暮らしてるんです。
朝から変態な自称魔女っ子は異世界勇者の為に肉じゃがの様な物を持ってきたようです。
今日の朝はおかしい。
「はい、あ〜ん♪」
「え…いらないよ〜」
「あら、遠慮なさらずに〜あ〜ん〜」
いや、一昨日の夜からおかしいのは分かってる
「…リ、リョウタロォ〜ちょっと〜」
あれ?俺、独り暮らしだ…そう独身だよな?なんだこれ?
「テリー様〜♪」
「ねぇ!聞いてよ〜リョウタロー!」
この部屋の借主は…そう俺です。俺なんです!お金出して、契約して、住んでます俺
「ほら、食べないと〜呪しちゃうゾ☆」
「…!!スッ!ステルス!」ぴゅん!
あ、奴逃げやがった
「ああん、テリー様ったら私から逃げれると思ってますの?」
コイツ…どこが魔女っ娘なんだか?
「今探しあてます・か・ら・ね・♪」ガサゴソ
…あー…コホン!…とう!!
朝飯も食べた事だし、目の前の女を蹴り上げ玄関の外へ追いやる
何やら女がわめいてるが気にしないゾ☆
「いったいわ!なにするの!!」
「俺は心がいたい」ガチッ
玄関と窓を閉めた玄関の扉の鍵は壊れてるからカラーボックス3つ重ねておいておこう
「ねぇ、どうやって仕事に行くの〜?」
「あ…」
朝から変態魔女っ娘の襲撃の疲れで予定を忘れていた。昨日は何も言わずに早退をしてしまったから気まずいが…仕事は仕事だ出社の時間がせまるが…
「ちっ、邪魔な壁ね!大家があのばあさんじゃなかったら壊してやったのに!」
外から物騒な声が聞こえてくる、今まで隣がこんな人だとは知らなかった。
「え…と、葵…さま…?」
「え?どうしたの〜リョウタローキモいよ」
「ワープとか脱出の魔法ないデスカ!」
「転移魔法?僕あれ成功した事ないんだよね〜オススメはしないけどやってみる?」
成功した事ない…成功した事ない…言葉が頭に繰り返す。
しかし、よく考えてみよう。相手は葵狙いか俺関係ないじゃないか。
「すまんな。葵…俺の為に囮になってくれるなんて!ありがとう親友!」
「ちょ!ちょ!ちょ待って!話がおかしいよ?」
「あの、お嬢に養ってもらえ!なっ!」
「僕にも好みがあるよ〜!カラーボックスどかさないでぇ〜お願いぃ!」
「やかましい!仕事があるんじゃ!」
「あの…リョウタローサマ〜御慈悲を〜御慈悲を〜」
「んな、大袈裟な昨日みたいに気絶をさせれば良いだろ?」
「昨日とち〜が〜う〜の!あの装備色々隠し持ってるし〜!魔物はあんなにしつこくないの〜!」
会話してる間に興奮したのか消えて居た姿が見えてきた。
「葵?このアパートはなんだ?」
「アパート?ハイツウチヤマって名前書いてあったけど…?」
「で、この部屋は?」
「リョウタローのへやだね」
「そう、金を出してるのも俺」
「…うん」
「その服も生活費も俺、家具も俺、税金を納めてる俺っエライ!」
「う、うん…」
「だったら俺に貢献しろ無職!」
襟首捕まれ窓から投げ出された葵は元・異世界勇者とは思えない情け無い表情になっていたがお構い無し出勤をした。
会社では少し上司に不審がられたが業務をこなす事によって、どうにか普通の対応してもらえた。何故だか仕事の方が心が落ち着く…残業も笑顔でこなせる自身があった。先輩から何故か暖かい目で見つめられ弁当を奢ってもらった。何か悟られたのだろうか?
「なんでか帰りたくないなっ!」