC:コミカのシーンです。
奥沢:では、どちらかのカードを開けてください。
GB:(すっと手元のカードを開く)
奥沢:おっ、エンペラー?
(場面説明:王への道を踏み出す、戴冠式、己の血筋に目覚める)
奥沢:だーれだ?
狼子:私です!
奥沢:おお、立て続けに見せ場が来ましたね!
まほそ:そう言えば、さっきのシーンの経験点、コミカは加算した?
狼子:えっ?
まほそ:ジャスティスの……
奥沢:違う。あれは、俺のカードです。
まほそ:あ、そうか。
奥沢:まるで、コミカのシーンであったかのように見えますが、あれはGMによる精神攻撃なので、コミカには経験点は入りません。
狼子:笑
奥沢:さあ、危地を脱したコミカはどうする?
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コミカ(狼子):僕はさっきのイグニスの攻撃で、すべての記憶を取り戻しました。
コミカ:その記憶の中にあった、幼い頃の魔狼との関係も、すべて。
奥沢:ほう。
コミカ:魔狼との記憶はやはり悲惨なものでした……。
シリア(GB):そうやったんやな、可哀想に。
コミカ:両親を法王庁の一派に殺され、連れ去られ、そして魔狼の巣に投げ込まれ生肉と泥を啜って生きてきた――
イグニス(まほそ):哀れな……。
コミカ:過去をやり直したい思いは今でもありますが、それ以上に、やはり僕と同じような被害者を増やしてはいけない、という思いに傾きました!
奥沢:なるほど。過去をやり直したい思いを上回って、どこかでこの不幸な連鎖を断ち切らねばならない、と。
コミカ:はい!(きりっ)
奥沢:かっこいー!(拍手)
奥沢:俺、今日のセッションでこれが初めての拍手だよ!
イグニス:いやあ、このための布石でしたね。
奥沢:いい。エンペラー格好いいじゃん!
コミカ:「この元凶をくじくため、僕と一緒に戦ってくれないか」
コミカ:か弱かった子狼は、2人を見回してお願いします。
イグニス:「惚れ惚れする姿だな」
シリア:「願ってもないことです」(にこにこ)
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狼子:と、いう形で、コミカの覚悟とチームの結束を強めて、このシーンを終わってもいいですか?
奥沢:うん。いいと思います。
奥沢:判定も……うん。このままで十分、いいシーンなので、特に判定はいらないように思いました。
狼子:わーい!
狼子:じゃあ、このシーンが終わったところでレベル上げてもいいですか?
奥沢:いいよ。あと、経験点加算して、シーン効果を読み上げてください。
狼子:「武器習熟と共に、1つ上のランクの武器を得る」です!
狼子:かつ、溜まった経験点で、グラップラーのレベルを1つ上げ、同時に冒険者レベルが1上がります。
まほそ:すごーい! HP、MP、それに各抵抗力と命中力、回避力、追加ダメージも全部上がるよ!
奥沢:武器習熟も追加ダメージが上がるから、全体としてかなりの効果になりますね。
奥沢:うん、いいシーンだった。
奥沢:じゃあ、最後のカードにいきましょう。