第1章 「夕焼けに交わした約束を」
やぁやぁ、前書きって何書いたらいいか
わからんから わからんってことを書いたよ
( ̄▽ ̄;)w
まぁ、今回もゆったりどーぞー
〜 第1章 〜
「夕焼け空に交わした約束を」
王から仲間を作れと言われた彼女は
仲間を探しいに行く国を決めていた-
「んん…やはりジェロニーへ行くとするか」
彼女が決めたのはアブヤド地方の
ヴェルメリオ王国の隣に位置する国だ。
ジェロニーはヴェルメリオ王国との貿易を
古くから行っている
紅も何度か行ったことはあるが
任務での訪問だった。
「さてと…久しぶりに市に出て色々買わねばな。明日は忙しくなるぞ…」
そう言って地図を机に開いたまま
紅は眠りについた 。。。
窓の近くで小鳥が早起きし楽しく遊んでいる
風が窓に当たり音を立て紅を起こす
ムクリと起き出した紅は
早速買い出しの準備し
市に出た。
「…?!?!紅さんじゃないですか!!
お久しぶりです!!」
「おぉ、カザルスか
お前も大きくなったなぁ」
そういう紅にカザルスは、
2歳差ですけどねw
紅さんには敵いませんよ…と笑う
「また任務ですか?」
「ん、まぁそんな感じだ
しばらくジェロニーへ行く そのためのものを買いに来たのだが…ガッドの調子はどうだ 安定してきたか?」
そう訪ねるが…カザルスは下を向いてしまった。
「…父は…あまり良くないです もって2年かと。」
紅は今にも泣き出してしまいそうな
カザルスの頭を撫でた
「そうか…いつも店やちび達のお世話
ありがとうな お疲れ様
後でガッドに顔を見せても平気か」
「紅さん…父も少しは元気になると
思います。是非お願いします」
「紅様?! 紅様だ!!紅様!!紅様!!」
「マリンも大きくなったなぁ
今年で7歳か!はやいなぁ
しかし、そう何回も呼ばれると照れるな」
奥から出てきた少女ははしゃぎながら
紅に抱きつく
「こらマリン、あんまり人には
迷惑かけないようにって
いつも言ってるじゃないか」
「迷惑なんかちっともないさ
それにチルにキリにアキア
さっきから見てるのバレてるぞー
買い出しさっさと終わらせてくるから
全員あとで遊ぼうな」
少女たちは目を輝かせて頷いた
少し経ち、紅は買い出しを終わらせ
カザルスの家にいた。
「そうか…やはりアブヤド以外に
行かないとダメか…」
暖炉に火が灯り だんだんと温かくなる。
「えぇ。…しかも行ったとしても治るかどうかは…」
「そう…か…」
ドタドタと子供たちの帰ってきた音がする
「ただいま!!紅様は?!」
ドロドロになって紅より少しあとに
帰ってきた子供たち
「ここにいるぞ おーおー、よく遊んだなw
あんまり、そのままはしゃぐとカザルスに
怒られるぞ」
子供たちは大人しく泥を落としに行く…
「…カザルス、
ガッドにあっても大丈夫か??」
「はい。大丈夫ですよ 」
カザルスに連れられ家の奥の方へ行くと
ベッドに寝転んでいるガッドがいた。
どことなく悲しそうな顔をしたまま
窓を見つめていた。
「父さん、紅さんがいらっしゃってますよ」
「おにーちゃーん!!アキアがー!!」
「喧嘩でもしたかな? 少し行ってきます。」
「ガッド…。」
「…?! おぉ紅様か」
声と手が震えているが紅を見て
少しは元気になった。
「よぉ来てくれました。
ささ、おすわりになさってください」
「では、失礼する。ガッド 調子はどうだ?」
「見ての通りです鍛冶屋仕事が出来ず
息子に押し付けてばっかりで…
それにしても紅様が市に出るのは
いつぶりでしょうか」
紅はこれまで、クラミ地方への任務に行っていた為しばらくの間は不在であった。
「しばらくの間 市にも街にも出てやれず
すまなかった。王からの手紙で
状況は把握していたのだが…
やはり自分で見たくてね
それとまた少し留守にするから
買出しに行ってたんだ」
紅はガッドの為に買ってきたみかんとりんごそしてブドウを袋から取り出す
「栄養がいると思ってな
ガッドの為に買ってきたんだ」
するするとりんごの皮をむき始める紅。
その手には任務での傷が残っていた。
「紅様…わたくしのためにわざわざ…
ありがとうございます こんな老いぼれに…」
「何を言う。いつも元気で笑ってる鍛冶屋が寝込んでると聞いて何もせんやつが
近衛騎士団団長になんて なってられんさ」
紅はそう言いながら
りんごの皮をむき終わり、木の皿に入れる。
少し小さくくだいて
ガッドに食べさせてやる。
「…美味しいか ファースのところで買ったんだ 今日は皆、私を見てお祭り状態だった
任務から帰ってきただけだっていうのに」
「みな、紅様が好きなのです。
この国が守られているのは紅様と王様の
おかげです。 えぇ…とても美味しゅうございますよ」
しゃむしゃむとリンゴを食べるガッドは
幸せそうだった。
だが…沈む夕日に照らされながら語るガッドは…以前の賑やかなガッドではなかった。
「紅様…わたくしはもう長く持ちませぬ。
ちび共の、そしてカザルスのこと。それと街や国の皆のことを頼みます。」
ガッドはもう、諦めさえもしていた。
これが運命なのだと
きっとわかっているのだろう。
どこか悲しげに。
そして強く遠くを見ていた。
「ガッド、次はジェロニーへ行くんだ。
お土産は何がいい。 なんでも欲しいものを
買ってくるぞ。」
紅は明るくそう言った。
それにつられガッドは
「では、帰ってきた時にまたリンゴを食べさせて貰えないでしょうか。」
「そうか、わかった では、カザルスの所へ行ってくる。元気でな。ガッド。」
紅は まるで それまで死ぬんじゃないぞとでも
言うようにガッドの手を包み
約束を交わした。
紅の後ろ姿を見つめるガッドの眼には
うっすらもう消えかけている
夕焼けがうつっていた。
ガッドと約束を交わした紅さん。
次回からようやく ジェロニーへ向かいます。
というかジェロニーに着きます。
いや、まだわかんないですw
まぁ、次回ものんびりゆったりやっていきます。
ではではー